企業診断ニュースを読む(2004年6月)

特集：顧客満足経営の動向と実践

顧客満足経営研究会の方々が、４本の特集記事を書いている。 総論、実践ポイント（病院）、実践事例（食品製造卸）、導入事例（機械卸）である。

顧客満足経営(Customer Satisfaction Management, CSM)は難しい、 というのが私の印象である。その理由を述べたいのだが、 これ以上細かく述べると、記事の単なる引き写しになってしまうのでできない。 それでも、断片的に気になるところをまとめると、次のようになる。

• 新規顧客獲得は、既存顧客維持の５倍以上のコストがかかる。
• 直接の顧客だけでなく、顧客の関係者も考慮する必要がある。 たとえば、病院という組織であれば顧客は患者であるが、顧客の関係者、すなわち患者の家族もサービス対象とする、 などがある。
• 顧客満足経営に、IT活用が必要とは限らない。
• 営業の訪問頻度が低いと、顧客満足度は落ちる。

思い当たる節がある。 ある人が次のように言ったのを聞いた。「以前は○○という店から玄米を配達してもらっていた。 しかし、買った玄米には石が入っていたり、 殻がついていたりでさんざんだったので、もうその店からは買わないようにしている。 ○○から最近買わないのかという連絡でもあれば、そういうことがあったと言ってあげるのに、 全然連絡が来ないからもう買わない。」 その人の家では、遠くにある店に歩いてわざわざ玄米を買いに行くという。 車がないので、だんなが同行して玄米を持たせるのだそうだ。 やはり、営業は大切だ。(2004-06-13)

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