GHOST BUSTERS

社長「ふむ、またあったな諸君。今日は律子君と天海君らしいぞ。」

春「律子さんってオバケってみたことあります?」
律「はぁ?春香…その歳にもなってなに言ってるのよ。」
春「じゃあ律子さんはオバケ信じてないんですね?」
律「当たり前じゃない。オバケも幽霊も妖怪もいないわ。ああ、訂正するわ。
  妖怪はいるわね。」
春「ま、まあ否定しないですけど、あ、あははは…」

伊「へっくちゅっ!誰か私の噂をしてるのかしら?まあこの伊織様は日本一、
  ううん宇宙一美しいものね。にひひっ♪」

 キラリン☆彡

律「そんな訳だからオバケなんて非現実的なものを信じる前にダンスのレッスン
  しておきなさいよ。この間だって転んでたじゃない。」
春「そ、それはそうですけどぉ…でもきっとオバケはいますよ!」
律「いないったらいないの!」
春&律「う〜〜〜〜〜」
あ「では〜お二人で青山墓地を夜歩くと言うのはどうでしょうか〜?」
律「えっ!?」
春「あ、あずささん、それはちょっとハードル高すぎるんじゃあ…」
あ「ん〜でもお二人ともいつまでも言い争ってるだけでしょう?」

社長「ふむ、随分と変なことになったな。私の若い頃は千駄ヶ谷トンネルを
   だな…っておい、どこ行くんだね!」

春「白い白いあいつを〜倒しにいくぞアイスクリーム
  一期一会だからね〜今は今でやっふふ〜♪」
律「春香、何?その変な歌?」
春「あれ?知らないんですか?今ちょっと流行ってるんですよ?
  『からふるぱすてる』。」
律「まあ自分の歌で精一杯だから…」
あ「じゃあお二人のうちどちらから先に行くのかしら〜?うふふっ」
春「り、律子さん、お先どうぞっ!」
律「レディファーストよ。春香から行って頂戴。」
春「レディファーストって律子さんも女性じゃないですかっ!」
律「いいえ、実はみんなにだまってたけど私の本名は律男なの。」
春「ええ〜〜〜!?ってそんな訳ないじゃないですか〜〜!わかりましたよぉ。
  私が先に行き……」

 春香が話をしている最中になにやら青い火の玉らしき物を見て押し黙る二人。

律「い、今のはきっとほら、あれよ!プラズマ、そうプラズマよ!」
春「で、ですよねー。うう…行きたくないなぁ……」
律「ほぉら、ちゃっちゃと行ってきなさい!」
春「は、はい……行ってきます…」

 とぼとぼとたまにこちらを振り返りつつ歩いていく春香。

律「はぁ…気が重いなぁ…そうだあずささん。」

 そう声を掛けつつ振り替えるとそこには誰もいなかった。

律「……マジ……ですか?ちょっとぉ!春香待ちなさいよ〜〜〜!!」

−−−春香SIDE−−−
春「ぅぅ……怖いよぉ…オバケ出てきそうですよぉ……」
?「ぃよ〜〜〜〜〜〜〜!!」
春「ひぃっ!なんか凄い叫び声が聞こえたような……」

 タタタタタタタ

律「はぁ…はぁ…やっと追いついたわ…」
春「り、律子さん?どうしたんですか?」
律「どうしたもこうしたも無いわよ。気付いたらあずささんいなくなってて
  私一人取り残されて心細いと言うか…(ハッ!)」
春「やっぱり律子さんも怖かったんですね♪」
律「そ、そうよ?悪い?」
春「ううん、そんな事ないですよ〜♪」
律「なんか引っかかる物があるけど…とりあえずあずささんを探してもう
  帰りましょ。」
春「そうですね。こんな怖いところもう居たくないですし…」

 そんな話をしていると青い炎がまたもや宙を飛び交い始めた。それも2つ。

律「は、はるかさん。きょ、きょ、きょうはもうかえりましょうか。」
春「そそそそそ、そうですね。わ、わ、わた、私も賛成ですっ!」
?「わ……子供………どこ……」
律&春「ひっ!!」

 不思議な声の方をゆっくりグググと首を向ける2人。
 そこには全身白ずくめ、長い髪で顔が殆ど隠れた女性らしき人が
 立っていた。

律「………………」
春「あ、あのぉ……どどどどどどどどどどちら様ですか?」
女「私の…子供はどこ……わ゛だじの゛ぉぉぉぉぉぉ」
春「キャアアアアア〜〜〜!!」
律「………………」

 絶叫する春香。その一方律子は何も言わない。

女「……春香ちゃん、春香ちゃん!」
春「あ…え?その声は…あずささん?」
あ「おどかしてしまってごめんね。実は〜これも企画で〜」
P「すまんな春香、律子。」
春「プ、プロデューサーさん。」

社長「そう、賢明なプロデューサー諸君ならきっと判ってもらえると思う。
   特にちょっと年齢の高い層なら尚更な。まあ昔よくあったアイドルを
   きもだめしに〜と言う物だ。」

P「まさかここまで驚くとは思わなくてな。」
春「本当にびっくりしましたよ。怖かったですよー。」
あ「私もこんな叫ばれるなんて思わなかったからちょっとびっくり。うふふっ♪」
P「ところで律子?」

 プロデューサーが声を掛けるとへなへなへなと倒れこむ律子。

P「お、おい!律子っ!律子っ!!」

−−−結末−−−
司会A「まさか秋月さんが最後気絶してしまうなんて驚きましたね〜。」
司会B「よっぽど怖かったんでしょうね。まさに大成功!です。」

 プチンッ。

春「はぁ…全国に恥ずかしい姿流されちゃいましたぁ…うぅっ。」

 そう、夏の恒例の『ドッキリ!アイドル肝試し大会』の放送のおおとりに
 765プロの映像が使われたのである。

律「春香はいいじゃない。私なんて完全にその…ねぇ。」
春「あ、あはは…ところで話は戻りますけど、律子さんってオバケって信じます?」
律「オバケ〜?まだそんなこと言ってるの?はぁ…もうこれだから〜」

 春香は知っていた。後ろからゆっくりと亜美たちが律子の後ろから近付いてるのを。

亜美「私の子供はどこ→」
律「ひっ!!!」

 ステーンと腰を抜かす律子。

律「こ、このっ!亜美、真美っ!!」
亜美「わ〜律っちゃんが怒った〜〜〜」
真美「律っちゃん怖がり〜」
律「2人とも、待ちなさいっ!!」
春「あはははは」


こうして今日も765プロは平和なのであった。
りつこと。にこのまま続く。





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