プレス・オブ・アトランティック・シティ
2010年4月8日
テニス界の偉人たちがシーザーズ・テニス・クラシックに出場する
文:Robert DiGiacomo


今週末、「シーザーズ・テニス・クラシック」エキシビションは、テニス界の競い合う現在―――そして輝かしい過去―――をファンに提供する。

アメリカ人トップのアンディ・ロディックとツアー・ベテランのジェームズ・ブレイクは、14回のグランドスラム・チャンピオン、ピート・サンプラスと、最近引退したロシアのスター、マラト・サフィンと共に参加する。

さらには、4年間トップの座に就いたイワン・レンドルと、7回のグランドスラム・チャンピオン、マッツ・ビランデルという1980年代のビッグスター2人が加わる。

ボードウォーク・ホールで4月10日、土曜日の午後7時30分に始まるエキシビションのホスト役を務めるのは、やはりテニス界のスター、ビーナス・ウィリアムズである。

プログラムにはテニス・ビレッジも含まれ、シーザーズ・パラディオン・ボールルームで午前11時から午後5時まで観客にオープンとなる。

レンドルにとって、同じく「名誉の殿堂」入り選手であるビランデルとの1セットマッチは、1994年に引退して以来、初の競技イベントとなる。

引退以降、8回のグランドスラム・チャンピオンは背中をひどく痛めていたため、スポーツは主としてゴルフコースに限定してきた。2年前に靭帯修復の手術を受けてからは、コートで過ごす時間を増やし、自身が主催するチャンピオンズ・アカデミーのトレーニング・プログラムで、ジュニア選手の指導なども行ってきた。

レンドルは、全盛期には非常にフィットした選手で、パワーテニス時代の先駆者的な存在だったが、現在の自分のゲームがビランデルに匹敵するかどうかは、何とも言えないと認める。

「自分に何を期待すべきか分からないので、どうなるかは予測がつかない。だが真剣な試みとなるだろう」と彼は語る。

レンドルあるいはビランデルがしそうもない事―――双方ともベースライン・プレーで有名―――の1つは、ネットへと詰める事である。

「我々のどちらも、サーブ&ボレーはしないだろうね」と彼は言う。「もし彼が最も得意な事をやらないとしたら、驚くよ。もしチャンスが訪れたら、我々は(ネットへと)攻撃する事も以前より厭わないだろうとは思うがね」

レンドルとは対照的に、2002年に5回目のUSオープン優勝を果たした後に引退したサンプラスは、この数年間に何回かエキシビションに参加してきた。

先月には、「名誉の殿堂」入り選手はロジャー・フェデラーとペアを組み、カリフォルニア州インディアンウェルズで「ヒット・フォー・ハイチ」のチャリティ・ダブルスに出場した。またフェデラーとのエキシビション・マッチも行い、引退した選手たちによるチャンピオンズカップ・ツアーでは、いくつかのタイトルも獲得してきた。

「僕には今でも競争心があるが、かつてほど熾烈ではなく、あまり危険も冒さないよ」とサンプラスは語る。彼は6年連続で世界ナンバー1の座に就き、7つのウィンブルドン・タイトルを獲得した―――どちらも近代の最高記録である。

「現在でもプレーする事、そして観客の前で競い合う事を楽しんでいるよ」

世代間を超えたシーザーズ・イベントは、サンプラスには特別なアピールとなっている。彼はブレイクと対戦する予定である。

「イベントの一員となるのは素晴らしいよ。僕がキャリアを通して対戦してきた偉人たちがいるんだ。イワンとマッツは僕がプロに転向したばかりの頃、トップ選手だった。マラト、ジェームズ、アンディは、僕のキャリア終盤に頭角を現してきた」と彼は語る。

サフィンと対戦予定のロディックにとって、エキシビションはついに2つ目のグランドスラム・トロフィを獲得できそうな、2010年の最中に行われる事となる。

ロディックはグランドスラム決勝に5回進出したが、唯一のメジャータイトルを獲得したのは2003年の事だった。彼はUSオープンで優勝し、その年をナンバー1で終えたのだ。

「コンディションや競争の現状から考えて、確かに今年はスラム大会でタイトルを狙う最高のチャンスだと思う」と、彼は AP 通信に語る。

幸運の女神が彼のテニスにほほ笑むか否かはともかく、この週末は、ロディックはギャンブルのテーブルでなにがしかの運に出会いたいだろう。

「今は、テニスとブラックジャックの間で、運がとんとんだといいなぁ」


イベント・ホームページ:www.caesarstennisclassic.com


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