藤里駒ヶ岳・田代岳   2005年7月8日夜〜10日

藤里駒ヶ岳へ:

田代岳:荒沢登山口5:50〜7:00五合目7:05〜7:50九合目湿原〜8:11田代岳山頂8:30〜9:25五合目〜9:39四合目分岐〜10:35荒沢登山口


宿の出発は4:30、朝食はバスの中でもOKということで、私はギリギリまで寝ていることにする。
何だか外で物音がする。何だろう・・・と思ってうつらうつらしていると、どうやら花火らしい。
窓から覗いてみようかな〜と思ったが、体が重くて、諦める。明日早いし・・・。4時まで寝ていたいなあ・・・。

・・・しかし、お隣は何と3時過ぎからお目覚めのようで、結局みんな早く起き出し、支度している。
残念だが、雨が降っている。
雨具を出し、スパッツをつけ、ザックカバーは・・・あれ?・・・ない?!

梅雨というのに連続で雨に当たらなかったためか、出かけに急いでいたせいか、家に忘れてきてしまったようだ。わ〜マズイ。
どうせ中は防水の袋に入れてあるが、濡れると重いしなあ・・・と考えていると、ベテランのYさんが大きなゴミ袋を下さった。これを被せて上手に使うと簡易ザックカバーができる。大きなゴミ袋には様々な使い道があることを教わる。先輩の知恵は有難いものだ。今度から私も持ち歩こう。

雨は霧雨になったら大粒になったりしているが、1時間余りの車中でもずっと降っている。流石の晴れ女も対抗できないような雨女がいるのかもしれない。

田代岳の登山口は、林道の一番奥の荒沢登山口が一般的らしい。途中で大広手登山口を通り過ぎるが、余り時間も変らず、また荒沢口を整備して勧めているそうだ。
なるほど広い駐車場とトイレがある。
なぜか途中に「ロケット燃料燃焼試験場」なるものへの分岐がある。(こんな山奥で一体何をしているのだろう?)

駐車場から少し入ると実際の登山口になり、改めて標識がある。

    
登山口=1合目

案内図:(クリックで拡大します)

<ショウキランの大サービス!>

久しぶりの雨の山行。大降りでもないので、傘も併用する。すると、何とも大きなショウキランの株があるではないか。この大きさと数にはびっくり。

道はずっと広く、歩きやすい。太いブナの幹に大きな文字で「○号目」の文字が書かれたプレートが巻きつけてある。4合目地点で左から大広手からの道を合わせる。(注:アルペンガイドには5合目で合流となっているが、現在のルートでは4合目で合流する。)

ここからやや右手に登って行く。五合目には大きな鳥居があり、ここで上荒沢口からのルートを合わせる。立派な標識があるので分かりやすい。


5合目の分岐
雨が降っているので余り視界がきかないが、その分だけガスがかかって幻想的ではある。確かにブナの林にガスは似合うかもしれない。
時々登りがきつくなるが、この静かな森の中を歩くとあれば、普段よりは苦にならない。

5合目から1ピッチでようやく湿原に到着。まだガスが濃く、雨も少しまた強くなってきた。
せっかくの高層湿原だが、見渡せない。残念ながらミツガシワは咲いておらず、ちょっと寂しい。

よく見ると所々にはサギソウが咲いている。これは昨日より数が多くて嬉しい。

湿原から右手に少し登るとお社があって山頂となる。

山頂山頂の神社の中は広くて綺麗だ。『半夏生(はんげしょう)登山』が有名で、小学生もい登ってくるらしい。
登山記念の品や、写真などが飾られている。
お賽銭を弾んで(百円!)しばし雨宿りをさせてもらう。

集合写真を撮って、後ろ髪を引かれる思いで下山開始。
まだ少し雨が降っている・・・。

カメラが防水仕様でないため、雨の日は写す枚数が極端に少ない。今日はバスにおいてこようかと思ったくらい。
だが、小止みになってきたこともあり、せっかくなので傘の内から恐る恐る写し始める。

珍しいランは?と思ったが今日は見つけるのは無理なようだ。諦めて、木道で滑らないよう気をつける。
既に雨具の足元は泥だらけ。まあ、仕方ない。

順調に5合目まで戻り、小休止。それから4合目、3合目と標識を写してみる。特に4合目はガイドブックと違うので記録としても撮ってみた。


←荒沢口へ  4合目分岐  ↑大広手口へ

4合目の標識

3合目のブナ


        

だんだん空が明るくなって傘が要らなくなってくる。ブナが濡れて美しい。殆どのブナにはツタなどが絡まったり茸が生えたりして、何だか沢山の命を支えているようだ。



傾斜はますますなだらかになり、道も広くなっておしゃべりをしながら降りていく。

ただ、沢に近づいてきて小さな小さな渡渉が数回ある。舐め滝の脇をヘツルのでロープも張ってある。念のため注意が必要だ。

今日は天気のせいか、山も貸し切りだったようだ。もう花はないのかなあ。・・・そう思って歩いていると登山口が見えて来る。執念深く道端を眺めていたら、あった、これは・・・?

葉の姿や花から、どうやらこれはクモキリソウ(アオクモ)らしい。(そういえば、これはどこかでも見たなあ・・・。横尾山だったかな?)
花はしっかり咲いている。田代岳からの小さなプレゼントだったのかもしれない。またね、と言って別れる。

雨は降ったけれど、雨のブナも楽しんで、この長距離山行は無事終わった。

勿論、東京までは遠かった・・・。

高速道のSAでは、ずんだ餅のお団子を食べたりして遠距離の帰路を楽しんだ。
また白神山地の山を訪ねてみたいものだ。


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