試験問題と解答(1999年一次)

作成日:1999-11-12
最終更新日:

  1. はじめに
  2. これから特記なき限りは、現役試験生時代の話である。 この程度の答案を書いた時、落ちるか受かるかという参考になるかもしれない。 また、間違った答にこそ真実があるかもしれない。そんなわけで恥ずかし気もなく公開できるものは 公開しようとした。ただし、本当にこの通り解答したかどうかは定かではない。 また、ここに書いた以外のことはすべて正答である、ということももちろんない。 正答か否かは、複数の受験機関が配付してくれる速報と照らし合わせて判断している。

  3. 1999年一次試験
  4. さいわいにも合格したときの状態である。なお、「知識」は免除したので、受けていない。

    1. 経済的知識
    2. 経営基本管理
    3. 第1問 設問1

      開発・生産・販売の全プロセスを統合するシステムとして海外でも高く評価されている 日本的生産システムは何と呼ばれているか。

      「かんばん方式」とか、 「ジャスト・イン・タイム」とか答えればよい質問だった。 私はこれを「リーン生産方式」と答えた。欧米側から見た視点 で書きたかったからだ。

      マネジアル・グリッドの問題、集中、撤退、拡大の戦略に ついて、これはよくわからなかった。どう考えても、軸について なめらかに戦略がつながるはずなのだが、、、

    4. 財務管理
    5. 第1問 設問2、グラフを見て「どちらが製造業か」を判断する問題を間違えた。それなりに 根拠もあったつもりだったのだが。

      第2問、一部しかあっていなかった。どのようにはずれたかはあとで。

      第3問、途中でけたを間違えて,3年目で回収できる資金が0になってしまった。

    6. 経営情報管理
    7. 生産情報システム
    8. 販売管理
    9. グリーン・マネジメントについては皆目わからなかった。 「グリーン」から想像される「環境」とか「費用負担」とか でむりやり特徴を書いた。

    10. 労務管理
    11. 第1問は次の表の穴埋めである。

      管理の対象管理目標適用原理主な関係項目
      技術的側面効率的な利用CE
      人間的側面AD福利厚生
      労働契約的側面B民主化F
      ここでCに「最適化」と書いてしまった。短答式を丸暗記した罰であった。

  5. 1999年二次試験
  6. こちらは不合格の状態であるから何でもかける。

    1. 中小企業対策
    2. 600字は「新規創業」のほうを選んだ。 「創業の障害」を書くべきところで「創業の阻害要因」を 書いてしまった。おまけに、その阻害要因と新規創業の体系がきちんと結び付けられなかった。

      200字は、「SBIR」しかヤマが当たらなかった。わたしは賭け事はマージャン以外しないので なんともわからないが、200字の予想というのはたぶん馬券を当てるようなものなのだろうな、と思う。 それはともかく、残りの1つを選ぶために「情報」の文字がある施策を選んだ。 「地域中小小売商業共同化・情報化推進事業」がそれである。しかし、これは書けないだろう。

      SBIRはどうも受験生のみなさんが苦手にしていたようだ。というのも、あるホームページを見たら そんな感想を述べている方がいらっしゃったのだ。私もそうだった。わたしはヤマを31個はっていて、 ある程度キーワードを覚えるまでやっていたのだが、一番最後まで覚えられなかったのがSBIRだった。
      事実、私の答案と模範解答を見て同じだったのは「新事業創出促進法」、「創造技術研究開発費補助金」、 「中小企業信用保険法の特例」ぐらいだった。

      「地域中小小売商業共同化・情報化推進事業」は完全にはずした。私が書いたのは、情報化のところで 覚えた「中小企業向け業務アプリケーション・ソフトウェア開発事業」他いくつかの施策であった。 違うのはわかっているけれど、他にますめを埋める材料がないのが悲しかった。

      きちんとした予想をしたわけではないが、落ちている理由の30%は中小企業対策であるような気がする。 間違ったのは以上挙げた通りなのだけれど、根本原因は次のところにある。

