AP通信
2007年1月17日
サンプラスが国際テニス名誉の殿堂に選出される
文:Howard Fendrich


テニス史通として、ピート・サンプラスはこの夏初めてスポーツ界の「名誉の殿堂」を訪れるのを心待ちにしている。

特に、自分自身の記念額を見る事を楽しみにしている。

水曜日、サンプラスはアランチャ・サンチェス - ヴィカリオ、スヴェン・デビッドソン、ラス・アダムスらと共に、2007年度の「国際テニス名誉の殿堂」に選出された。

「良いキャリアに対し、花を添えるものだね」サンプラスは AP 通信との電話インタビューで言った。「(ロッド)レーバーやさらに前の世代、(ジョン)マッケンローや(ジミー)コナーズ、それらの人々に加えられるのは名誉な事だ」

サンプラスは、ロードアイランド州ニューポートにある名誉の殿堂を訪れた事がない。しかし7月14日の式典で、そこにいる機会を持つ。同じく、翌日のエキシビションに参加する。

「ホールを歩き回り、展示品をチェックできるのが楽しみだよ」と、35歳のアメリカ人は語った。「自分がしてきた事を振り返り、味わう時だ。週末すべてを楽しみにし、家族や友人たちとそれを分かち合うつもりだ。日常の生活では、キャリアについて考えたりしない。だがその時は、僕は立ち止まり、そして考えるだろう」

見事なサーブ、危険なフォアハンド、そして大試合に勝利する素晴らしい才能のおかげで、サンプラスは記録である14の男子シングルス・グランドスラム・タイトルを所有している。さらに1996年4月から1998年3月までの連続102週を含め、記録的な286週間、ナンバー1にランクされた。

ピストル・ピートとして知られる男は、64のシングルス・タイトルを獲得した。それにはメジャー大会でのタイトルも含まれる:ウインブルドンでの7つ、USオープンでの5つ、オーストラリアン・オープンでの2つ。

2002年USオープン決勝戦でアンドレ・アガシを倒し、サンプラスはキャリア最後の試合に勝利した。彼のシングルス勝敗記録は762勝222敗で、4千3百万ドル以上の賞金を獲得した。この記録も未だ破られていない。

彼が最も誇りに感じているものは何か?

「僕の長命さだ。何年も何年もの。1位でいた年月――僕を倒そうとしてくる男たちを受け止め、何年もナンバー1の座にいられた事」とサンプラスは語った。「そして大試合であればあるほど、僕は良いプレーをした。しばしば機に応じて力を発揮するように感じていた」

現在のナンバー1ロジャー・フェデラーは、サンプラスが持つメジャー大会のシングルス・タイトル記録に迫っている。フェデラーはオーストラリアン・オープンで、10個目のタイトルを狙っている。

「僕は自分にできる全ての事をした。14のメジャー・タイトルに満足しているよ」とサンプラスは言った。「もし彼が記録を破るとしても、破るだろうと僕は確信しているが、相手を応援したりはしないよ。……彼が昨年のオープンで優勝した後、彼にメッセージを送ったんだ。彼のゲーム、コート内外で自分を律する様に敬意を抱いているよ」

サンチェス - ヴィカリオは3度フレンチ・オープンで優勝し、1994年にはスペイン女子として初めて、USオープン・シングルス・タイトルを獲得した。それら4つのメジャー大会シングルス・タイトルに加えて、彼女はグランドスラム大会でダブルスに6回、混合ダブルスに4回、優勝した。

彼女はシングルスで29、ダブルスで67のタイトルを獲得した。1995年には、シングルスとダブルス両方でナンバー1の座に就いた。

サンプラスとサンチェス - ヴィカリオは「近年のプレーヤー」のカテゴリーで選出された。

デビッドソンは「マスター・プレーヤー」のカテゴリーで、カメラマンのアダムスは「貢献者」のカテゴリーで選出された。

1957年のフレンチ選手権で、デビッドソンはグランドスラム・タイトルを獲得した初のスウェーデン男子となった。同じく1958年のウインブルドン・ダブルス・タイトルを獲得した。


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