Coffee Break back#5 06/12/02更新
1.録音入力端子のない機材でステレオ録音するもの
『マイクロホンアンプ AT-MA2 ¥6,510.(税抜 ¥6,200.)』by オーディオ・テクニカ
「ライン入力しか付いていない機器へのマイクでの音声入力が可能。価格もサイズも手頃なマイクアンプ。・・・」ということです。スペック等はHPにてご確認下さい。
2.MDウォークマンで録音するもの
『Hi-MDウォークマン MZ-RH1』オープン価格 by Sony
「楽器練習の音や自然の音などをマイク入力から録音可能。大切な音源をリニアPCMの高音質で残せます。」ということです。手軽に高音質で録音できて、便利そうですね。
詳しくはHPでご確認下さい。
私も機材等にはかなり疎いので、情報をお寄せ頂いて感謝しています。
しかし、一般的に演奏会を開いてお客さんが入るような曲目に限って言えば、ピアノ科を出ていれば一応『どんな曲でも(程度の差こそあれ)弾ける』と言ってよいでしょう。
難曲はいくらでもありますが、練習すれば一通りは弾けます。少なくとも、生徒がこれを弾きたいのですが、と持ってきた曲を先生が弾けない、などということはあってはなりません。
楽譜が読める限り、初見の曲でも理解は出来ます。しかし、やっぱり自分で弾いたことがあるかないかでは、内容の理解度は天地ほども異なりますし、それは指導内容にも反映します。
大人の趣味の生徒を教えている時などは、レパートリーを広げ、私も初めての曲を取り上げることがありますが、そんな時にはまだまだ勉強不足を痛感します。
多少でも気になるときは、実際に自分でちょっと弾いてみるのが一番早いですね。弾いてこそ気付くことも多いので、よい勉強の機会と思うことにしています。
普段は「狭く深く」なのですが、そういう場合には「広く浅く」でしょうか。
でも、いつも自分自身の楽器で演奏できるのは、理想的ですよね。ピアノはそうは行きません。
同じメーカーの同じ機種でも音は違います。ホールの広さや壁等の材質、さらにはお客様が沢山入れば音は吸収されます。なかなか厄介ですね。
ところで、不可抗力で、余り状態のよくないピアノに当たってしまった場合は、どうでしょうか。
勿論、与えられた状況でベストを尽くすしかありませんが、基本的には素晴らしいピアノを弾く時も、悪い状態の時も、弾き方は変わりません。正しいタッチで弾いた時に一番よい音が出るのです。
また、大きいサイズ(フルコン)の方が、家庭用の小さいグランドよりタッチが重いというのも誤解です。いや、むしろフルコンの方がふわふわ軽く感じることもあります。
でも、実は重く感じるより軽い感じの方が厄介です。まさに指が滑ってしまう感覚だからです。
でも、どんなピアノであっても基本同じです。鍵盤の底までしっかり打鍵するだけです。
誰でも舞台であがってしまうという経験をしますが、その原因の1つはタッチの違いです。
普段のピアノとタッチが違うと、「あ、違う!!」と思っただけで頭が真っ白になってしまうのです。
そんな時は、あせらずに、少しだけゆっくり丁寧に打鍵し、自分が出す音に集中すれば、きっとピアノは応えてくれます。
それが上がらないコツです。いつでも正しい打鍵ができるようになれば、もうどんなピアノでも、あなたの『お友達』です!
