テニス.com
2012年10月20日
サンプラスがデトロイトのチャンピオンズ・チャレンジ大会で、
シーズン初タイトルを獲得
*各写真をクリックすると、拡大版が見られます。


ピート・サンプラスは、シカゴでの辛い敗戦から首尾よく立ち直った。木曜日の夜にアーバンヒルズ・パレスで開催されたチャンピオンズ・チャレンジ大会では、決勝戦で力強いサービスゲームを披露し、8-4でイワン・レンドルに勝利した。

サンプラスにとっては今年2戦目での初優勝で、水曜日の夜にシカゴで開催されたパワーシェアーズ QQQ チャレンジ大会の決勝戦で、ジョン・マッケンローと激戦の末に敗れた敗戦に続くものだった。彼は2011年チャンピオンズ・シリーズのタイトルとトップの座の防衛に臨んでいる。

14回のグランドスラム・チャンピオンは、この優勝で400ポイントを獲得し、2012年パワーシェアーズ・シリーズ順位表ではジム・クーリエと並び、2位タイにつけている。

「イワンは僕の子供時代のヒーローだった。だから今夜の彼との対戦は、とても楽しかったよ」とサンプラスは語った。彼がモーター・シティを訪れたのは、10代のジュニア・サーキット以来の事だった。「彼は今でもボールを巧みに打ち、とてもタフだった。これらのイベントでプレーするのはとても楽しいよ。だが、タイトルを防衛するのは容易ではないだろう」

その晩の準決勝第1試合では、レンドルは水曜日のシカゴでマッケンローに敗れた痛手から立ち直り、見事な大逆転を演じた。試合はマッケンローが6-5でリードを保っていたが、レンドルはタイブレークまで押し戻した。そして、マッケンローのサーブでマッチポイントという場面では、レンドルは連続してミニブレークを奪い、ついにはフォアハンドのボレー・ウィナーで試合を決したのだ。

準決勝の第2試合では、サンプラスが3-4ダウンから連続3ゲームを勝ち取り、ジム・クーリエに逆転で勝利した。クーリエに対する2晩連続の勝利で、今回のスコアは6-4だった。マッケンローとクーリエはそれぞれ100ポイントを獲得し、マッケンローは合計700ポイントでトップの座をキープしている。

2012年パワーシェアーズ・シリーズは、引き続き10月19日金曜日の晩にマサチューセッツ州ボストンで行われ、ステイプルズ・チャンピオンズ・カップと銘打った大会には再びマッケンロー、クーリエ、サンプラス、レンドルの4人が出場する。会場は TD ガーデンで、試合開始は午後7時30分。

今夜のスコア
準決勝1
レンドルがマッケンローに勝利
7-6(6)
準決勝2
サンプラスがクーリエに勝利
6-4
決勝戦
サンプラスがレンドルを下して
優勝
8-4

2012年パワーシェアーズ・シリーズ最新ランキング
1位
マッケンロー
700
2位
クーリエ
600
サンプラス
600
4位
レンドル
300
5位
チャン
100
マーチン
100



デトロイト・ニュース
2012年10月19日
ピート・サンプラスはパレスで観客を興奮させる
文:Angelique S. Chengelis


ピート・サンプラスはパレスで、当時ナンバー1だったジム・クーリエに対する1993年ウィンブルドン優勝のハイライトを映し出すスコアボードから、目を逸らす事ができなかった。

彼は立ち上がり、右の人差し指を上げた。

そして観客は喝采を送った。

12都市で開催されるパワーシェアーズ・シリーズ・イベントの3大会目、デトロイトで木曜日の夜に行われた準決勝で、サンプラスはクーリエを下した。引き続き決勝戦では、8-4でイワン・レンドルに勝利した。

レンドルは準決勝第1試合でジョン・マッケンローを破っていた。マッケンローはシカゴで行われた水曜日の大会に優勝し、ポイントレースを首位でリードし、クーリエとサンプラスは共に2位につけている。

「楽しいよ」と、14回のグランドスラム優勝を遂げた現在41歳のサンプラスは、コートへと戻る事について語った。

「ゲームが恋しいし、僕は確かにかなり良いキャリアを送ってきたが、再びプレーするのは愉快だ。もちろん、僕はかつてほど機敏ではない。以前のようには動けないが、観客の皆さんは僕のゲームに敬意を払ってくれる」

「我々は今でもかなり上手くボールを打つが、問題は動きなんだ。背中がこわばっている。テニスはとても厳しいゲームで、年を取るにつれてストップ&スタートの繰り返しが身にこたえてくる。だからこの2〜3週間、動きに身体が耐えられるよう、ストレッチを少し入念にやってきた。僕のゲーム、そしてサーブの場合、朝に目覚めて、すぐに時速130マイルのサーブを打てるようなものではない。腕と背中のために、少しばかり準備しなければならないんだ」

