和賀岳・真昼岳   2005年7月29日夜〜31日

コース:
和賀岳:<真木林道・薬師岳経由コース>
小路又(駐車場)6:20〜6:33甘露水口(登山口)〜7:45滝倉避難小屋跡8:00〜9:35薬師岳9:50〜10:35小杉山分岐10:45〜12:00和賀岳12:27〜13:30小杉山分岐〜14:07薬師岳14:20〜15:20滝倉避難小屋跡15:25〜16:13甘露水口

真昼岳:<峰越林道>峰越口6:15〜8:03真昼岳8:25〜10:05峰越口


資料:

1.登山ルートマップはこちら のページの、右上の『和賀岳-薬師連山 登山ルート』をクリックして、「登山・ルートマップはこちら」から情報を得てください。


2.和賀岳・薬師岳・真昼岳登山情報はこちらが詳しいです。

今回の山行は一度キャンセルして行きそこなった和賀岳・真昼岳。花もいい時期なのでとても楽しみ。
ただ秋田県までの遠路ゆえ、都内を午後9時に出発。・・・目が覚めるとそこは朝霧に霞む田園風景。高速を降りて 小路又登山口へ向かう。

このコースは岩手県側からのコースより長いが渡渉がない。また花で有名な薬師岳経由なのも楽しみだ。

甘露水登山口
マイクロは駐車スペースが広くてトイレもある小路又登山口で降りて、そのまま林道を甘露水登山口まで歩く。ここにも車は停められるが、地元では小路又を勧めている。
ここにはまさに甘露の流れ出る水場と、しっかりした標識があり、ルートはよく整備されているようだ。

あいにくちょっと雨が降ってきたが、合羽を着ると少し小降りになる。
6:33、登りだす。うっそうとした樹林帯の中の登りである。すぐに登山道脇に水場があり、喉を潤すにはちょうどよい。
曲沢分岐、ブナ台、滝倉と標識とキロ表示がしっかりされて分かりやすい。しかし、今日は長丁場、気を引き締める。

ルートには高尾山並にしっかりした標識があって親切である。・・・ブナ台を経て薬師避難小屋跡に出る。小屋はないがちょっとした広場になっていて、休むにはちょうどいいが、虫が多くてちょっと困る。顔が腫れてもいけないし、と仕方なくネットをかぶることにする。


水場

滝倉
また歩き始めると今度の標識は滝倉。最後の水場、とある。更に頑張って登っていくと倉方、道が折れて最初の目標地点である薬師岳に向かうことになる。

薬師岳はお花がとても綺麗だと聞く。そろそろ見えてこないかなと思ったらいきなり展望が望める地点に出るが、右は結構な崖。
それでもいきなりお花が勢ぞろい!ヨツバヒヨドリ、ツリガネニンジン、ヤマハハコ、ニッコウキスゲにオヤマボクチ。

ここまで来れば今までの蒸し暑さも吹き飛んで、気分爽快、元気も出てくるというもの。

ひと頑張りで薬師岳山頂に。大休止となる。
今日はここまでで3時間半。普通ならここからまた帰るのだが、今日はまだまだ先が長い・・。

山頂から見ると、ルートがU字に折れているため目の前に見えるのが目指す和賀岳のようだ。
ガスの向こう、ちょうど目の前だがかなりの距離がある。これは頑張って歩かないと。

お花に励まされ、照りつける日にも負けず、長い稜線歩きが始まる。薬師岳から降りるとそこはお花畑、薬師平だ。これは凄い。
カメラを向けずにはいられない。では、お花を一堂に・・・。


ヨツバ・ヒヨドリ

ミヤマ・ウツボグサ

ハクサン・フウロ

トモエ・シオガマ

ヤマルリ・トラノオ

ハクサン・シャジン
(タカネ・ツリガネニンジン)

