鞍と革:企業診断ニュースを読む(2009年 7 月)

作成日: 2009-12-26
最終更新日:

ソメスサドル株式会社の紹介

昔、私が応用物理の学生だった頃、応用数学で何度も「鞍点」(あんてん、saddle point)という言葉に出会った。 数学的な定義は物の本に任せるとして、イメージとしては馬の鞍(くら)の中央に位置する、 特殊な点を言う。鞍は、人が馬に乗るときに、人を馬にあわせるためのクッションで、 馬の胴体方向には窪んでいる(下に凸)であるが、胴体方向と垂直な方向には盛り上がっている(上に凸)。 方向によって、窪みと盛り上がりが両方生じている点が鞍点である。 鞍点を持つ局面はどことなく優美であり、数学の難解さを少しは和らげてくれた。

そんなことで、知識として鞍の形状は知ってはいても、実際に意識して見たことはなかった。 今回、このソメスサドル株式会社の記事で初めて鞍を作ることの難しさを意識した。

ソメスサドルという社名には、経営者である染谷氏のファミリーネームと、 SOMMET (フランス語で「頂点」の意味)をかけている、と記事にはある。 ちなみに、記事には後のほうの M にアクサングラーヴである`が付いているが、これは不要である。 ソメスサドルの登録商標 SOMÈS にアクサングラーヴがあることと混同されたのだろう。

草加・越谷地域のタンナー

私の住む草加・越谷地域にも、探すとタンナーがある。 タンナーとは、なめす(鞣す)とは、動物の皮を革にする、 すなわち腐食しないようにして、人間が使えるようにする作業を行なう業者である。 そして後工程として、素材の革を加工して各種革製品にする業者がいる。 両者をあわせて皮革業という 草加は市を上げて皮革業を応援している。越谷は市の応援はないが、皮革業者は結構みつかる。

革のもつ魅力は何か

実は、私の住んでいる近くに革のカバン屋があった。高級カバンで、 オストリッチとかワニとか、ふだん私が使わないようなカバンを売っているところだったが、 つい最近閉店した。 それでなくとも、革のカバンはあまり見なくなり、代わりに布のカバンが多くなってきている。 私もつい最近、布カバンに切り替えた。革はいいのだが、手入れが面倒だ。 私がもっている革製品は靴とベルトだけになった。 革の魅力は何だろうか。私も認識したい。


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MARUYAMA Satosi