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USTAサイト 2000年3月2日 ピート・サンプラス電話記者会見 |
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ピート、あなたがホストを務めるゴルフ大会について、少し話してください。たしか、あなたの名前を冠した初めての大会ですね。なぜティム・ガリクソン財団があなたにとってそれほど重要なのか、聞かせてくれますか? ピート・サンプラス:ティムは良き友人でありコーチだった。そして4年前に脳腫瘍で彼を失い、僕の人生は明らかに影響を受けた。僕はできる限り財団に協力している。僕たちはいままでにテニスのイベントをしてきたが、今年はゴルフ・イベントを企画している。ティムは大のゴルフ好きだったからね。 3月6日、North Ranch ゴルフコースで約35人の有名人がプレーし、財団を援助するんだ。いいイベントになる事を期待しているよ。これが毎年のイベントになるといいなあと思っている。 ガンについて、援助や研究などを行う多くの財団があります。ガンと闘う家族を援助する方法について、ガリクソン財団の特徴を説明してくれますか? ピート:家族はガンによって多大な影響を受ける。もちろんティムの家族―――ローズマリーと2人の子供、エリックとミーガン―――も、ティムが体験した事を見て、同じくとても辛い事を体験しなければならなかった。そして家族は多くのお金をかけても、良い治療を受けさせたいと願うものだ。そして僕はできる限り彼らをサポートするつもりだ。ティムは良い友人で、テニスでは僕を助けてくれたんだからね。 あなたの最も素晴らしいデビスカップの思い出を2つ、語ってもらえますか? 特に、おそらくあなたにとって他の何よりも特筆すべき試合について。 ピート:まあ、1番目は間違いなくロシアでの事だね。あそこへ行った時点では、僕はシングルスに出るかダブルスに出るかハッキリしていなかった。1年の終わりで、僕はチェスノコフに厳しい試合で勝った。そして肉体的にベストの状態ではなかったけれど、ダブルスにも出場して勝ち、最後には優勝を決めた。それが多分、いままでにデビスカップで経験した最高の時の1つとして挙げられると思う。 その次は、ダラスで優勝した92年に、ジョン(マッケンロー)とダブルスで組んだ時だろう。素晴らしい時だった。その2つが際立っているよ。 過去、あなたはインディアンウェルズではプレーに苦労すると話していましたね。その事について話してもらえますか。そして今年そこでプレーする時、何か作戦上で調整するつもりですか? ピート:これまでの3〜4年、僕は苦労してきたし、その事についてたくさん話してきた。乾燥した気候と高度のために、ボールは僕の好みより少し飛びすぎるようで、ヒッティングに苦労してきた。 今年、僕はスコッツデールでプレーする予定にしている。あそこは同じタイプの高地だし、ツアー最初のメジャー大会に向けて準備するつもりだ。作戦的には、多分ネットにより多く出るようにして、この数年よりもう少し攻撃的にやるだろう。そして良いリズムに入る事ができ、自分が望むテニスをプレーしたいね。 それはあなたが90年代前半に2回タイトルを取った時の作戦でしたか? ピート:あの時はコンディションがもう少し僕に合っていたかも知れない。僕はボールをもう少しハードに打て………よりハードにスイングでき、ボールは僕の望む所に飛んでいくように感じていた。この数年、僕はそれができていないのかもしれない。それがボール(変更)のせいなのか、あるいは何のせいなのか分からない。でも今年はそれを克服して、なにがしかの良い結果を出せたらと思っている。 オーストラリアン・オープンからいままで、リハビリのためにどんな事をしたのですか? 訳注:準決勝で大臀筋断裂の怪我をした。 ピート:およそ3〜4週間、ほぼ毎日治療を受け、大して何もできなかった。