ESPN テニス
2012年7月6日
ピート・サンプラスはロジャー・フェデラーを褒めちぎる


ウィンブルドン、イギリス――ピート・サンプラスはロジャー・フェデラーがウィンブルドン決勝戦でアンディ・マレーを下し、スイスのスターがアメリカ人の記録2つと並ぶと予想する。オール・イングランド・クラブにおける7回の優勝と、286週にわたるナンバー1の座である。

「個人的には」と、サンプラスはクスクス笑いながら語った。「僕はロジャーが自分の記録を破っていく事に慣れていったよ」

金曜日にロサンゼルスからAP通信に電話で語る中で、サンプラスはフェデラーを「偉大なチャンピオン、偉大なプレーヤー」と称した。

「僕はいつもロジャーの事を、もし自分の記録が破られるなら、それは彼のような者にであってほしいと感じていた。僕は彼のゲームが好きだ。彼という人間が好きだ。まさに、とても洗練されたプレーヤーだ。そして我々は友達だ」とサンプラスは語った。「多分、僕が純粋に好意を抱き、友人だと思っている人間によってなされるのは、少しばかり気楽な気分にしてくれるだろう」

現在40歳のサンプラスは、1年後まで引退は発表しなかったものの、2002年のUSオープンで当時の記録だった14回目のグランドスラム・タイトルを獲得した後、公式な試合をする事はなかった。

2009年のウィンブルドンで、サンプラスがセンターコートのロイヤルボックスに座る前でフェデラーは15回目のメジャー優勝を果たし、彼の優勝回数を凌駕した。その後2010年のオーストラリアン・オープンで、16回目のメジャータイトルを加えた。

「彼が僕にとってどれほどのヒーローか、そして彼がこれまでテニス界で達成できてきた事を僕がどれほど称賛しているか、皆が知っているよ。………だから僕はピートに匹敵するショットを持つ事に、とても誇りを感じている」と、準決勝で前回優勝者のノバク・ジョコビッチを破った後に、フェデラーは語った。

「僕にとって、それはインスピレーションだった………僕がプロテニス界に入った頃に、ゲームを支配し、グランドスラム記録を破っていく人物を見る事は」とフェデラーはつけ加えた。「それがある意味で、僕を鼓舞してくれた事は確かだよ」

サンプラスは1993〜1995年、1997〜2000年にタイトルを獲得し、7回のウィンブルドン決勝戦進出で7勝した。

日曜日、フェデラーは近代の記録である8回目、マレーにとっては初のウィンブルドン決勝戦に臨む。

同じくマレーは、1938年のバニー・オースティン以来、タイトルマッチに到達した初のイギリス人男子である。

「僕にとっては、ロジャーは常にウィンブルドンにおける優勝候補だ。今後もそうだろう」とサンプラスは語った。「彼のゲームと冷静な大胆さゆえにね。それはウィンブルドン決勝戦で必要とされるものだ。物事をシンプルに保ち、試合に臨み、そして自分のテニスをする必要がある。それは大試合だ。我々のスーパーボウルなんだ。アンディは優れたショットを持っている。だが彼は自国の希望と夢に対処している」

「ロジャーは優勝候補だが、もしアンディのサーブが好調なら、もし彼が攻撃的にプレーしてショットを狙っていくなら、あそこでは何だって起こりうるよ。もし彼がロジャーに対して受け身になれば、ロジャーが勝つと思うね」と彼はつけ加えた。「アンディはチャンスを掴みに行かなければならない。ロジャーに対して粘るだけで、彼のミスを期待する事はできないよ」

そしてサンプラスは、これがフェデラーの最後のウィンブルドン・タイトルになるとは考えていない。

「この先ロジャーは何年もの間、メジャータイトルを求めて競っていくと思うよ。彼は今でもやる気充分だ。彼は今なおゲームを愛している」とサンプラスは語った。「僕がもう少し年上だった時には、自分が疲れ切っているように感じていた」

たとえフェデラーが日曜日に優勝してナンバー1に戻るとしても、安全だとサンプラスが考えている1つの史上最高記録がある。サンプラスは1993〜1998年に6年連続で、ランキング・トップでシーズンを終えたのだ。

フェデラーは2004〜2007年と2009年の5回、ナンバー1でシーズンを終えた。

「僕に残る唯一の記録は、6年間のナンバー1だろう」とサンプラスは語った。「それは誰にとっても破るのが難しいと思う」


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