これはよく知られていることで、お爺さんに飼われているインコは低い声で、咳まで真似をするといいます。目覚まし時計の電子音のアラームまでそっくりに真似するインコもいるそうです。凄いですね。
とはいえ、数Hzまで違わず真似をするかどうかは分かりません。でも、なかなかの能力です。
恐らく、生活の上で、耳がよくないと生きていけないのでしょうね。
よく、オスのほうがよく覚えると言いますが、それは、メスに求愛する時に求められる能力と同類だからだとか。一生懸命気を引こうとする気持ちが、習得意欲の高さとなって現れているのかもしれません。
野鳥も、その鳴き声には特徴がありますが、同じ種類でも住む地域によって”方言”があるとも聞きます。その違いは彼らには分かるようです。
昔話を語ったり、歌を歌うインコがよくTVに登場しますが、一度彼らが本当に常に同じ音の高さで歌う(絶対音感がある)かどうか、誰か試してくれないでしょうか。意外な結果が出るかもしれませんね。
母親を責めるつもりは毛頭ありませんが、試しにネット上で検索してみると、一部ではこれを非常に特殊な能力として取り上げ、更には養成講座まであることに驚きました。
正しい知識がないと、業者等の言うがままに高いお金を払うことにもなりかねません。
私には絶対音感があります。しかし、そんなに凄い能力でも何でもありませんし、例えばピアニストになるのに必須でもありません。絶対音感があるがための弊害だって勿論ありますし。
一般的に小学校低学年までに音楽を始めると、大抵の場合に自然に身につくようですが、どうすれば身につくかの因果関係が科学的に実証されたわけではないようです。
逆に言うと、例えばピアノを習っているなら、ピアノの練習以外に特別なことをしなくても、ある割合の人には気がついたときには身についている能力なのです。
ピアノのような鍵盤楽器は、予め音の高さが定まっていて、演奏中に自分で変えることはできません。それに対して、声楽・バイオリン・フルート等は自分自身で正しい音の高さを出す必要があります。
恐らく、これらを学ぶ人の方が、ピアノよりもより精度の高い絶対音感がつくのではないでしょうか。
だだ、最初から声楽を目指す人は少ないですし(声の質が定まるのがある程度の年齢になってからなので。)、相対的にバイオリンを習う人はピアノより非常に少ないですし、最初からフルートを学ぶ人の数は更に少ないでしょう。
絶対音感が養われるのが比較的低年齢であることを考えると、その意味でピアノかバイオリンの人に多くなるのかもしれませんね。
それに、音大仲間でその話題が出ることはありませんし、比べたこともありません。一時、最相葉月の「絶対音感」が話題になったことでこの言葉が独り歩きし始めたようです。
これの習得を第一の目的に音楽を始めるのは、私はナンセンスだと思います。音楽を学ぶ時に関連が出てくる場合はあると思いますが。それよりは、ピアノの場合は、和音を構成する音が全て自分の耳で判別できるように、普段から良く音を聞くことを習慣づけることが大切だと思います。
勿論、そのために聴音やソルフェージュは非常に有効です。
さて、ネット上の絶対音感を試すサイトが多々あって、「初級」〜「超上級(?)」までいろいろあります。数Hzの音の違いを聞き分けられるか?!などというクイズ形式の問題もありました。
で、私はどうかというと、勿論ドレミの区別は完璧ですが、数Hzの違いは全く分かりません。
ただ、ピアノの音だともう少し分かるかもしれませんが、PC上の音では全然!分かりません。
まあ、そんな程度です。それに、年とともに何だか超高音や低音だと1/4音くらいずれていても分かりにくいことがあるようです。それは、CDなどを聞いていて時々感じます。
でもまあ、自分の演奏には実際問題として全く影響がありませんから、ネット上のサイトのテストで『超上級』でなくても全然気になりません。
ただ、2つの音(音名が同じ場合)が同時に鳴っている場合は、調律師並に聞き分けることができます。微妙なずれが気になって気になって仕方ありません。オクターブでも同様です。
いずれにせよ、絶対音感はその程度のものです。余り振り回されないようにご注意下さいね。
音大程度以上の生徒には、基本的に「こう弾きなさい」と型にはめることは殆どありません。ショパンなど、ここはこう弾くのが普通だけど、というのはありますが。
特に大人になってからは、少なくとも自分はこう弾きたい・こう解釈するという形に出来上がってからレッスンを受けますから、『先生に全部チェックしてもらう』訳ではありません。演奏のヒントを貰ってくる感じですね。