1日2回ただ治療を受け、リハビリをしていた。いまはヒッティングができるようになり、来週のワイルドカードを申請し、試合経験を積む事にしたんだ。 でもひどい怪我で………しばらくの間、僕は横になっている必要があり、あまり何もできなかった。 あなたとアンドレはオーストラリアで激しい試合をしましたが、再び対戦するチャンスがあります。この質問は何度もされたでしょうが、あなたはアンドレと対戦する時、より大きな刺激を感じているように見えます。その通りですか? ピート: より大きな……… 刺激、それは常に重要な試合ですか? ピート:ああ、もちろん。僕たちはウィンブルドンの決勝戦であれ、ここロサンジェルスの大会の決勝戦であれ、何回も対戦してきた。どれもみんな重要だよ。僕たちは互いに敬意を抱いている。お互いのゲームに。そして確かに、相手を負かすにはベストの状態でなければならないと2人とも知っている。アンドレに対しては圧倒したり、あるいはポイントを失ったりゲームを落としたりはできないよ。彼はとても堅実で強い。彼も同じように感じているだろう。 それで僕らが互いのベスト、出来うるベストのテニスをする時、素晴らしいライバル関係となっていくものがある。その片鱗を数年間かけて感じてきた。そして確かに、オーストラリアで素晴らしい5セットの試合をし、今年をスタートした。僕たちは良い年を送り、何回も対戦するチャンスがあるだろう。 私は昨日、インディアンウェルズで新しいスタジアムの開所式に出席しました。とても素晴らしいものです。ところで選手はスタジアムを気に懸けたり、あるいはそれによって興奮したりするものなんでしょうか? ピート:まあ、確かに気に懸けるよ。特にロッカールームの設備が改善されていると。パームスプリングスは良い施設だね。チャーリーはもっと良くする事を望んでいて、そうしたと聞いている。しかしそれでも同じコートであり寸法だ。だからそれに関しては何も変わらないよ。 新しい施設を見るのが楽しみだよ。たしか3つのショーコートがあり、多くのファンが来るだろう。新しいスタジアムでプレーして、それを見るのを楽しみにしているよ。あそこではあまり運が良くなかったからね。 昨年のUSオープンや今年オーストラリアで起きた怪我の事を考えると、プレーを続け、13回目のグランドスラム・タイトルを追うために、どのくらいハングリーさを保ち続けられますか? ものさしで測る事ができますか? ピート:もちろん気遣っている。つまり、これらは2つの相当な怪我だ。背中の怪我はお尻のものより深刻だった。それらの怪我は、僕は自分の身体にもっと気を遣い、手入れをし、オフコートで適切な事をしていると確信する必要があると、ただ僕に告げているんだ。 でももちろん、僕は多くのオフの時間を取れた。この6カ月間、2つのイベントでをプレーしただけだった。家に長い間いて、自分のテニスや次の3〜4年について考えたりした。そしてゲームから離れていた事で、僕がいかにプレーを楽しんでいるか、テニスをプレーする事にどれくらい情熱を感じているか、いわば改めて認識させてくれた。いま僕はとてもハングリーで、良い年を送りたいと思っているし、来週からスタートするのを楽しみにしている。そして今年デビスカップに参加するのも楽しみだ。 辛かったがためになる経験ではあった。その最中は楽しくないけどね。でも確かに、自分がテニスでしてきた事を、ある意味でより味わう。それについて考える時間があったから。 いろいろないきさつを考えると、ジョンがあなたに電話してきた事に驚きましたか? 訳注:オーストラリアで怪我をし、デビスカップ1回戦に出られなくなった事に対し、マッケンローはサンプラスの怪我を疑い、「彼は初めからジンバブエに行く気がなかったのだ」と公に発言した。 ピート:いいや。つまり、彼は………僕は電話を待っていた。僕たちは話し合って………僕は彼から聞くべき事を聞いた。つまるところ僕たちは緊張を解いた。もう終わった事として、先へ進む時だ。