ボブ・ラーソンのテニスニュース
2008年5月17日
世界ナンバー2の人生――ミハエル・シュティッヒ、ゴラン・イワニセビッチ


ラファエル・ナダルは世界ナンバー2として147週目を迎えている。しかし土曜日にハンブルグ大会準決勝で現在のナンバー3ノバク・ジョコビッチと対戦するに際し、彼はそのポジションを失う可能性もあった。

両者とも現在のナンバー1、ロジャー・フェデラーを追い越したいと望んでいる。フェデラーは4年間以上もランキングの頂点に君臨しているのだ。

しかし、保証は何もない。

1990年代、ミハエル・シュティッヒとゴラン・イワニセビッチは共に、偉大なピート・サンプラスを追いかけ、ナンバー2まで達した。しかし両者ともアメリカ人を打倒する事ができなかった。

シュティッヒはその事に達観した態度でいる。

「ナンバー1になれたら満足しただろう。だが僕は不充分だったんだ」とシュティッヒは語った。彼はハンブルグで開催中のブラックロック・ツアー・オブ・チャンピオンズに出場していた。

「ちょっと不運だった。僕がナンバー2になった時、サンプラスは最高の年を迎え、はるか前方にいたからね。ナダルもロジャーに関して同じ問題を抱えている。でも彼はまだ若いし、チャンスがある。だが確かに、ナンバー1になるという目標があって、それに届かないと、少し失望感を覚えるよ。もしピートが3カ月かそこらツアーから抜けて、僕がナンバー1の地位を味わえたら結構な事だっただろう。だが同時に、歴史上で最も成功を収めた選手と同時期にプレーしていたのは幸運だったとも思う」

イワニセビッチは彼らしく、世界ナンバー2の立場にもう少し無愛想な評価を下す。

「つまらない話さ」とイワニセビッチは語った。

「誰も覚えちゃいない。記憶に残るのはナンバー1だけだ。3年前にナンバー2であろうと、5年前、10年前であろうと、誰も覚えちゃいない。誰がウィンブルドンで準優勝したか覚えているかと尋ねても、同じく誰も覚えちゃいない。優勝者だけが記憶されるんだ。いいかい、俺は2度世界ナンバー2の座に就き、3回ウィンブルドンで準優勝者になった。かなりガックリだったよ。ナンバー2だろうが52位だろうが、同じだ」

ナダルとジョコビッチ両者にとって良いニュースは、彼らは引退前に、共に頂点の座に達するだろうとイワニセビッチが確信している事だ。

「彼らは2人とも、キャリアのある時点でナンバー1になるだろう」とイワニセビッチは語った。

「ラファはウィンブルドン優勝へと徐々に近づいている。そしてジョコビッチは成長著しい。3人の男がナンバー1の座を争うのは良いね。テニス界にとって望ましい事だよ」

シュティッヒも彼ら双方にチャンスがあると同意するが、ジョコビッチの方が早くナンバー1になる可能性が高いと考えている。

「ジョコビッチの方がより完成されたプレーヤーで、ナダルよりもあらゆるサーフェスに対応できる」とシュティッヒは語った。

「だが、忘れてはならない。ロジャーは今でもナンバー1だし、もし彼がウィンブルドン、USオープン、そしてフレンチで優勝するようだと、彼らはしばらくの間ナンバー2とナンバー3でいなければならないんだよ」


サンプラスのサンパウロ初お目見えは日を改めて延期

ピート・サンプラスはブラジルのサンパウロで予定されていたブラックロック・ツアー・オブ・チャンピオンズへの初出場を1カ月遅らせ、日程は2008年6月19〜22日に変更された。

ツアーは2月にベルファストで開幕し、アンダース・ヤリードがタイトル防衛を果たした。先月のバルセロナではマルセロ・リオスが優勝し、先週のローマではムスターが優勝した。


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