【世界で一番古い ぶどうの木】

スロヴェニア北東部シュタイエルスカ地方のマリボルという街には、
世界で一番古いぶどうの木があります。
《スタラトルタ》と呼ばれるこの木は、樹齢400年以上。
世界最古の葡萄の木としてギネスブックにも認定されています。
世界最古の木というと、しわがれた老木をイメージするかもしれませんが、
彼女は(スロヴェニア語で、木は女性名詞、彼女と呼ばれます)今もいきいきと
美しい葉を茂らせ、みずみずしい葡萄の房を毎年35〜55キロも実らせているのです!

世界屈指のワイン消費国スロヴェニアですから、
国の宝とされるこの貴重な木からとれる葡萄は、もちろんワインに(笑)。
出来上がったワインは、スロヴェニアが誇る人気デザイナー、オスカル・コゴイがデザインした
おしゃれなボトル(250cc入りの小ぶりの瓶)に詰められます。
そして、これまたヨーロッパで最も古いワインセラーの一つである
ヴィナッグというワインセラーにねかされるそうです。

さすがは、最古 の葡萄の木。おばあちゃん、というより、老貴婦人、といった風格ではありませんか。
400年の歳月を経てなお、美しく生き、人生(木生か?)を謳歌してい るようです。



マリボルでは、 毎年この《スタラトルタ》を囲み、彼女を讃えるお祭りが行われています。
市が立ち、人々が集い、ワインを楽しむ姿や、昔の装束を身にまとった人々のダンス、楽 団の演奏などを
ながめながら、彼女はどんなことを想っているのでしょうね。



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