あとがき


珍しく、女性が主人公。負けず嫌いで自立心旺盛な和衣さん。
ちゃんとした(?)大人キャラの大人な話が書きたかったのだが…結局、大人に徹しきれずに、いつものノリがそこかしこに。
っていうか、敵がゴカイだという時点で「もうあかん」という感じ。(苦笑)

以前「教えてやろうか」で登場したワーウルフハンター・梅崎漂平も再登場。
漂平は気に入ってるのですが、連載中の本編では冒頭で行方不明だし、なんとか活躍させてイイカッコをさせてやりたかった。美味しい思いをさせてやりたかった。
…って、今回、美味しい思いはできたのだろうか…(笑)

梅崎漂平の変貌の謎
漂平の性格は初登場時とは、なんか変わってしまいました。(顔も違うが…)
「ケンカっぱやい」という設定だったのが、なんだかのんびり落ち着いた感じに。
女性に対しても、以前は即行「俺がスゴイこと、教えてやろうか」状態だったのが、結構、手順を重んじるようになってきたみたいで。年食ったからか。
ちなみに蛇足での和衣の台詞「回りくどいのは嫌い」ってのは、「教えてやろうか」での漂平の台詞です。似たもの同士だったってことで。(笑)

漂平の年齢は「回りくどいのは嫌いだ」では31歳。今回の浮遊編では34歳。
和衣さんは28歳。

サキマクラ家の複雑事情
ちょろりとヤナギハラの家庭環境が明らかに。
義姉と義弟ということですが、正確には、カズイさんは、ヤナギハラ君の従姉妹にあたります。

お節介な猟友会副会長サキマクラ翁…68歳。
伝説的な元・名ワーウルフハンター。今は隠居し、猟友会を裏から牛耳ってます。
ムチなどの販売業務にも手を染める実業家でもあり、政財界にコネも多い謎の爺。
実はヤナギハラ君の後見人です。

ヤナギハラ君の母親が、サキマクラ翁の隠し子(笑)だったため、ヤナギハラ君はサキマクラ翁の孫にあたります。
ヤナギハラ君の両親が某事件(そのうちに書きます)で二人纏めて他界してしまったあと、サキマクラ爺さんは彼を引き取りましたが、ヤナギハラ君はサキマクラ姓を名乗ることを拒絶。

サキマクラ家は旧家なので、後継問題はサキマクラ爺さんにとって頭痛の種。
なんとか和衣さんに婿をとって安泰になりたいところ。

サキマクラ翁と梅崎漂平の関係
数年前、サキマクラ翁が関係した事件(これもそのうち書きたい)に漂平も巻き込まれたのですが、その時に爺さんは漂平を気に入ったようです。
昔の己の面影を漂平の中に見たとかなんとか。(笑)
ちなみにサキマクラ爺さんも昔は結構いいガタイ。今はしぼんでますが。

なぜゴカイ?
未確認生物「フライング・ロッド」が元ネタ。
「ジャージーデビル」や「チュパカブラ」ほどメジャーじゃないみたいですが、世界各地で目撃されているらしい謎の飛行生物(?)。
長い棒状なので「フライング・ロッド」と呼ばれているそうな。
正体は「アノマロカリス」だとか、さまざまな憶測がありますが、ミヨシはロッドの写真を見たときに「ゴカイだろ、これ…」と思ったもので。(苦笑)


文字数をカウントしてみたら400字詰め原稿用紙61枚分。今まで書いた小説で一番長いのは32枚だったから、新記録。

他の水上九龍ものとは違って、SもMも出てこず、スラプスティック度は低いですが、書いてて楽しかったし、とにかく終わりまでいきつけて良かったです。ふう。

ここまで読んでくださった方々、どうもありがとうございました。
感想等、いただけたら喜びます…(^-^)