Go West!−1(渡りハヤブサ)

 隼でしかできない,ハイスピード・クルーズ.
 地方での従兄弟の結婚式の話が持ち上がったときから,この構想は胸に芽生えていた.ひそかに資料を集めて計画を練る.なんとかなるんじゃないかな….
 式の頃には妊娠9ヶ月となるヨメさんにとって飛行機での長旅はちと不安がある.夫婦で相談し,僕1人での参加が本決まりになったとき,僕は心に決めた.
 よし,鹿児島まで,ハヤブサで行こう…!

 1泊2日,往復2800kmの超ロング・ツーリングだ.さすがにいつもより慎重に準備する.
 バイクについては,こないだタイヤとオイルを変えたばかりでチェーンの注油くらいしかすることがないので,どちらかというと旅の快適性を上げることに工夫してみた.
 服装は,いつもの脊椎パッド+ライダージャケットでいいだろうが,春先の昼間と夜とでは気温が15℃は違う.寒暖に対応できるよう,中はTシャツ+タートルネック+フリースのパーカーの重ね着とした.これでも寒ければカッパを羽織れば大丈夫だろう.
 どうにかしたかったのはヘルメットだ.僕のヘルメットは,ハヤブサ購入記念にヨメさんが買ってくれたものだが,チンガードが上がるタイプで重いのが難点.またヘタってブカブカになってきてるのと,空力的に甘いせいか,1.8SG(SeiGen sokudo=100km/h)以上では脱げてきてしまうのが困りどころだった.これでは長旅には不適だ.
 そこでニューヘルメットを求め上野バイク街を訪ねてみた.この日はたまたまゴールデン・ウィークの振り替えとかで,最大手のCorin傘下の店舗が軒並み休んでおり,バイク街はゴーストタウン状態(-o-; それでも適当に開いているお店に飛び込み,ShoeiのX-9「Alloi」を購入した.(予定価格を1万円ほど上回っていたけど,一目惚れだったんだよね〜) X-9はこないだ師匠が勧めていたヘルメットだったし,スモークのシールドも付けてもらって大満足.ふふふふふ,やる気でてきたぞっ.
 帰り道首都高に上がってみてちょいと飛ばしてみたけど,いままでのメットとのあまりの違いにびっくりした.スピード感がまるでないのだ.これは気をつけなくちゃね….少しキツめのを選んだせいで脱げてくることも全くなかった.うむ,良い買い物をしたぞ.(ヒーローっぽいヘルメットで,子供たちにも大ウケ)


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 さて,次の問題は宿だ.空路で鹿児島入りする弟の利便性を考えれば空港近くのビジネスホテルあたりが良いのだろうが,結婚式場となる霧島神宮の近くには温泉がいっぱいある.長旅の疲れを癒すと言えばやっぱり温泉だろう.弟に見つくろってもらい,食事のおいしそうなところに宿を取って貰った.あ〜温泉も楽しみだな〜(^^)

 出発前日.スーツケースに礼服その他を入れて弟に託す.これでアイテムの準備は終了.
 この日もう1つ用意したのはペース・ノート(というかダイヤ?)だ.1365kmを走るのに目標タイムを12時間とすると平均時速はおよそ114km.50kmポスト毎と,あとは給油ポイントとなるSAごとの到達予定時刻を計算したものだ.漠然と飛ばすだけでは危ないし,体力と相談しながらこなすべき長距離ミッションだ.ペース配分を誤って時間や体力を余分に消耗しないようにしなくてはいけない.走行しながらでも見やすいようになるべく大きな字で印刷して,タンクバックのマップホルダーに入れておいた.
 基準タイムを示すためのG-Shockもハンドル回りに装着.東京IC出発時をゼロ・タイムとして計算する.

往路ペースノート

 ルートはほとんど同じ.東京−名古屋間は,疲れるから東名だけでいいや(^^; 中国地方も中国自動車道と山陽自動車道で選べるけど,こちらは中国道で行って,山陽道から帰ってくることにした.

 一方,計画ならびに準備の状況をblogの方で実況(?)していたところ,なんと読者の方(霧湖さん)が迎撃&伴走してくれることになった.わぁこれは面白いことになってきたぞ.早速お礼のメールとともに待ち合わせの相談.東京4時ごろ出発します〜と連絡したところ,「じゃぁ7時に養老SAで待っています」とのお返事が来た.あ,あの,養老まで380kmもあるんですけど…?(^^;;;  さすがブサ乗りの方は違う….

 よし,これで準備万端.明日に備えて,今日は早く寝よう…!