<クラシックの基礎講座>
音楽形式
音楽用語の基礎
速度に関する語 |
添えて使う語 |
注意点 |
速度の変化に関する語 |
曲想を表す語 |
練習問題 |
簡単西洋音楽史
概略 |
中世の音楽 |
ルネサンスの音楽 |
バロック |
古典派 |
ロマン派 |
近現代 |
- ソナタ形式
1.3〜4楽章からなる楽曲形式で、急速楽章―緩徐楽章ー(メヌエット又はスケルツォ)ー急速楽章という構成が普通。
2.「ソナタ・アレグロ形式」(急速楽章内でのソナタ形式)。1つの楽章が3つの部分(提示部、展開部、再現部)に分かれている。提示部は対照的な二つの主題(テーマ)を持つ。(第1主題と第2主題)。次に転調や様々な主題の展開を行い(展開部)、最後に提示部の主題を再現させて終結する(再現部)。
☆「ピアノ・ソナタ」は必ずこの形式です。自分でしっかりテーマをチェックしてから練習しましょう。
- ロンド形式
同じ主題が何度も繰り返し登場する形式。A-B-A-C-AなどのようにAという主題が繰り返される。普通は軽快な速い曲。
- フーガ
1つの主題が各声部に繰り返し現れる楽曲形式。
- エチュード(Étude)
フランス語で「練習曲」。練習曲といっても、演奏会用の、技巧を披露するための(?)作品がほとんど。有名なところでは、
ショパン:「練習曲」作品10(全12曲)と作品25(全12曲)
(作品10-3 「別れの曲」、作品10-12 「革命」、
作品25-11 「木枯らし」など。)
リスト:「超絶技巧練習曲」
(「鬼火」、「狩り」など。)
「パガニーニによる大練習曲」(パガニーニ・エチュード)
(第3番「鐘(カンパネラ)」、第6番「主題と変奏」など。)
- ピアノの「旧約聖書」
バッハの「平均律(率)クラヴィーア曲集」のこと。
前奏曲(プレリュード)とフーガを1組として、全ての長短調(24調)で書かれている。全2巻。
この時代はまだ今のピアノは完成しておらず、前身の楽器クラヴィーア(ドイツ語。鍵盤楽器の総称。チェンバロ(伊語)やクラヴィコルド(独語)、ハープシコード(英語)、クラヴサン(仏語)などのこと。)のための作品。
- ピアノの「新約聖書」
ベートーベンの32曲のピアノ・ソナタのこと。
第8番「悲愴」、第14番「月光」、第17番「テンペスト」、
第21番「ヴァルトシュタイン」、第23番「熱情(アパッショナート)」
第26番「告別」、第29番「ハンマークラヴィーア」などが有名。
- プレリュード
「前奏曲」のこと。バッハは「前奏曲とフーガ」という組み合わせを確立し、ショパン以降はより自由な形式で作曲された。
- ノクターン
「夜想曲」のこと。ショパンがこの形式で名曲をたくさん作った。ほかにはフォーレやドビュッシーも「ノクターン」を作曲している。
- バラード
バラードは文学用語で、叙事詩や抒情詩+物語性を合わせ持つ形式と言われるが、この分野を確立したのもショパンで、彼は全四曲作曲している。確かに「物語」を聞いているようなストーリー性を感じさせる作品である。
- スケルツォ
「からかい(ジョーク)」といった意味の語。まずベートーベンのソナタの中の1つの楽章として取り入れた。(従来はメヌエット:3拍子の舞曲。)主に三部形式で、奇抜な表現力の見られる形式。ショパンにとっては「軽さ」よりはもっと多様な自由な形式による作品になっている。
戻る