ブリーチャー・レポート(外野席からのレポート)
2011年2月18日
ピート・サンプラスと男子テニス史におけるトップ25人のサーバー
文:AJ Porter
*全文を読みたい方は以下のリンクで。
http://bleacherreport.com/articles/612431-pete-sampras-and-the-top-25-servers-in-the-history-of-
mens-tennis



かつてテニスプレーヤーは、サーブを打つ間に動く事ができた―――サービスラインに向かって歩く、または走る事ができたのだ。

さらには、彼あるいは彼女は、ネットへと速く詰めるために、このランニング・スタートをサービスモーションの一部として用いる事ができた。

そのすべては1903年に変わった。

新たに提案された規則では、「サービスが打たれた瞬間に、サーバーの片足だけが地面に触れていない場合、フォールトにはならない。サーブの直前には、プレーヤーは両足とも地面につけ、ランニング・スタート、あるいはウォーキング・スタートをしてはならない」とされたのだ。(ニューヨーク・タイムズ、1903年6月7日)

この規則はイギリス人によって裁定された。彼らはボールが地面に触れる前に、しばしばネットに到達しているかに見えたアメリカ人プレーヤーが用いているこの方式を好まなかったのだ。

英国人は、ネットへの突進に対する合衆国の意気込みを鎮めるために、この規則を定めた。

したがって、1908年から1960年まで、テニスプレーヤーはサービスモーションの間、常に片足を地面につけていなければならなかった。もし両足が地面から離れたら、フットフォールトとされた。

規則は1961年に修正された。

現在、もしプレーヤーが片足を地面に釘付けされていたとしたら、サーブはどんな風だったか想像がつくだろうか?

もちろん、テニスにおけるサーブは、ポイントを始めるプレーヤーによって行われる。サーブを打つ男子あるいは女子は、ボールを空中へとトスする。

プレーヤーは通常、ボールが頂点に達して落下し始める前に、それを打つ。

ボールがネットに触れることなく、プレーヤーは斜め反対側のサービスボックスの中にボールを打たなければならない。サーブを打つ者は、ボールをアンダーハンド、オーバーハンドのどちらで打ってもよい―――規則によれば。

プレーヤーが打つサーブには、対戦相手やプレー・コンディションによって、フラットサーブ、トップスピンサーブ、スライスサーブ、キック(アメリカン・ツイスト)サーブ等、様々な球種がある。

ただポイントを始めるためにサーブを用いる事で良しとするプレーヤーもいる。しかしながら、トップ・プレーヤーはウィナーとなるサーブを打とうとする―――すなわち「エース」を。

すべてのプレーヤーは絶えず、サーブでパワーとプレースメントを最大限に活用しようと努める。各々の構成要素は等しく重要である。男子ゲームでトップのサーバーを見ると、スピードとプレースメントが鍵となっている。

サーブの必要条件は、歴史を通じて変化してきた事を思い出さなければならない。

しかしながら、ほとんど誰も近づけないレベルにまで、サーブの質を引き上げてきた男子選手もいた。

トッププロは総じてサーブが巧みである。そうでなければ、勝つ事は不可能だからである。

選出された以下の男子選手は、サーブの達人リストに名前を連ねてきた。

彼らはサーブを、それなしでは到達しなかったであろう男子ゲームにおける地位を確立するために用いた。

各人ともパワフルで巧みなサーブの能力を披露した。

つまるところ、テニスの試合はサーブから始まるのだ。

*サンプラス以外の選手については、解説省略。
25.コリン・ディブレイ(Colin Dibley)

24. イワン・ルビチッチ(Ivan Ljubicic)

23. スティーブ・デントン(Steve Denton)

22. ジェフ・ブラウン(Geoff Brown)

21. ジョン・アイズナー(John Isner)

20. スロボダン・ジボイノビッチ(Slobodan Zivojinovic)

19. ニール・フレイザー(Neale Fraser)

18. ケビン・カレン(Kevin Curren)

17. トーマス・ヨハンソン(Thomas Johansson)

16. グレッグ・ルゼツキー(Greg Rusedski)

15. リチャード・クライチェク(Richard Krajicek)

14. ミハエル・シュティッヒ(Michael Stich)

13. イボ・カルロビッチ(Ivo Karlovic)

12. マーク・フィリポウシス(Mark Philippousis)

11. ステファン・エドバーグ(Stefan Edberg)

10. ロスコ・タナー(Roscoe Tanner)

9. ジョン・マッケンロー(John McEnroe)

8. エルズワース・バインズ(Ellsworth Vines)

7. ビル・チルデン(Bill Tilden)

6. アンディ・ロディック(Andy Roddick)

5. ロジャー・フェデラー(Roger Federer)

4. ボリス・ベッカー(Boris Becker)

3. パンチョ・ゴンザレス(Pancho Gonzalez)

2. ゴラン・イワニセビッチ(Goran Ivanisevic)

1. ピート・サンプラス(Pete Sampras)

サンプラスのサーブは、あらゆる意味で堅実だった。

彼がナンバー1だった全盛期でさえ、決して最速というわけではなかったが、回転数―――特にトップスピン―――が多く、高速のキックゆえにリターンをより困難にしていた。

サンプラスのサーブは、途方もないスピン比率の産物だったのだ。

彼のサーブは時速115〜130マイルを超える事はめったになかったが、ファーストサーブの回転数は平均して2500回転で、同様の速度を持つ他のサーブより高いトップスピン比率を伴っていた。特に1990〜2000年の期間は。

サンプラスのサーブはより重く、より高くバウンドし、そしてより勢いよく跳ね返ってきたのだ。これは事実上、サンプラスのサーブをリターンする事をいっそう難しくしていた。

彼がサーブへと身体をひねってボールを打つ時には、並はずれた肩の柔軟性によって、サーブのあらゆる要素が完璧に強化される。

スピンはボールをより左側へトスする事によって強められる。始まりで膝を深く曲げ、その脚を伸ばしていく事で、サーブには途轍もないパワーが加わる。

ボールを打つ爆発力は、身体を前方へ運ぶ事で重さが加わり、サンプラスのサーブを恐らくテニス史上で最高のものとしている。

サンプラスはそのキャリアにおいて、1993年には1011本のエースでキャリア最多を記録し、1994年には994本のエースを放ち、両年ともにツアーをリードした。

サンプラスほどサーブを活かして窮地から脱するプレーヤーは、いないと思われた―――ファースト・セカンドサーブとも。

ピート・サンプラスのサーブ
http://bleacherreport.com/articles/612431-pete-sampras-and-the-top-25-servers-in-
the-history-of-mens-tennis#page/27


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