ナショナル・ポスト(カナダ)
2008年12月2日
サンプラスは合衆国テニスの厳しい前途を語る
文:Noah Love


合衆国の選手が世界の男子テニス・ランキング上位を再び独占するようになるには、40年ほどもかかりうるとピート・サンプラスは考えている。

記録である14のグランドスラム・タイトルを持つサンプラスは、1990年代にアメリカの覇権をリードし、1993年から1998年まで6年連続の年末ナンバー1という記録を打ち立てた。さらに同じくアメリカ人のアンドレ・アガシ、ジム・クーリエ、マイケル・チャン等は、そのすぐ後ろに続いていた。

今日、グランドスラム優勝の期待を担うのは26歳のアンディ・ロディック、28歳のジェームズ・ブレイクのみである。そしてサンプラスは、現時点で2人が成功を収めるのは厳しいだろうと示唆した。

「難しい時期だ」とサンプラスは語った。彼はチャンピオンズ・ブラックロック・マスターズ大会に出場するためロンドンに来ている。「アメリカのメディアやファンはアメリカ人がチャンピオンになり、自国の男子がナンバー1になる事を期待する。そしてそうならないと、不平を言い始める」

「アンディ(ロディック)とジェームズ(ブレイク)を僕自身やアンドレ(アガシ)、ジム(クーリエ)、マイケル(チャン)と比較するのは厳しい。僕たちはかなりユニークな一団だったんだ。だが我々は、ゲームのトップにアメリカ人の存在を必要としてはいる」

ロディックは2003年のUSオープンで唯一のグランドスラム・タイトルを獲得した。そしてブレイクはメジャー大会で準決勝に進出した事が一度もない。

「ロディックはトップ集団より1段階下で、ジェームズは2段階下がる。だから(アメリカ人の優勝には)数年を要するだろう」とサンプラスは語った。

「本当に優秀な若いアメリカ人の一団が再び現れるには、恐らく5年、10年、15年くらい必要だろう。40年以上かかるかも知れない――何とも言えないね」

サンプラスはまた、近い将来にデビスカップに関わる予定はないとした。

合衆国デビスカップ・チームに関わりたいかと尋ねられ、サンプラスは「今のところはノーだ」と答えた。

「決してないとは言えない。……だが、監督という話になると、僕は37歳だから、もっと先は分からないが、現在はない」


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