企業診断ニュースを読む(2003年2月)

作成日: 2003-03-09
最終更新日:

ゆれる食品業界の現状と課題

食品業界が抱えている最大の問題は、リスク管理の未熟さである。この問題を克服するために、 経営理念を見直し、リスク管理の仕組みを導入することが求められる、としている。 その中で、技術開発、法令遵守、マネジメントシステム導入、消費者への情報開示が、 生産者、流通業者に求められている。一方で、消費者も自立することが大事であるともいっている。

それぞれはもっともなことである。しかし、どこかでひっかかるのはその論調である。 「今ほど、最も揺れているのは食品業界である」という。しかし、そのときどきの世の中で、 食品業界が揺れていた時期はあった。少なくとも、企業が大変になる時代はあった。 私が覚えているだけでも、森永ヒ素ミルク事件、カネミ油事件があった。また、 PCB汚染で魚介類の売上が急激に落ちた時期もあった。 だから、昔の教訓を今に活かせないのが問題だったといえるのではないか。

確かに、今の時代は大変である。反論を承知でいえば、森永乳業が現在でも存続しているのは、 当時が高度経済成長の時代だったからではないかと思う。 そして、カネミ油を製造販売していたカネミ倉庫も現存している (http://www.kinsokyo-unet.ocn.ne.jp/kanemi/) それに比べて、雪印乳業はかなりの部門が分割された。

まりんきょ学問所中小企業診断士(休止中)勉強の部屋日誌


MARUYAMA Satosi