1999年 6月10日 (木) 晴れ
明月院・縁切寺(北鎌倉)
今日は休日。
安心して眠りについていた私に、突然起きろの声がふりかかる。
何事かと目を開けると、アジサイを撮りに行こうと息巻く
母の顔が迫り来る。
どうやらこの好天に、写真の虫がうずくらしかった。
正直気乗りがしなかったが、行けば気分も晴れるだろうと、
身支度を整える。
電車を乗り継ぎ北鎌倉の駅に降り立ったのは、
もう午後1時を回っていた。
紫外線の猛攻をかわしながら明月院の門をくぐると、
さえない表情は一変する。
見頃には少し早いが、それでもきれいに花をつけたアジサイが
我々を迎えてくれた。
水無月の風を感じた。
と、風流を装ってみるのだが、お察しの通り
照りつける太陽が繊細な花を直撃。
干上がったアジサイはみな趣無く、
苦しげにフレ−ムの中におさまっていたのだった。
”晴れているから来たのになあ・・・。”
写す対象によっては雨もまた味方であることを |
この日初めて悟ったのである。 |
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紫陽花空を飛ぶ、の図
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