山陰の旅2008   2008年3月

番外編:山陰の春

米子空港→松江→出雲→足立美術館→皆生温泉
鳥取砂丘→浦富海岸→餘部鉄橋→城崎温泉
天橋立→姫路城→神戸空港→羽田


束の間の春休みに、山陰をツアーで周る。久しぶりの飛行機は、離陸のスピード感がたまらない〜!

(雲の彼方に一瞬、北アルプスが見えたような・・・。)

米子空港から松江観光へ。しっとりとした城下町の風情は流石。堀川の遊覧船に乗ってお堀めぐりと洒落込む。

船にはコタツがあるが、水面を進むとやっぱりまだ風は冷たい。
途中4つの橋では屋根がぶつからないように、船の屋根を下げ、それに応じて私たちも身をかがめながら通るのも一興。
獲物を狙うアオサギ君ともご対面。


お堀の向こうに黒塗りのシックな松江城。



わずかな残り時間に小泉八雲旧居を訪問。
塩見縄手の武家屋敷の一角にあり、八雲はその庭が気に入って借りたとか。素敵な住まいだ。

八雲の旧居の庭園

松江は藩主の影響で、お茶が盛ん。それで和菓子も有名と聞き、「若草」2個入りをおやつ用に購入。
お味はなかなか。お抹茶と合いそうだ。

もう少し散策したら楽しいだろうが、そこはツアー。次は出雲へGO!

 (本殿前は工事中。)

出雲大社の大注連縄が架かるのは本殿ではなく拝殿。本殿は「平成の大遷宮」の作業にかかっており、もうすぐご本尊(大国主命)を仮殿に移すという。
それで工事が始まっており、本殿を正面からカメラの枠に収めるのは難しい。
期待が大きかっただけにちょっと肩透かしを食った感じだが、有難いお守りを買って、あとで伯父伯母に送ることとする。
お社の全貌が把握できなかったものの、敷地の広さは確かに凄い。案内人の言葉からも、ここが出雲の人々の誇りとなっていることが、ひしひしと感じられる。

さて、途中で怪しい建物に遭遇。聞けば「出雲ドーム」で、日本最大の木造建築だという。

そろそろ観光疲れも出始めるが、すぐに本日お目当ての足立美術館へ。素晴らしい日本庭園と横山大観のコレクションで有名らしい。
長閑な田園風景の中に突然、観光バスが並ぶ大きな駐車場が現れる。なるほど、ただの美術館ではなさそうだ・・・。


中に入ると、素晴らしい大庭園が「どうだ!」と言わんばかりに広がっている。
米国の庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」による日本庭園ランキングで、5年連続で日本一に選ばれたことで有名だ。
本当によく手入れされていることは間違いない。これが、足立全康(あだちぜんこう)氏個人の資産で作られたというから驚きだ。よほどの財を成したということだろう。
さすがにコレクションは凄い。横山大観もじっくり鑑賞出来、ゆったりとした空間も嬉しい。

庭園を眺めてコーヒーを、と思ったら1000円だったので諦め、ガラスの向こうの一幅の「絵」をしばし楽しむとしよう。

それに、今回はツアーの割にたっぷりと時間がある。

確かに、この庭園と大観の組み合わせは「最強」だ。何よりミュージアム・ショップが充実していて、たっぷりお買い物を楽しむ。
実は私が心惹かれたのは、大観よりも童画の林義雄
何より私の好きな小鳥が一杯の絵に思わずニッコリ。

庭園はあまりに「完璧」過ぎて、う〜む、という感じだが、必見の美術館である。

ちょっと残念だったのは、大山(だいせん)がうっすらとしか見えなかったこと。霞の向こうに「伯耆富士」は揺らいでいた。
これはまたの機会のお楽しみだ。

さてさて、本日のお宿は皆生温泉。
これを「かいけ」と読む。海岸に宿が並ぶ温泉街の一角に投宿。なかなか広い部屋でラッキー。
本日の観光、お疲れ様。

さて2日目は車窓から日本海を眺めながら鳥取砂丘へ。
サラサラの砂が風に舞うのかと思ったら、意外としっかりしていて、足には適度なクッション。
レストハウスなどが立ち並ぶが、目の前はちょっとした砂の山が聳えている。



つぎはさらに海岸線を進んで、浦富(うらどめ)海岸。遊覧船で、「山陰の松島」めぐり。
小さな遊覧船で沖合いに出たら、予想外の荒波に木の葉のように揺れる遊覧船。

ザッバ〜ン!と波が弾けて水しぶき。でも、ブランコに乗っていると思えば楽しい揺れ具合。
な〜に、以前フェリーで時化の海に酔いそうになったのに比べれば、これはまだカワイイものだ、と考えることにする。

何よりも、この日本海の海の透明度、青さ。吸い込まれそうな色だ。

その後は餘部(あまるべ)鉄橋へ。JR山陰本線の高さ41m余りの鉄橋だ。
今はクレーンが入って、手前の電線もうるさく、よいアングルで撮れないが、折りよく列車も通りかかって記念にパチリ。


またバスに戻って心地よい揺れにうとうとする頃、城崎(きのさき)温泉に到着。春休みの大学生が意外と多いようで、老いも若きもゲタ履きでたくさん歩いているのにびっくり。
つづく・・・。


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