ミヤマ・カラマツ

アキカラマツ

タカネ・アオヤギソウ


オオヤマサギソウ

ヤマサギソウ

ウスユキソウ

これだけあれば、文句のつけようもないが、時期を変えれば素晴らしいだろうと思う。薬師岳を目的にして又来て見たいと思わずにはいられない。
すぐに小杉山の分岐となるが、Tさんがリタイア。木陰で休ませ、連絡用に携帯を渡す。
夜行明けでこの暑さの中、既に5時間歩いているのだから無理もないかもしれない。

小杉山から和賀岳の間には小鷲倉というもう1つピークがある。小杉山を挟んで小鷲倉まで40分、さらに和賀岳まで40分となっている。分かっているものの、遠い・・・。

このあたりは日当たりの良い草原で、ヤマサギソウなどが沢山咲いている。コバノトンボソウかもしれない。あちこちにタカネアオヤギソウが結構可愛い花を咲かせているのに、地味な色のせいか注目されないのはちょっとかわいそうな気がする。

今日はサブリーダーのSさんが参加しているが、暑さを避けるために傘をさしている。これは風が無い時ならかなり避暑には有効の様子。稜線漫歩ならではの風情かもしれない。試してみるとかなり涼しい。・・・さて、ようやく和賀岳に到着。ちょうど12:00である。


山頂から薬師岳方面
山頂は広くて素晴らしい展望が開けている。シャジンも沢山咲いていて、本当に頑張って歩いてきた甲斐がある。

ゆっくりと昼食を取りながら贅沢な時間を過ごす。
とはいうものの、これからまた帰りも同じルートを行くわけだから、行動時間はやはり相当なものになる。
でも、これがこなせないと北海道大遠征にはとても耐えられないだろう。
頑張らないと・・・。

お昼を食べ、水も相当飲んだのでザックはかなり軽く感じるものの、当然ながら今度は薬師岳が遠く見える。
ただ、終始目標が見えているので気分的には楽である。
Tさんと別れた小杉山分岐からすぐにまた花園の薬師平だ。

気のせいか、薬師の山頂に人影が見える。Tさんかな?
だんだん近づくとその人影がはっきりしてきて、やはりそうだった。

みんなと合流し、一休み。もう一度花の姿をレンズに納め、名残は惜しいが先も長いので薬師岳に別れを告げ、下山となる。

ピストンになるのは面白くないかもしれないが、一度歩いた道ならばこそ、様子も分かるし自分がどこにいるか把握できるのはいい点である。


薬師平

時折雨がパラつくものの、大降りにはならず、どんどん降りて行く。
そろそろみんなから長いなあ、足が、と声があがる。
蒸し暑さもあって、水筒からは水がどんどん減っていく。私も2L近く持ってきたが随分飲んだ。

薬師避難小屋跡に辿り着くと流石に座り込む人が多くなる。まとわりつく虫を追い払う気力もなくなってくる。
あと一息・・・。

ようやく甘露水の登山口へ辿り着いたのは16:13。皆さんお疲れ様でした。
甘露水に誘われていつまでも水汲みの列が続く。

ようやく全員がバスに乗り込んで、今夜のお宿、中里温泉に向かう。綺麗な大きな建物だ。ビール持込可ということで、夕食時には和賀岳登頂の喜びもあって大いに盛り上がる。皆さん口を揃えて、今日は長かった、大変だった、という。
明日の真昼はずっと楽なはず、ということもあり、満足感で一杯なのはみな同じ。

部屋で休んでいると何と夜中に大音響の雷鳴と地響きで目が覚める。おまけに停電になったら部屋の非常灯が煌々と灯ってしまい、消そうにも消えず、眠れない。
物凄い雷に身がすくむ思い。

5時出発ということで4時過ぎに起きてみれば、大雨が降ったものの良い天気になりそうで、ちょっと安心する。
峰越林道からの往復ということで、まずは林道口へ向かう。良い天気だ。良すぎるかも・・・。

真昼岳に続く*


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