武漢天地・2011リー・ナと友人たち
2011年12月17日
祝賀イベントで、リー・ナはウィンブルドン敗戦のお返しをする
*各写真をクリックすると、拡大版が見られます。


満員のファンを前に、リー・ナとサンプラスは
混合ダブルスでリシツキ/モヤ組を破る


武漢スポーツセンターを埋め尽くす大勢のファンは、喜びに沸いた。リー・ナはウィンブルドン準決勝に進出したサビーネ・リシツキに6-3、7-6(3)で勝利し、ウィンブルドンでの敗戦の仕返しを果たして、2011年ローラン・ギャロス優勝を祝ったのだ。リー・ナは初めからエンジン全開で、第1ゲームをラブゲームでキープした。そして対戦相手のリシツキにプレッシャーをかけ続け、第8ゲームでついにブレークを果たした。リー・ナは次のゲームを楽にキープして第1セットを締めくくった。しかし第2セットでは勢いが2人のプレーヤーの間を行き来し、より緊迫した展開となった。

(試合経過の部分は省略。興味のある方は英文でどうぞ)


ドラマチックなシングルスの後には、すべてのポイントが重要となる1セットの混合ダブルスが行われた。『リー・ナと友人たち』のイベントにふさわしく、4人のプレーヤーはコート上で素晴らしい時を過ごし、機知に富んだ楽しいテニスをした。ピート・サンプラスとリー・ナはカルロス・モヤ/リシツキ組と対戦した。リシツキはサム・ストーサーと共に2011年ウィンブルドン女子ダブルスで決勝に進出した強者である。

試合はお楽しみ気分とスリルが絶妙に融合し、プレーヤー達がラケットで披露する当意即妙のやりとりはファンを酔わせ、誰もがその夜が終わる事を望まなかった。最終的にサンプラスとリー・ナが競り合った試合を制し、7-6(4)で勝利した。

「今晩はとにかく楽しんだ」と試合後にサンプラスは語った。「3人の素晴らしいプレーヤーと一緒にコートにいるのは楽しいよ」

「リー・ナが(今年のローラン・ギャロス優勝で)成し遂げた事はとても意味がある」と、1998年のローラン・ギャロス・チャンピオン、カルロス・モヤは語った。「彼女は中国のテニスをもう1段階上のレベルに引き上げたんだ。以前にも中国出身の優れた女子プレーヤーはいたが、グランドスラム優勝を遂げる事はなかった。彼女は中国人プレーヤーにも優勝できると証明したんだ。

確実に、今や彼らはテニスをしたいと望んでいる。もしテニス界で成功するヒーローがいると、子供たちはフットボール選手になりたがるだけでなく、テニスプレーヤーになる事も望むものだ。現在テニスは数年前よりもずっと大きな存在となっていて、その好機を生かす事が非常に重要だ」

実際、いかにリー・ナが中国の次世代テニスプレーヤーに影響を与えてきたかは、スタンドを見るだけで分かる。湖北州テニススクールの子供たちはスタンドの1区画を埋め尽くし、文字どおり座席から跳び上がって大声で繰り返しているのだ。「リー・ナ、頑張れ!」と。(外国のスポーツファンは、オリンピックで聞き慣れた「燃え立て!」あるいは「カモン!」の大合唱だと気づくだろう)

祝賀イベントの1日目が終わり、1つの真実が明らかになった。その夜の真の勝者、そしてリー・ナの歴史的な2011年グランドスラム優勝から真に恩恵を受けたのは、テニスというスポーツなのだ。


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