AP通信
2013年3月5日
ピート・サンプラスがロサンゼルスのエキシビションでプレーする


ロサンゼルス―――いまだ時差ぼけと時間帯の違いに悩まされてはいたが、ナンバー1のセルビア人選手ノバク・ジョコビッチは、心臓病のために6カ月間の休養をとった後にコートへと戻ってきたアメリカ人選手、マーディ・フィッシュと月曜日の夜に第1回ロサンゼルス・テニス・チャレンジでエキシビション・マッチを行い、ジョコビッチがフィッシュを下した。

このイベントは、フィッシュと引退したプレーヤーのジャスティン・ギメルストブが、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のポーリー・パビリオンで共同開催した。ジョコビッチと彼の子供時代のアイドル、ピート・サンプラスがチームを組み、ダブルス・ナンバー1チームのボブ&マイク・ブライアン兄弟と対戦したダブルス試合では、ネットと照明装置に不具合が生じたが、何とか乗り切った。試合はブライアン兄弟が勝利した。

ジョコビッチはドバイ選手権で優勝した2日後にロサンゼルスへと飛び、日曜日夜のレイカーズ・ゲーム観戦に間に合った。 フィッシュとの対戦ではプロセット・タイブレークで勝利した。フィッシュは9月以降 ATP ツアーから遠ざかっていたが、今週後半に始まるカリフォルニア州インディアンウェルズの BNP パリバス・オープンから競技に戻る計画を立てている。ジョコビッチも同じく、この大会に出場する。

「自分のゲームの現状には満足しているよ」とジョコビッチは語った。 UCLA バスケットボール・チームのホームである当会場で、彼は8,500人の地元の観客から最も賑やかな称賛を受けた。速いハードコート・サーフェスは、バスケットボール・コートの上に設置された。

ジョコビッチは32位のフィッシュにタイブレーク7-2で勝利した。フィッシュはランキングやポイントに影響しない試合で、世界最高のプレーヤーに対して自分自身をテストする事ができた。

「今夜は、僕のプレーがどの段階にあるかを大勢の人々と共に確かめる、大きなテストだった」と、フィッシュはトレーナーが試合後に彼をストレッチするマッサージテーブルから語った。「USオープンでの試合という訳ではなかったが、多くの人々や友人がそこにいると感じたよ。かなり良い感じでプレーできたが、100パーセントとは思っていない」

ジョコビッチが最も楽しんだのは、サンプラスと組んだダブルスだった。彼がテニスへの興味を抱いたのは、子供の頃にサンプラスがウィンブルドン・タイトルを勝ち取るのを見た事が大きいという。

「ピートと同じコートに立てるなんて、ものすごく嬉しいよ」とジョコビッチは語った。「僕はずっと、ペアを組むにしろ対戦するにしろ、ただただ彼と同じコートに立ちたかったんだ。すべての思い出が甦ってくる。彼はコートから離れても、とても素晴らしい男だ」

2002年に引退して以降、サンプラスはあまり人目に付かない生活を維持してきた。名声と富をもたらすようなゲームは滅多にしない。

「僕は4カ月間プレーしていなかった。きまりの悪い思いはしたくないよ」と彼は語った。「今日のプレーはまあまあだったね」

長年 UCLA キャンパスで行われてきた ATP 大会を、市が失うかも知れないという事を耳にして、フィッシュとギメルストブは1年前に、ロサンゼルスでエキシビションを開催するという提案をした。実際に、 ATP の裁可で大会はコロンビアのボゴタに売却され、大会は11月に消滅したのだった。

「名のある出場選手がいないと、成功はしないだろう」とサンプラスは語った。彼は現役の間にアンドレ・アガシやマイケル・チャンと共にしばしば出場し、大会を成功させてきた。

「ここは名前に左右される市だが、大会には有名選手がいなかった。スポンサーを見つけるのも苦労していた」

エキシビションに出場したジョコビッチ以外のプレーヤーはすべて、ロサンゼルスに繋がりがある。ギメルストブは、現在テニス・チャンネルの解説者を務めているが、大学時代には UCLA でプレーしていた。フィッシュ、ハース、そしてサンプラスはここに住んでおり、ブライアン兄弟は近郊のカマリロに暮らしている。ジョコビッチは初めてロサンゼルスでプレーした。

19位のトミー・ハースとジェームズ・ブレイクによる開幕試合は、ハースのサーブがネットを破ってたるみが生じたために、20分間中断した。プレーヤー達は2人の少女と組んで即興の混合ダブルスを代わりに行い、時間をつぶした。

8ゲームのプロセットは5ゲームに減らされた。そしてブレイクが5オールまで持ちこたえた後に、ハースがタイブレーク7-5で勝利した。

観戦した有名人にはミネソタ・バイキングスのクォーターバック、クリスチャン・ポンダー、俳優のブルース・ウィリス、レイン・ウィルソン、キーネン・アイボリー・ウェイアンズ 、アリ・ラーター、ボリス・コドジョー、そしてフィル博士等がいた。ウィルソンはダブルス試合で主審の椅子によじ登り、喜劇的な論評を提供した。


情報館目次へ戻る  Homeへ戻る