【イースターの話】


イースターの朝


イースターは、復活祭のことで、キリスト教文化圏ではクリスマに次ぐ大きな祝日です。
日にちは【春分の後の満月直後の日曜日】で、毎年、月の満ち欠けによって変わります。

 スロヴェニアの家庭でも、ごちそうをして、家族みんなでお祝いします。お祭りみたい
な感じで、人々の生活に根付いている「習慣」に近い感じ。
 昔は、お母さんが年に2回しか作らない、手間ひまかけたごちそうを作って、
家族みんなでお祝したそうです。
(そんな大きなごちそうは、クリスマスとイースターの時だけ、だったそうです。
日本でいうなら「盆と正月だけ」って感じになるのかな?!)

 その大きなごちそうとは・・・
ポティツァと呼ばれる手の込んだロールケーキや、クルヴァヴィツェ、
骨付きのハムをパンの生地に包んで焼いたもの、などなど。手の込んだものばかりです。

 そして主役の一つでもある「イースターエッグ」。
みなさんも、どこかで見たことがあると思いますが、簡単に言うと「色をつけたカラフルなゆでたまご」。
卵は命のシンボルとされているので、キリストの復活を祝うお祭りにちなんで、
卵でお祝いしたのではないかと思います・・・。


 その卵の染色方法にもいろいろあって、家庭で簡単にできるものから、
伝統工芸として受け継がれているもの、そして芸術品として評価されているものまで、さまざま。
 現在、家庭で簡単にできるポピュラーなやり方は、市販の染料(専用のものが売ってい
るのです)を溶かしたお湯でゆでたまごを作る方法。 カラフルなゆで卵が出来上がります。

それだけでは飽き足らない人のために、シールみたいなものも売っていて、
シールを巻きつけた卵を、染料入りのお湯でゆでると、カラフルかつ、
シールの絵柄がピタッとついたゆでたまごができあがるのです。

また、シブイところでは、枯葉など、模様にしたい素材を巻きつけて、紅茶で染める方法もあります。
 伝統工芸として受け継がれているやり方は、蜜蝋(みつばちの巣から取れる蝋・ろう)
を使う、アジアのろうけつ染と同じ手法。
染めたくないところを蝋で模様付けしておいて、上から赤や黒の染料でそめていきます。
この卵は【ピサニツァ】と呼ばれていてスロヴェニアツアーでも、この卵を作る村を見に行きます!


ピサニツァ


 芸術品として、今、話題になっているものは、空っぽのたまごに細かい穴をあけて
模様を作ってゆくものですが、装飾品、贈答品として評価されているそうです。
飾りに使うものは、最初に卵の中身を出しておいて、装飾をほどこします。
現在、お土産として売られているものは、この空っぽのタイプですが、
家で作るイースターエッグは、かざりだけでなく本モノのゆでたまごも作ります。
イースターの朝、朝食はこのゆでたまごを割ってポティツァと一緒に食べるのです。
(あぁ〜もったいない!って思うけど・・・)

一度、ピカポロンツァでも作った事があるのですが、写真が残ってないんです。残念!
またいつか作ってみたいと思っています。その時はちゃんと飾れるようにしたいな♪

 

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