私が今回30分ほどながら、久々に演奏会に出ることになったとご報告すると、A先生は『しっかりレッスンを受けてから弾いてください』とおっしゃいました。当然のことかもしれませんが。
私がB先生のお宅にレッスンに伺うと、まだ全然テクニックが戻っていない状態で酷い内容だったにも拘らず、『大丈夫。あなた一人で出来るわよ。』とおっしゃいました。恐らく、演奏を聞いてびっくりなさったと思うのですが、生徒を信じているというか、励ますのがうまいというのか、決して「こんな出来でどうするの!」などとはおっしゃいません。これは、お人柄なのかもしれませんね。
近い内もう一度レッスンに、と思っていますが、B先生は「レッスンじゃないから。聞かせてもらうだけだから。」と言って謝礼を受け取ろうとはなさいません。勿論、楽譜片手に演奏を聴いて下さり、的確なアドバイスを下さるのですが。
もちろん、先生に叱咤激励されたほうが意欲が沸くという人もいるでしょう。でも、私にはB先生のタイプが合っているようです。
モーツアルトの回では、大昔の「バイオリンのお稽古(?)」の江藤俊哉さんを思い出しました。とにかく、生徒が自分の理想通りに演奏しないと、その都度止めて、こう弾きなさい、と指示していましたが、今回もそんな感じのレッスンでしたね。
あの生徒なら、「1」言えば「5」は分かるのですから、繰り返し同じような箇所を弾き直させるのはどうかな、と思いました。まあ、その場ですぐ直して弾けなければいけない、とも言えますが。
この企画ではピアノを弾く大多数の視聴者にとって、実用上のメリットは少ないように思いますある意味で、ただの覗き趣味と変わらないような気もします。それは余りに穿った考え方でしょうか。
折角大曲を取り上げるのですから、ごく一部しか放映しないのでは片手落ちですよね。
プロコフィエフのレッスンでは、生徒がピアノに近づき過ぎでした。ただ、先生も生徒も、手が大きくて体格が良くて、ピアノも良くて、羨ましかったです。唯一納得できるとすれば、レッスンにはグランドピアノがどうしても必要だということでしょうか。あれらの細かいニュアンスを表せるのは、やはりグランドのみです。
ただ、できればまた、斉藤雅宏さんの趣味の大人向けのレッスンが見たいですね。見てすぐに明日からの練習に生かせる人が一番多い内容だったと思います。
この1年で本当に指が動かなくなりました。弱い手の弱い指(左手の4の指)から動かなくなっていきました。とても悲しかったです。
その後、2年次からは家族も東京に戻ったので家で毎日練習できたのですが、このブランクを取り戻すのに2,3年かかったように記憶しています。
2度目のブランクは、第1回のリサイタルの直後です。
リサイタルの準備やストレスで本当に当日はお腹が痛くなって、正露丸を飲みながら演奏しました。弾きながら気が遠くなりそうなほど緊張していました。
今思えばあまりに大曲ばかりで、盛り込みすぎでしたし、何といってももう少し他の場所でも弾いておいて、自信をつけてから臨むべきだったと思います。
いずれにせよ、皆さんは暖かい拍手を下さったのですが、自分では本当に不本意な出来で、ショックの余り呆然自失し、そのあと丸1ヶ月間、一度もピアノに触れることができませんでした。
精魂尽きてしまった感じで、ピアノに向かう気力が全く湧いてこなかったのです。勿論初めての経験でした。
で、この全く1度も弾かなかった1ヶ月のブランクを取り戻すのにも、やはり3年くらいかかりました。とても大変でした。
先日テレビで千住真理子さんが話していたのですが、彼女も一時バイオリンを止めてしまい、一時期(2年間?)全く弾かなかったそうです。そのブランクを埋めるのに7年かかったと話していました。
受験勉強などでピアノを一時『中断』することはよくありますが、恐らくその大半の方がそこから戻れなかったと思います。「たった」2,3ヶ月のブランクでも、指は全く動かなくなってしまいますから・・・。
諸事情で一時的に中断を余儀なくされることは誰にでもあり得ます。その後の辛さをある程度予測しておけば、逆に気長に練習する心構えができるかもしれません。
私もリサイタルの後のブランクは大きかったですが、やっぱりピアノ無しの生活は考えられず、友達の言葉にも励まされて、またピアノに向かう気持ちになれました。でも、ブランクは100%無駄と言うわけではありません。本当の意味で、自分にはどれくらいピアノが必要かを分からせてくれますから。
大人になればなるほど、様々な事情で中断を余儀なくされると思います。でも、どうか諦めずにまたピアノに向かっていってください。テクニックだけではなく、気持ちの込められた音を目指してください。
