<簡単西洋音楽史>
- 超簡単西洋音楽史
古代の音楽→中世の音楽→ルネサンスの音楽→バロック音楽→古典派(クラシック)→ロマン派→近現代音楽
- 中世の音楽・・・キリスト教会の音楽。
グレゴリオ聖歌(Gregorian chant)
単旋律でラテン語の歌詞。近年人気がある。いわゆる「癒し」系の元祖かも。
教会旋法
音階の基になった。ドーリア、フリギアなどの名前を持つ8つの音組織。現代音楽でもよく使われる。
- ルネサンスの音楽・・・器楽と声楽
チェンバロ(ピアノの前身)やリュート(弦楽器)
- バロック・・・「ゆがんだ真珠」の意味。バッハとヘンデル。
フーガ(Fuga)
後期バロック時代に完成。短いメロディーの追いかけっこ。
J.S.バッハ
バロック時代の頂点。1685〜1750.ドイツ人。
対位法で作曲。器楽曲では「平均律クラヴィーア曲集」、管弦楽つきの「マタイ受難曲」、ほかに数々のオルガン曲を作曲した。
家族がみな作曲家。
ヘンデル
バッハと同じ歳。色々な面でバッハと対照的。バッハはドイツ国内にとどまり、評価されたのも随分あと。ヘンデルは最後はイギリスに帰化し、生前から有名。オペラ、オラトリオ(「メサイア」など)を主に作曲。
- 古典派(クラシック)・・・ソナタ形式の完成、形式美、ピアノの登場、ハイドン、モーツアルト、そしてベートーベン
ピアノ
1711年頃イタリアのクリストフォリが考案。それまでの鍵盤楽器はチェンバロやクラヴィコード。強弱をずっと自在に演奏できるのでピアノフォルテと称される。
ハイドン
1732〜1809.オーストリア人。ウィーンで活躍。交響曲をたくさん作る(何と100曲以上)。
モーツァルト
1756〜1791.オーストリアのザルツブルク生まれ。映画「アマデウス」はある程度参考になる。早熟な天才。6歳ですでに演奏旅行。全部で600以上の作品を作る。非常に洗練されたメロディーが特徴。死後ケッヘルという人が作品を整理して番号をつけたのでモーツァルトの作品はK.(ケッヘル)○番と呼ばれる。
ベートーベン
1770〜1827.ドイツのボンに生まれる。多分クラシックの作曲家の中で一番の知名度ではないだろうか。
交響曲は9曲(第3番「英雄」、第5番「運命」、第6番「田園」、第9番「合唱付き」)、ピアノ・ソナタは全32曲。弦楽四重奏、ミサ曲など。
彼の生涯はナポレオンの登場と失脚、フランス革命など、世界的にも激動の時代で、音楽もいままでの宮廷音楽(貴族のためのサロン音楽)から市民のための音楽に変わり行く過渡期だった。
ピアノもようやく今の形と性能に近づき、それによってより芸術的な作品が生まれるようになった。彼の後期の作品はそのまま次のロマン派の始まりを示している。
- ロマン派・・・クラシックの形式美とは対照的に、より自由な音楽や、 「標題音楽」。
ショパン
1810〜1849.ポーランドに生まれ、パリで活躍。シューマンと同じ歳。独創的なピアノ曲を作る。半音階や不協和音の使用と、ペダルの効果的な使用が特徴。
ワルツ、ポロネーズ、マズルカといった舞曲の形式や、バラード、ノクターン、スケルツォなど様々な形式で作曲。彼はほとんどピアノ曲しか書かなかった。
リスト
1811〜1886.ハンガリー生まれ。ショパンとは違った意味でピアノの性能を遺憾なく発揮させる曲を作った。一見「派手」な曲が多いが、実は深く、宗教的な曲も多い。管弦楽曲も優れ、標題音楽を確立。
標題音楽 (Program music)
文学と結びつき、曲の内容や雰囲気を表す題名をつける。「月の光」「花火」など。
ワーグナー
1813〜1883.ドイツ生まれ。この時代を代表するだけでなく、クラシック音楽を代表する大作曲家。
一番の功績は「タンホイザー」「ローエングリン」などのオペラと、それを発展させた”楽劇”「トリスタンとイゾルデ」、4部作の「ニーベルングの指輪」などの大作である。
この時代で最も革新的な作風と言える。
ブラームス
1833〜1897.ドイツ人。バッハ、ベートーベンというドイツの主流・伝統を受け継ぐ正統派。作曲の中心はピアノ曲にあり、同時代の革新派ワーグナーと対極にあり、反ワーグナー派とも言われる。
交響曲第1番は「ベートーベンの第10番」と呼ばれるほど、ベートーベンの流れを受け継ぐ。
マーラー
1860〜1911.ボヘミア出身。歌曲と交響曲で有名。
- 近現代の音楽・・・民族主義の音楽、印象主義12音技法など。
20世紀初頭からは様々な様式が並行して進んだ。印象主義、12音主義、民族的新古典主義など。
印象主義(印象派)
ドビュッシーによる。長短調のはっきりしない、絵画の印象派と同様の印象を与えるような作風。フランスで盛んになる。
半音階の多用や非ヨーロッパ的なものに強い影響を受けた。
12音主義
シェーンベルクが始める。12の音からなる音列を基にした作曲形式。
ドイツ、イタリア、フランス以外の各国の音楽が盛んに。
フランス→ドビュッシー、メシアン
ソビエト→ストラビンスキー、プロコフィエフ、ショスタコービッチ
ハンガリー→バルトーク、コダーイ
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