2009年5月21日
2009年5月21日の朝日新聞の記事
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2009年5月21日11時46分
休校になった洗足学園。音楽専攻の大学生が楽器を取りに来て、すぐに引き揚げた
=21日午前9時15分、川崎市高津区、樫山晃生撮影
ニューヨークであった高校生らの国際イベント「模擬国連」に参加した生徒2人の感染がわかった川崎市高津区の洗足学園高校。行政側は、帰国後の2人の行動範囲が限定的だったとして地域の学校の一斉休校などの措置はとらなかった。感染者を含む生徒6人と引率の教師1人は帰国後登校していないが、同学園は生徒や保護者、地域の不安などに配慮し、系列校すべての1週間の休校を決めた。
幼稚園から大学院まで同じ敷地にあり、約5千人が通う。休校は朝までにメールなどで伝えられたが、知らずにやって来る学生も。大学4年の勝又康介さん(21)は声楽の練習場の確保のため、午前5時半ごろに登校して休校を知った。「明後日の学内演奏会がつぶれてしまうのが残念」。大学が配布したマスクをして自宅に戻った。
高校の前田隆芳校長はこの日午前、同校で記者会見。感染した生徒の一人が母親を通じ「お騒がせして申し訳ありません」と伝えてきたことを、涙ぐみながら明かした。学校には、保護者から「他の生徒が感染する可能性はないのか」「間近に控えた中間試験はどうなるのか」と心配する電話のほか、感染が広がっている米国に行かせたことへの非難も寄せられたという。
「模擬国連」には、洗足学園以外に東京3、神奈川1、千葉1の私立5校からそれぞれ生徒2人と引率の教員1人が参加したが、いずれも通常通り授業をした。模擬国連の参加者は自宅で待機中だが、体調が悪くなった生徒は出ていないという。参加校の一つはホームページに「全員元気」と模擬国連の参加報告を載せ、感染が広がっていないことを伝えた。保護者の問い合わせもないという。
一方、全く関係がない学校で休校の動きが出た。川崎市のある中高一貫校は21日に限って休校に。同じ市内で感染が確認され、普段通り授業をしても学校に来ない生徒が出そうだから、という。
2020年2月11日