実際には、有難いことに(?)昔の有名なピアニストの演奏が楽譜として残っており、○○さんのカデンツと明記されているものを買うので、結局のところそのまま弾くことになるのですが。
大体定番というのがあって、それと知らずに弾いてしまうのが普通かもしれません。
でも、自分でトライするのも勿論自由です。
その部分では、バックのオケは止まって待っていてくれますから、本当は好きに弾いていいのです。
*Cadenzaとは*
カデンツァはイタリア語で、@終止形、A演奏者の腕前を披露するための即興的な部分 という意味があります。
ここではAのことを取り上げています。より詳しく言うと、
「協奏曲において、オーケストラが休止し、独奏者だけが技巧的で即興的なパッセージを演奏する部分のこと。典型的には終楽章の終結部直前にある。作曲家があらかじめ作曲する場合もある。」というものです。
例えばモーツアルトのピアノ協奏曲では、殆どは彼自身がカデンツとして書き残していますが、第20番についてはベートーベンがカデンツを作曲しています。また、ピアニストが(本来の形として)自分なりのカデンツを演奏することも多く、多くのピアニストが独自のカデンツを残しています。
楽譜も容易に手に入ります。練習するための楽譜は、普通2台のピアノで弾くように編集してあります。オーケストラの方をもう1台のピアノ用に編曲してあるのです。ですから、2台のピアノを並べれば、オーケストラ無しでもコンチェルトを演奏会にかけることもできます。
(ちなみに、その場合の伴奏としての譜面の方は、自分の手の大きさやテクニックによって、更に自分で多少改変しても構いません。)
他に手ごろなものとしては、スコア(総譜:オケの全ての楽譜が載っているもの。実際に指揮者が使っているもの。)の縮小版のような譜面もありますが(今も販売されているでしょうか?)、音符が小さすぎるので、練習には不向きです。
勿論、全楽章を弾こうと思ったら音大レベルです。実際、音大ではオーディションがあって、合格すると大学のオケをバックにして演奏の機会が与えられます。
間違えずに弾くだけというレベルでよしとするなら、モーツアルト等のコンチェルトの方が少し易しいと言えるでしょう。
私はリストのコンチェルトと、プロコフィエフの3番を全曲練習したことがあります。リストは音大の時に練習し、オーディションでは出場する先輩の伴奏の方を務めました。プロコフィエフの方は、発表会で弾きました。その時は、先生が伴奏の方を担当して下さいました。
時には気分転換に練習してみるのもいいかもしれません。
ピアノ・コンチェルトというのは、ピアノを主役にしているわけですから、本当に格好良いですよね。でも、見かけほどは難しくありません。オクターブが多用されるので、派手さが目立ちますが、これも案外大したことはありません。
実際、コンチェルトのイメージとして、とても速い!と思うかもしれませんが、CD等で演奏をメトロノームで測ると分かりますが、意外とゆっくりです。
もし、その速さで弾けなくても、相当ゆっくり弾いても、そうは聞こえません。ですから、速く速くと思うと自滅しますが、ゆっくり弾いても実は格好がつくものです。
今年はちょっとトライしてみませんか?(2台ピアノ用の楽譜です。ご参考までに。)
ベートーベン・ピアノ協奏曲第5番 皇帝
↑全音
リスト・ピアノ協奏曲第1番
↑ペータース版
で、そのような意味では、一般的に次のような曲を”一通り”弾いてみるのではないでしょうか。
ただ、手が大きくないと大変です。(9度が楽に届くといいですね。)重厚な響きを支えるには指がしっかりしていて、きちんとしたfが出せることが条件です。
さもないと故障の原因になるので、背伸びでトライしてみた方は、手首が痛くなったりしたら無理をせず、半分以下の速さで練習するか、もうしばらく我慢するほうがいいと思います。
1曲だけと言われたら・・・
・Zwei Rhapsodien (2つのラプソディー) Op.79 - No.1とNo.2 (これは定番ですね。)
私が学生時代に弾いた曲としては(いずれも短め。特別難しくはありません。)・・・
・Op.76からはNo.1 Capriccio/No.2 Capriccio
・Op.116からはNo.1 Capriccio/No.2 Intermezzo/No.3 Capriccio/No.7 Capriccio
・Op.118からはNo.1 Intermezzo/No.3 Ballade/No.4 Intermezzo
