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2008年3月12日
フェデラー戦でサンプラスが秘密のラケットを公開する
文:Max J. Dickstein


月曜日の夜にマジソン・スクエア・ガーデンで催された歴史的なテニス・エキシビションの後、ピート・サンプラスと勝者のロジャー・フェデラーは記者会見を終えようとしていた。その時、1人のレポーターが引退したアメリカ人に、試合ではどんなラケットを使用したのか尋ねた。

サンプラスとフェデラーは、共にウィルソンのラケットでプレーをしてきた。しかしこの日、サンプラスは紫色のグリップテープを巻いた特徴のない黒いラケットでエースを放っていた。それは明らかに、サンプラスが記録的な14回のメジャー優勝を遂げた頃に使用していた Wilson ProStaff 6.0 モデルを彷彿とさせるものだった。

したがってサンプラスは、「あなたが手にしていたのは、新型フェデラー・モデル Wilson K Factor [K] Six.One Tour 90 の前身である、旧型 ProStaff の備蓄分か?」と質問された。

「そう思うだろうね」と、サンプラスははにかんだ笑みを浮かべて答えた。

「これは僕が(キャリア)早期に使用していたラケットではないよ」とサンプラスは語った。彼は2002年にプレーを辞めたが、昨年は幾つかのエキシビションでプレーしていた。「これらの男と対戦するには、手助けとなるテクノロジーが必要だ」

火曜日には、サンプラスとウィルソンは新しいラケットを開発しているとの情報を、amNewYork は得た。サンプラスは月曜日の NetJets 対決の間にそれを試していた。試合はフェデラーが6-3、6-7(4)、7-6(6)で勝利した。

「彼は試作品を使っている」と、昨日ジョン Muir がシカゴから電話で明かした。彼はウィルソン・ラケット・スポーツの総支配人を務めている。「我々はそれを製作し、現在も取り組み中だ」5分間のインタビューでは細部まで明らかにする事ができない、とMuir は語った。

「我々は意図的にすべてを黒にした。まだ試作品で、現在も開発中だからだ。ピートはもう少し使ってみる必要がある。そのラケットは、上級者以上を対象としている。それ以上は言うつもりがない」

月曜日の朝、Mason's Tennis Mart のストリンガー主任スティーブ・ヒリアードは、サンプラスがエキシビションの練習をする前に、サンプラス用の試作品3本にストリングスを張った。

ヒリアードは火曜日、この謎めいた黒いラケットを昨年発表されたフェデラーの K Factor と比較せずにはいられなかった、と語った。

サンプラスの試作品は、外見に少し相違があるとヒリアードは語った。

「スロート部分の仕上げが微妙に違う。溝がなく、もっと平らだ。リード(鉛)テープで特別仕様になっていた。若干の部分が K Factor とは異なっていた」

見た目の相違に気付いた以外には、それでプレーしてみるまで、それ以上フレームについて語れる事はないとヒリアードは言った。Muir は発表の時期を明らかにしていない。


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