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加味逍遙散

当帰芍薬散は色白で冷え症、やせ型で体力のあまりない人に、加味逍遙散は更年期でイライラしていて不定愁訴が多いタイプに使う薬、とある説明書にあります。この説明書を読んだうちの職員達は、自分が当帰芍薬散の証なのか、加味逍遙散の証なのか、で盛り上がっています。皆、自分は色白の美人だと思っているから、にきびの薬を処方してくれっていうとき困ってしまう。
それはさておき、漢方勉強の成果発表です。
漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。
名称
桂枝茯苓丸
加味逍遙散
当帰芍薬散
桃核承気湯
中間証~実証
虚証~中間証
虚証~中間証
実証
生薬構成
    
桂皮(ケイヒ)
  
芍薬(シャクヤク)
 
茯苓(ブクリョウ)
 
桃仁(トウニン)
  
牡丹皮(ボタンピ)
  
柴胡(サイコ)
 
  
蒼朮(ソウジュツ)
 
 
当帰(トウキ)
 
 
山梔子(サンシシ)
 
  
甘草(カンゾウ)
 
 
生姜(ショウキョウ)
 
  
薄荷(ハッカ)
 
  
川きゅう(センキュウ)
  
 
沢瀉(タクシャ)
  
 
大黄(ダイオウ)
   
芒硝(ボウショウ)
   

桂皮にはのぼせやイライラを発散する作用があります。
芍薬は生理痛や肩こりなどの痛みをやわらげる生薬です。
茯苓には気分を落ち着け余分な水分を取り除く作用があります。
桃仁や牡丹皮には血液循環をよくする作用があります。
当帰と川きゅうには、血行をよくして貧血症状を改善し、体をあたためる作用があります。
蒼朮・沢瀉は、茯苓と同じく漢方の代表的な利尿薬で、むくみ症状を改善したりします。
大黄・芒硝は漢方の代表的な緩下薬で、便通をつけたり、熱や炎症をしずめる働きをします。
甘草には緩和作用があります。
これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。


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