企業診断を読む(2005年1月号)

作成日:2005-01-15
最終更新日:

経営診断ポイント講座

先月と同様目先を変えて、診断士1次試験対応の講座から話題を拾おう。 今月は生産管理である。

この項では、伝統的 IE (インターネットエクスプローラーではない。 インダストリアル・エンジニアリング)の説明がされていた。 IE は組織・改善・管理の総合的な改善の技術として、JIS では位置づけられている。 一方、日本では IE を生産現場(のみ)の改善技術として狭く捉えられていることを、 著者は付記している。

IE の技法には各種あるのだが、 この項では作業研究(方法研究と作業測定の総称)を取り上げている。 作業研究についてはここでは記さない。各自、適切な教科書を読んでいただきたい。

さて、数カ月前に見たテレビで、笑ってしまった作業研究があった。 ある事務職員の一日をビデオで捉え、その動作を研究するというものである。 そのビデオというのが、マイクロソフト社のコンサルタントによって撮影され、 動作研究がそのコンサルタントによって行なわれた。結果は、 「書類を捜す時間が多いので、きちんとどこにあるかがわかるようにしましょう」 「ムダ口をたたいている時間がもったいないので、仕事に専念しましょう」 などというものだった(誇張している)。 これになぜ笑ったかというと、マイクロソフトの製品を使っている限り、 時間のムダがしょっちゅう起こるのだ。マイクロソフトのOS は不安定で頻繁にダウンするし、 マイクロソフトのWord(ワープロの名称)を使って少し大目の文章を入力すると、 フリーズしてしまうのだ。よく言えたものだ。

なお、その辺りを詳しく知りたい方は、 がんばれ!ゲイツ君の、 覆水を盆に返す男の後半を読むといいだろう。

動作研究の帰結として、改善を促し定着させることが必要だが、 その一方として道具の改良がある。 生産現場では、ちょっとした道具(治具、工具)を作ったり改良したりして、 能率をあげるものだ。

私も勤務先では、なるべくマイクロソフトのソフトウェアを使わないようにして、 能率を上げているつもりだった。 たとえば、マイクロソフトのWordやメモ帳(簡易ワープロの名称)を使わずに、 xyzzy (非常によくできたエディタ)を使ったり、 wsh (Windows 用のスクリプト)は捨てて Ruby (非常によくできたプログラミング言語)を採用したりしている。 しかし、エクセルやパワーポイントに頼っているときがある。まだ甘いなあ。 (2005-01-15)

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MARUYAMA Satosi