なくてはならない、ハーブのお話



【ハーブ】とはご存知の通り、古くから香辛料や薬用として使われてきた「香草」のことです。
日本でもヨモギやシソなどの香草を上手に利用してきたように、スロヴェニアの人々にとっても、
ハーブは昔から生活に「なくてはならない存在」でした。
料理には、マジョラム、タイム、月桂樹の葉など、あらゆるハーブを素材に合わせて使い、
お茶としていつもハーブティーが生活の中に溶け込んでいました。

スロヴェニアでの「お茶」は、日本茶や紅茶のような「お茶の木の葉っぱ」ではなく、ハーブティーなのです。
もちろん紅茶も飲んだりしますが、あまり一般的ではありません。
この、スロヴェニアのハーブティー、飲んでおいしいのは、何よりウレシイことなのですが、
体も元気にしてくれるので、2倍ウレシイ存在なんですよ。

一般的にどのハーブでも、体の新陳代謝を高め、内側からあたためてくれるので、
特に寒い季節など、毎日飲むのがおすすめです。

そしてさらに、
ハーブのなかには体調の悪い時や病気の時に、その症状を治す薬として使われてきたものもたくさんあります 。
例えば、かぜをひいた時にはインフルエンザにもいいというエルダーフラワー【風邪ひきさんのお茶】
カモミール入り【はちみつのお茶】。 くつろぎたい時は菩提樹の花=リンデン【やすらぎのお茶】といった感じ。
さらに古くから受け継がれているブレンド・ティーもたくさんあり、
例えば【リラックのお茶】などは、寝つきのわるい赤ちゃんにも飲ませます。

他にも、胃腸や心臓、血圧など、あらゆる病気に効くハーブティーがあり、その種類には驚くほどです。
どんな症状に、どのハーブが効くか、その知識が昔から脈々と受け継がれているのですね。
けれど、最近はスロヴェニアでも、そんな薬としてのハーブティーが消えつつあります
。現代医学の上に調合されたいわゆる「薬品」しか、薬として販売してはいけないという法律ができたため、
病気の症状を治すために飲まれてきたハーブティーを売る事が出来なくなってしまったのです。
この法律、製薬会社からの強い要望で制定されたと聞きますが、古くから守られてきた文化や知恵が、
また一つ、現代文明の中に消されていくのは、本当に淋しいですね。

しかしこれは、ハーブティーの効能は薬品会社もびびるほどだという事の証明でもあるかもしれませんね!
リラックス効果抜群のスロヴェニアのハーブティー、とくに寒い季節には欠かせません。
お気に入りの音楽や、本を読みながら、あなただけの簡単に楽しめる
「くつろぎタイム」を満喫してみませんか?!



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