しかしながら、その夜3試合のハイライトは、地元の高校生プレーヤーの登場だった。

サンプラスに対して0-30となった場面で、クーリエは観客に向かい、誰がサンプラスのサーブをリターンできるかと尋ねた。そしてバーミンガムの住民で、ブルームフィールド・ヒルズ・クランブルック - キングスウッド女子テニスチームに属するジュニア選手、アレックス・ナジャリアンにやる気を見いだした。

ナジャリアンはクーリエのラケットを使い、サンプラスの緩いサーブを返球した。そして主導権を握り、サンプラスをサイドからサイドへと動かして、ついにはオーバーヘッドでそのポイントを勝ち取ったのだ。

「最高だったわ」と、ナジャリアンはにこやかに言った。「伝説的だった。緊張したけれど、アングルをつけてプレーしたの。彼はまったく予想もしていなかったわ」

サンプラスは決勝戦の後に、そのポイントで高校生プレーヤーに特訓され、どう感じたか尋ねられると、笑いだした。

「OK だよ」とサンプラスは笑って答えた。「ただ座って観戦しているのは、楽じゃないよね。確かに彼女は少し緊張していたけれど、素晴らしかったよ」

現役時代のサンプラスは、真剣に集中している事で知られていたが、現在は観客と愛想よく交わっていた。1人のファンがサンプラスに激励の言葉を叫び続けていると、彼は向き直り、その男を指さして「ゴー、タイガース」と応えた。

「観客はそれぞれのご贔屓と、何らかの繋がりを持っているんだ」とサンプラスは語った。「1990年代にプレーしていた頃は、僕は真剣でストイックだった。そうあらねばならなかったんだ。今は楽しむ場面があちこちにある。そうたくさんは出来ないけれどね。観客はサーカスを望んでいる訳じゃない。優れたテニスを見たがっているんだ。けれど気楽な場面があれば、それもまた楽しいよ」

シリーズは今夜ボストンへと移動し、4戦目のイベントが行われる。



デトロイト・フリー・プレス
2012年10月19日
ピート・サンプラスは強烈なサーブを活かし、パレスで開催された
パワーシェアーズ・シリーズに優勝

文:Perry A. Farrell


木曜日の夜、合計で33のグランドスラム・タイトル、250回以上のシングルス優勝を成し遂げた4人のレジェンドが、パワーシェアーズ・シリーズでパレスに集っていた。

デトロイト大会はシリーズの3戦目で、ピート・サンプラス、ジョン・マッケンロー、イワン・レンドル、ジム・クーリエが出場したが、ピストル・ピートは圧倒的な強さを披露した。準決勝ではクーリエを6-4で下し、決勝戦では強烈なサーブを活かして8-4でレンドルを下し、優勝を決めたのだ。

「とても楽しかったよ。来場してくれたデトロイトのファンに感謝したい」とサンプラスは語った。彼は現役時に約4,300万ドルの賞金と14のグランドスラム・タイトルを獲得した。今なおビッグサーブを保持しているが、巻き毛の髪はビッグでなくなった。

「頭ではショットに追いつきたいと望むが、身体は言うことを聞かない時もある。だからもっと調子を上げるようにトレーニングしてきた。ここでイワンやジムとの対戦を楽しんでいる。イワンは子供時代のヒーローだったんだ。だから楽しいよ」

クーリエとの1セットマッチの間に、サンプラスは10代の女子プレーヤーと相対する事になった。クーリエが彼女に1ポイントをプレーするよう促したのだ。

彼女がそのポイントを勝ち取った。

「彼女には良かったよね」とサンプラスは言った。

サンプラスはまた、タイガーズへの激励の言葉も添えた。タイガースはその晩早くに、ワールドシリーズ進出を確定していたのだ。

「タイガーズを祝福したい。ワールドシリーズでも活躍を祈るよ」と言った。

昨シーズン、サンプラスは国内12都市を巡るイベント、パワーシェアーズ・シリーズに優勝した。現在はマッケンローが700ポイントでシリーズをリードし、クーリエとサンプラスが各600、レンドルが300ポイントで続く。昨年はサンプラスがポイント・ランキングのトップに立ち、50万ドルのボーナス賞金を獲得した。

「プレーが恋しかったよ。僕のキャリアはかなり良いと思っていたけれど、こうしてプレーに戻ってくるのは楽しいね」とサンプラスは語った。

「ファンはテニスの真価を理解していた。僕はもう以前のようには動けないから、体調を整える準備と背中の強化に時間を費やしてきたんだ」

もう一方の準決勝では、観客の明らかなお気に入り、マッケンローが7-6(8-6)でレンドルに敗れた。

マッケンローは若干の浮薄さを示しつつ、レンドルのファーストサーブを独特の「まじめにやれ」ルーティンでしのいだ。そして状況が危うくなるまでは、観客と気軽に交流した。

「来場してくれたファンを見て嬉しかったが、自分のプレーにはガッカリだったよ」とマッケンローは語った。「彼(レンドル)は私のバランスを狂わせ続け、私はそれに応える事ができなかった。ファンにもっと良いテニスをお見せしたいと思っていたので、自分のプレーには満足できなかったよ」




























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