・Op.119からはNo.4 Rhapsodie
そのあとで取り組んだ曲は・・・
・Sonate Op.5 (ソナタ第3番)
そのうち是非弾きたい曲は、「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」Op.24です。
ブラームスの楽譜は、大体2冊に分かれていて、一方にソナタ;バラード等、もう1冊にOp.76,79,116,117,118,119が収められていますので、後者を買えば上記の曲はカバーされています。
また、どんな曲かちょっと聞いてみたい場合は、アメリカのアマゾンのサイトをみつけたので、こちらで聞いてみてください。ただし、リンクはいずれ変るか外されるかもしれませんが、当分聞けるのではないかと思います。
メシアンは、小鳥の声の「聞きなし」のような『鳥のアルバム』というピアノ曲を作っています。
これはいかにも"現代音楽"らしい音のつくりで、ちょっと聞くと「わ〜何これ?!」と感じることでしょう。私も流石にちょっと待って!という感じですが、それは弾く立場で考えてしまうからです。
こんな楽譜、読みたくない!!(笑)・・・でも、極彩色の鳥の歌声、一度聞いてみると面白いでしょう。
アマゾンのサイトで視聴できますよ。
Messiaen: Catalogue d'oiseaux
世の終わりとは?と思った方はこちらで聞いてみてください。
Messiaen: Quartet for the End of Time (世の終わりのための四重奏曲)
この第6曲(6. Danse de la fureur, pour les sept trompettes)のメロディーが耳について・・・。
しかし、第一曲からして、あっちこっちに鳥がさえずっているようですね。鳥が好きだったことで有名です。
メシアンは他にも印象的な曲を沢山書いており、またピアノ曲では「幼子イエスにそそぐ20のまなざし」など、私にとっては、難しそうな曲が多い人という印象です。敬虔なカトリックの信者で、信仰に基づく曲が多いです。
弾いてみようかな、と思います?
Messiaen: Vingt Regards sur l'Enfant-Jesus
上記は視聴が出来るCDへのリンクを張っただけで、これが私のお勧め版というわけではありません。
というより、弾いていないので、推奨版は特にありません。
先日秋葉原へ行った時にオノデンで聞いたところ、もう民生用には無く、プロ用のブランドを勧められました。値段も1割しか引かず、定価も高いので考えてしまいました。
しかし、無いと困るし、やっぱりカセットの方が便利なので(MDにマイクで録音できる機械はあるのでしょうか?)、そのメーカーのものを買うことにしました。
TASCAM(タスカム)というブランドで、TEACのプロ用の製品のようです。カセットデッキとしてはステレオでマイク入力できるものは3機種あるようで(122MKVが147,000円、122MKUが84,000円、202MKVが63,000円)、14万円は問題外として、8万円の方は2ヘッドで『民生用とは桁違いの性能』、202MKVの方は、Wデッキです。となれば選択肢は安い方しかありません。
ネットで随分探し、安いところを見つけて注文し、今日無事届きました。ネットでの買い物ですが、HPを見てもここなら大丈夫と思いましたし、質問メールにはすぐ返事が返ってきて安心できました。
もしも私と同じような探し物をしている方があるなら、これがいいかもしれません。
タスカム:ステレオ・ダブル・リバース・カセットデッキ 202MKV(定価6万円+5%)→成田にあるサウンドハウスさんにて(公開できないようですが、文句無く決められる○割引きでした。)ネットで検索できます。[HPの左メニューで、メディア→デッキと辿ります。]
★追加情報★
1.「マイクロホン・ミキサー」を使えば、マイクのジャックがなくても録音できるそうです。(マイクロホンミキサー :ソニー*MX-50 等)希望小売価格9,240円
2.上記のデッキを実際に使ってみました。
動作のたびに結構音がします。(録音・再生などのタイミングで機械が動く音がカシャカシャ鳴ります。)ただし、録音には影響ありません。前のデッキはその点は静かでした。
トレーニングボードという手を拡張するための器具があります。その使用に関して、改めてmayanさんからご意見を頂いたので掲載します。
mayanさんは医学部に入ってからピアノを初歩から始めた方で、ご自身では「良くも悪くも理屈を考えてしまう傾向にあるのかもしれません。…ピアノは私も素人の域を出てませんが(中級の上ぐらいと自認)。」とおっしゃっています。
