企業診断を読む(2007年4月号)

作成日:2007-05-03
最終更新日:

組織学習とイナクトメント

昔、組織やマニュアルについて書いたことがある。 これに関連して、イナクトメント(enactment)という概念が、 紹介されている。 イナクトメントとは、この記事によれば、 「経験の特定の部分をさらに注意するために囲い込むこと」 とある。しかし、 経験の特定の部分とはどういうことか、 経験を注意するとはどういうことか、 囲い込むとはどういうことか、これらがわからなければ、 どうしようもない。

おそらくこのあたりは、 カール・ワイクという人の本に書いてあるだろうから、省く。

さて、イナクトメントに関連して、 失敗は学習の重要な契機であること、 しかし効率面から組織はメンバーの失敗を許さないので、 マニュアル化することにより失敗を防止する、 ということが述べられている。

さて、この記事では、マニュアルのデメリットを4つ挙げている。 簡略化し、表現を少し変えてここに掲げる。

  1. 失敗の本質の原因理解が困難となる
  2. 形式的な対応を助長する
  3. 記載外の事項認知が希薄となる
  4. 意味のある経験をする機会を奪う

マニュアルに書かれていないことも大事である、 というのは正しいだろう。問題は、 マニュアルがどこまで役に立つのか、ということだ。 上記の第4のデメリットについて、将来も考えていきたい (2007-05-03)

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MARUYAMA Satosi