      以上が中小企業対策が原因で足切りされたと仮定した時の敗因である。

    3. 事例I.
    4. 事例II.
    5. 事例III.
    6. 実は事例をどのように書いたかは、さっぱり覚えていない。これが敗因であろう。 もう少し詳しく言えば、次のようになるだろう。

      こんなところだろう。A さんがよく言っていたのだが、自分の解答が再現できれば合格が確実なのだそうだ。 それだけ問題文を読み込み、自分のことばで書いているという証拠なのだろう。 将棋でも、自分の対局した将棋が最初から最後まで対局の直後でもいいので再現できれば、初段はある、 こういう言い方をする。初段になれば、将棋の奥深さを知ることができるのだ。

      以上で懸案だった、中小企業対策と事例の失敗研究を終わることにする。あまりにもお粗末かもしれないが、 やらないよりましというレベルなのは百も承知、二百も合点である。

  7. 2000年二次試験
    1. 中小企業対策
    2. 600 字は選択の余地なしで、「中小企業基本法」について。 旧法の理念→旧法の政策の柱→新法の理念→新法の政策の柱の順に私は記述したのだけれど、 旧法の理念→→新法の理念→旧法の政策の柱→新法の政策の柱の順がよかったかもしれない。

      200字は「地域中小企業支援センター」と「中小企業大学校」を選択した。後者は 200 字埋める自信がなかったので旭川から始めて人吉まですべてを書いてしまった。

    3. 事例I
    4. A 社、B 社、C 社のどれを選ぶかという問題について、私は B 社と答えた。 論理的な理由ということについては、それらしい理由をつけておいた。 「SE とコンサルタントであるあなたとを比べて」設問では、 コンサルタントの文字が未だに印象に残っている。

    5. 事例II
    6. 作図問題は DFD ではなく E-R 図だった。鳥の足ともいう。鳥の足の 1 対 n 関係がわからず、 けっこういい加減に書いてしまった。とはいえ、定規できれいに線を書いたので、 多少は心証がよくなるだろう。

    7. 事例III(工業ケース)
    8. 販売管理システムの図をひくところでは、時間が足りなくなってしまった。 これが後々になって悔やまれる。

  8. 2001 年一次試験
  9. 以下はもう現役受験生ではない私が、戯れに解答してみた例である。

    中小企業{経営・政策}

    最初はやさしかろうと思ってやってみた。

    中小企業の自己資本比率

    中小企業だから大企業と同じということはありえない。 若干下から半分下といいたいところだ。どちらを選ぶか。半分以下は無謀だから「若干」が正しい、 否、「若干」ということば曖昧だから半分以下が正しい。少し考えて、「若干」というのも 統計的に有意だということがいえればいいのだから、「若干」が正しいと考える。

    自社製品を保有する中小製造業の特徴

    「自らの製品を企画することなく」という選択肢があるのはおかしい。 自社製品の企画なくして自社製品もないだろうから。 また「取引先から材料の支給、生産設備の貸与を受けて」という選択肢もおかしい。 支給された材料で、貸与された生産設備で自社製品を作っては支給元、貸与元は怒るだろう。 製品を販売する取引先企業は特定かつ少数、という選択肢はなんだろう。 結果的にそうなったとしても、そうであったら自社製品の意味はない。

    という感じでみていくと、すぐわからなくなってきた。

    中小企業経営革新支援法の支援対象

    対象業種の厳しい制限はないはず。また業績がある一定以上低下するという条件もないはず。

    国民生活金融公庫独自の貸付制度

    いわゆるマル経、小企業等経営改善貸付であろう。 選択肢をいっそのことまぎらわしくしてはどうだろうか。

    1. 小企業等経営対策貸付
    2. 小企業等経営改善貸付
    3. 中小企業経営対策貸付
    4. 中小企業経営改善貸付
    中小企業信用補完制度

    信用保証協会の契約先は中小企業庁ではなく中小企業総合事業団であろう。 協会に支払われる保険金が代位弁済額の全額ではない、私募債にかかる債務は保証できない、 のどちらかが正しいだろう。保証できない、という否定形が怪しい。前者が正しいだろう。

    こんな感じでは受からないだろうな。 前の年までに受かってよかった、というのが正直な感想だ。

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