私が経験的に感じていることと、医師としてのmayanさんの見解が一致すると思いますので、今回も転載させていただくことにしました。
なお、トレーニングボードについては "正しいピアノ奏法―美しい音と優れたテクニックをつくる
脳・骨格・筋肉の科学的研究による革新的メソッド"―著者:御木本
澄子氏(ミキモトの一族の方のようです。)から考案・発売されているもののようです。この本は現在私も注文しましたので、後日その内容について私見を書くつもりでです。(批判という意味ではなく、この器具以外のメソッドに、ピアノへのアプローチとして学ぶことが多ければ、改めて皆さんにも紹介したいと思います。)
以下、mayanさんのお話です。
『ピアノを使わない手のトレーニングには専門家の間でも賛否両論あると聞いておりますが、一つは使い方を少しでも間違うと腱鞘炎などで手を痛めてしまうおそれがピアノを使う場合に比べ高いからだと思います。
ピアノを使わない場合どうしても手の一部のトレーニングになってしまうのでピアノを使う場合に比べて危険性が高くなるのだと思います。(ピアノが指だけで弾くものではなく、手首、腕、そして弾いていは全身の体重移動なども必要だということを忘れてはいけないのだと思います。)
腱鞘炎は、起こりやすい順番に、第1指の付根、第3指、第4指です。
これは、ピアノを習得して行く上で、脱力が習得しにくい指とも一致すると思います。特に第1指はオクターブの時に脱力がちゃんとできていないと腱鞘炎を起こしてしまいやすいのだと思います。このオクターブの脱力は指を広げただけでできるものではなく、手首、腕のコントロールがあって初めてできるのだと思います。
それは、ピアノを使ってゆっくりしていかないと習得し得ないと私は思っています。
手の拡張の訓練も含め、トレーニングボードは、 あくまで補助的に(そして必ずピアノの先生などの専門家の指導のもとで)ピアノを使う時よりもより慎重に使った方が良いと思っております。
シューマンが自家製の手の拡張器(確か3指を固定させて4指との間を広げる器械だったと記憶しておりますが)で手を壊してしまった(おそらく腱鞘炎だと私は考えています。)という話は有名ですよね。
また、腱鞘炎は私の前回のお話させて頂いた手の手術の有害性にも関係してます。
仮に手術で手が急に拡がった(手の水掻きを切っただけで拡がるとは私にはとても思えませんが)としても急な指(要するに腱)の広がりに腱を包んでいる腱鞘(これがあるから指は滑らかな動きができるのです)がついていけてません。
つまり腱と腱鞘との間で摩擦がおきやすくなります。これでは手術で腱鞘炎の発症の可能性を高めただけということになるのは予想に難しくありません。』
先日「私の手はとっても小さくて、オクターブが届きません。・・・手の水掻きの部分を切ることを考えていますが、病院のどの科にいけばいいのでしょうか。」という趣旨の書き込みがありました。
手が小さいので、指と指の間を切って広がるようにするという話は、私も話としてはずっと昔聞いたことがありますが、少なくとも私の周りには誰もそのようなことをした人はいませんでした。
切っただけでは解決できないことが多いのも事実でしょう。大変疑問に思います。
それに対して、ご自身が医師であるmayanさんが、回答を寄せてくだいました。大変参考になると思いますので、許可を得てここに要旨を転載したいと思います。
『手の手術は、仮にやるような医者がいたとしても絶対にしてはいけません。私は整形が専門じゃないのでよくは知りませんが、手がピアノを弾くのに小さいというだけでは、医療行為の対象には通常なり得ないと思います。
また、手術に100%改善なんてないのです。かりに手が開くようになったとしてもお好きなピアノが全く弾けなくなっちゃうおそれもありますよ。それでなくても手と言うのは繊細な箇所ですから。
・・・中3の成長期に自分の体に必要のない傷を故意に入れてはいけません。
また、小さい手は小さいなりにバランスがとれてるのですから、それをいじるなんて(バランスが崩れるのは明らかです)、絶対よくないと思います。』
ということでした。やはりそのような手術は避けるのが賢明だと私も思います。
プロとしてやっていくには手の小ささは非常にハンデキャップになりますが、究極の解決方法としては、ヤマハ等でも幅の狭い鍵盤を出しています。これに変えて貰うことができますよ。自分のピアノだけは狭い幅になりますので、好きな曲が楽しめます。