お金の弱さを克服したい:企業診断を読む(2009年1月号) |
作成日:2009-11-31 最終更新日: |
中小企業で大事なものは、と聞かれると難しい。「ヒト」と答えるべきなのだが、 先立つものは「カネ」となるだろう。さて、中小企業診断士のなかで、一番お金に弱いのは私ではないか、 と思うことがある。
今月号の特集はマネー学講座なのであるが、さっぱりわからない。 たとえば、個人・家計についての把握、言い換えれば決算書類の作成を、 ある著者は薦めている。決算書類とは、すなわち損益計算書、貸借対照表、そしてキャッシュフロー表である。 私がわかったことといえば、図表5のキャプションが「個人・家計の貸借対象表」と誤っていること、 そして、その図表5の例に掲げてある借方の部のうち、実物資産がほとんどないことである (金融資産もほとんどないけれど)。
一方、特集とは異なる連載記事で、著者は「貸します詐欺」の手口を紹介している。 「当方は民間金融機関で銀行より金利は高いが、借りやすいんですよ。 ただし貸出には審査が必要で、そのための費用として事前に10万円をお支払いいただくんですが…」 こうやって書けばまず誰もだまされないとは思う。 しかし実態としては、喉から手が出るほど運転資金を借りたい事業主は支払ってしまうのではないか。
ここまであくどい手口ではないが、私が立ち会った現場がある。 あるレンタル屋の会員証発行窓口である。「会員になるには、入会費が2000円必要です。 年会費は無料です。ただし、1年ごとに情報保持保管費用が1000円必要となります。 よろしいでしょうか。」バカ野郎。それだったら、最初から年会費1000円必要です、と言え。 何か後ろめたいことでもあるのか。
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