シャーロット・オブザーバー
2009年9月27日
サンプラスはクーリエに勝利を献上(serve)する
文:Rick Bonnell


パリセーズのブリーズプレー・シニア大会で、通常は強力なストロークが、
マッチポイントで失敗する。


日曜日、男子テニス史で最も偉大なサーブ&ボレーヤーは、マッチポイントでセカンドサーブを入れる事ができなかった。

パリセーズのブリーズプレー・シニア大会決勝戦で、ピート・サンプラスがダブルフォールトを犯して優勝を逃した後に、ジム・クーリエは「うん、彼はいつもやるよ」と冗談を言った。クーリエは第1セットを6-3を失い、第2セットを6-4で取った後、スーパー・タイブレークを10-8で勝ち取った。

どれほど思いもよらない事だったか理解してほしい:クーリエはサンプラスのサーブを、今までに対した最も素晴らしいストロークと呼んでいるのだ。そのサーブは、サンプラスに14のグランドスラム・シングルス・タイトルを勝ち取らせたスタイルの中心的存在だったのだ。

しかし日曜日には、彼のサーブにヒビが入り―――セカンドサーブは約6インチもラインを越えた―――シニア大会で2回目となる敗戦を喫した。これまでアウトバック・チャンピオンズシリーズでサンプラスを負かした事のあるプレーヤーは、ジョン・マッケンローだけだったのだ。

最後にダブルフォールトで試合に負けたのはいつだったか、思い出せないとサンプラスは言った。1つには午後の太陽が目に入ったから、そして1つには、試合後半にクーリエのサービスリターンでプレッシャーを感じていたからだと語った。

第1セットでは、サンプラスに問題はなかった。サンプラスの最初の3回の各サービスゲームでは、クーリエは2ポイントを取る事もできなかった。そしてサンプラスは第1セットを通して、クーリエのサーブに対して6つのブレークポイントを握った。

試合は第2セットの第1ゲームで流れが変わった。クーリエは15-40からサンプラスをブレークした。クーリエはサービスリターンでさらに攻撃的になり、そしてサンプラスは大事をとったプレーはしないのだ。クーリエの見るところでは、サンプラスはスーパー・タイブレークで時速110マイルかそれ以上のセカンドサーブを炸裂させていた。

「大体においては、彼にはそうするだけの卓越性がある」とクーリエは語った。

今回に限っては、確かにそうではなかったのだ。

メモ:シニアツアー運営にも携わるクーリエは、今年と昨年に大会を混乱させた雨を避けるよう、来年は今大会を10月に移動するかも知れないと語った。トッド・マーチンは日曜午前に行われた準決勝でクーリエに敗れた(6-2、7-5)後、3位決定戦でパット・キャッシュに6-2、7-5で勝利した。



ボブ・ラーソンのテニスニュース
2009年9月27日
クーリエはサンプラスを破ってブリーズプレー大会で優勝


ノース・カロライナ州シャーロット―――日曜日、ジム・クーリエはピート・サンプラスに3-6、6-4、10-8(チャンピオンズ・タイブレーク)で勝利し、パリセーズ・カントリークラブで開催された賞金150,000ドルのブリーズプレー・チャンピオンシップ大会シングルス・タイトルを獲得した。この勝利はクーリエにとって、1997年イタリアン・オープン1回戦でサンプラスを破って以来のもので、ハードコートでは1991年USオープン準々決勝以来だった。

クーリエはシャーロット大会優勝で60,000ドルの賞金を獲得した。今回のタイトルは、30歳以上のチャンピオン・テニスプレーヤーに向けた国際テニス・サーキット、アウトバック・チャンピオンズ・シリーズにおける9個目のタイトルとなった。同じくクーリエは800ポイントを獲得し、当シリーズのナンバー1選手としてリードを広げた。

2人の殿堂入り選手は最初の2セットを分け合った後、第3セットの代わりにシリーズ慣例となっている10ポイント先取制の「チャンピオンズ・タイブレーク」を戦った。サンプラスがタイブレーク8-9でダブルフォールトを犯し、クーリエは勝利を掴んだ。

「マッチポイントでのダブルフォールトは痛かった」とサンプラスは語った。「太陽に向かってのサーブとなり、それが少しばかり影響したね」

クーリエは語った。「マッチポイントがダブルフォールトで終わるとは予想していなかったよ。彼は時速110マイルのセカンドサーブを狙ったが、時にはそのサーブを上手くやりおおせるんだ」

ATP ツアーのキャリアでは、サンプラスとクーリエは20回対戦し、1993年ウィンブルドン決勝戦を含めてサンプラスが16勝している。アウトバック・チャンピオンズ・シリーズでは過去に一度だけ対戦があった。2007年にギリシャのアテネで開催された大会のラウンドロビンで、サンプラスが6-2、6-4で勝利した。

「彼は始めのうち、僕のサーブを拾うのに苦労していたと思う」と、第2位の賞金30,000ドルを獲得したサンプラスは語った。「そのうちに調子を掴んで、サーブを読むようになっていった。ジムは常に競おうとする男だ。第2セットが始まった時に分かったよ。彼が第2セットを取ろうとしている、と分かっていたよ。あのタイブレークでは僕にもチャンスがあったが、得られなかった。ガッカリしたよ」

シャーロットでは週末に雨が降ったため、クーリエの準決勝は土曜夜から延期されて、日曜日の午前10時にトッド・マーチンと対戦しなければならなかった。7-5、6-2で準決勝に勝利した後、クーリエは午後4時に始まるサンプラスとの決勝戦まで休む事ができた。その前に行われた3位決定戦では、マーチンがパット・キャッシュに7-5、6-2で勝利した。

「マッチポイントで彼のサーブがアウトになって、かなりホッとしたよ」と、シングルス決勝戦の最終ポイントについてクーリエは語った。「第1セットでは空気の抜けたような状態だった。リラックスするだろうと思っていたが、脚が硬く、気力が湧かなかった。やがて脚が動くようになり、サーブが本当に良くなってきた。サーブの調子が良ければ、僕は最後まで頑張る事ができるんだ」

今回の敗戦は、2007年にサンプラスがアウトバック・チャンピオンズ・シリーズに参加し始めてから、2回目のものだった。1回目は2008年で、ボストン大会のラウンドロビンでジョン・マッケンローに2-6、7-5、10-4(チャンピオンズ・タイブレーク)で敗れた。


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