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PART 7

ドキドキの尾瀬、ガクガクの脚・・・(その1)

                 


1999年 6月 25日 (金)〜 6月 26日 (土) くもり時々晴れ

尾瀬沼

 初の尾瀬に心は躍る。
”大自然の真っただ中へ。”
素敵なキャッチフレ−ズの夜行列車に揺られ、一路尾瀬へ。
沼山峠着後、たくさんのハイカ−を横目に、
前日の雨でぬかるんだ道を一気に下る。
急に視界が開け、目指す大江湿原が出現!
しかし、あたりには淋しそうに風に揺れるワタスゲしかなく、
一面の花畑に迎えられる、という私の夢は、露と消え果てたのである。
それでもよく見ると小さな花たちがあちこちで色づき、
人間とは違う時の流れに生きるその姿に、妙に感動してみたりした。

 私が手持ちで遠征している間、
母は三脚の仕込みに余念がない。
今日は前回の教訓から、新品も加えて2台の三脚でのチャレンジである。
遠くから見ていると様になってはいるが、
よく見ると四方八方にぐるぐる回る雲台に、相当手こずっているようだった。

 と、ここで巨大ミズバショウを発見。
まるで恐竜時代の生き残りのようなその花は、
周囲を威嚇するかのようにかたく咲き誇っていた。
実は写真でしか目にしたことがなく、
加えて時期をはずしていることを全く知らない私にとっては、
ひと抱えもあろうその花との出会いは衝撃的であった。
花の命は、短い方がいいようである。

 その後、お尻を叩かれて移動。
長蔵小屋の近くで昼食をとり、尾瀬沼を半周して尾瀬ヶ原へと向かう。
雨の予報がはずれ、太陽も顔を出し、我が身の幸運を喜びあう。
二人の旅路は、快調に進むかと思われた。
しかし、この先二人に悲劇が・・・。

 林道を抜け尾瀬ヶ原へ、という予定であったが、
一歩その道へ踏み込んだ途端、そこは険しい山道に変貌する。
鬱蒼と茂る木々に挟まれた道は、二人を拒絶するかの如く立ちはだかり、
容赦なく体力を奪っていく。
途中、何の標識もない。
すれ違う人もない。
「林道、2時間」のガイドメモだけが頼りである。
運悪く脚を痛めた母は、
こんなはずではなかったとひたすら文句をいい続ける。
対象的に、高校以来の山登り(?)となった私は、
突如責任感が芽生えたのか、
カメラ2台にレンズ3本、三脚2台をたすきがけにし、母の手をとり、
まるで従軍兵士のような出で立ちで、黙々と歩き続けていた。
膝と肩はきしみ、踏み出す足は地面に突き刺さる。
思いつくだけの文句を言い尽くし、母が無口になった頃、
ようやく原ノ小屋に到着。
約2時間半の、決死の行軍であった。

 しばしの休息の後、尾瀬ヶ原を散策し、一日を終える。
”こんなのありなの!?”と身の不幸を嘆く間もなく、
コトンと眠りにつく。
せめて日の出さえ撮れれば・・・。


                        

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巨大ミズバショウ発見!

泊まった部屋はイワカガミの間 二人仲良く

                         
                                        

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