ロサンジェルスでプレーするのを、そしてその先もプレーするのを楽しみしている。だから僕たちがその問題について議論し尽くした事を嬉しく思っているよ。 私はその電話についてあなたに尋ねるつもりでした。彼はその事を話す際、初めのうちは少しぎこちないようでした。あなたはそのように感じましたか? ピート:まあ、少しぎこちなかったよ。僕たちは………最後に話した時、僕を困惑させる事が言われ、僕はそれをありがたいとは思わなかった。でも、彼が非常に厳しい立場に置かれている事は理解していた。そして多分………彼の代弁はしたくないが、多分、彼は自分が望むようには事に対処できなかったんだろう。 でも僕たちはその事について話し合ったし、詳細はもういいよ。でも先ほど言ったように、僕は聞く必要のある事を聞いた。僕は彼に今年デビスカップでプレーしたいと思っているし、そのために今年のスケジュールを変えたのだと伝えた。 オーストラリアで怪我をした後に、ここにいて、そして僕が聞いたような事を聞くのは面白い時ではなかったよ。 もし期待通りにアメリカがこの試合(スロバキア戦)に勝ったら、準決勝は多分ウィンブルドンの直後にクレーで行われる事になるでしょうが、あなたはどのように任務を果たすのですか? ピート:僕がそれについてどう感じるか? 言い換えれば、あなたが出場するかどうかという事です。あなたはプレーする事を望みますか? ピート:うん。そう言ったよね? ウィンブルドンの直後にクレーでプレーする事については? ピート:まあ、そういう事になるだろうね。 換言すれば、何にせよ、あなたは求めに応じられるという事ですか? ピート:ええ。 ところで、あなたがお尻の怪我のために受けていた治療はどんなものだったのか、話してくれますか? ピート:詳細とか? あなたが受けていたタイプの治療で、一般に理解できるものはありますか? ピート:超音波、電気、1週間くらい経ったら、筋肉を強化するための事をした。次にトレードミル(ベルト上で走ったり歩いたりする器具)の上で歩いて、時が経つにつれて走れるようになっていった。回復はゆっくりしたプロセスのようなものだった。 間違いでなければ、今回初めてデビスカップがロサンジェルスで行われる事になりました。あそこには豊かなテニスの歴史があるのに、もっと早くに開催されなかった事は驚きでしたか? ピート:少し驚いた。ロサンジェルスではテニスは人気スポーツだ。近郊のパームスプリングの大会でもロサンジェルスの大会でも、毎晩お客さんでいっぱいだ。ロサンジェルスはこの国の中で、テニスの盛んな所の1つだ。そしてジーンとフォーラムの人々が何年間も、デビスカップをロサンジェルスに誘致しようとしていたのを知っている。今回ついにうまく行き、ここで開催される事になった。僕はこの地域の出身だから、とてもエキサイトしているよ。少し前にここへ戻ってきて嬉しいよ。チケットをたくさん頼まれてもね。 去年の秋に、あなたをカバーした「60ミニッツ」の予告を見ました。最初にインタビューの話が来た時、マイク・ウォレスとか荒っぽいレポーターが来るかもしれないと心配しましたか? ピート:実際にはチャーリー・ローズだった。彼は昨年PBSで2回ほどやり、最近「60ミニッツ-2」の仕事を始めた。そして彼は僕とマネージャーに連絡をしてきたんだ。だから初日から、僕はチャーリーと一緒にやってきた。彼は大のテニスファンだし、僕は彼が好きだよ。楽しい経験だった。 それでは会う事に悩まなくて済みましたか? ピート:そういう事を心配する必要はなかった。すごくキツい質問とかね。 もう1つ。最近レイカーズの試合であなたを見ました。ああいう所へ行き、ただの1ファンでいられますか? それとも、あそこに来ている俳優たちのような有名人の1人として扱われますか? ピート:まあ、僕がそこにいるのを知り、見つめたりサインを求める人もいる。でもあそこでは観客は有名人をしょっちゅう見ているし、そっとしておいてくれるよ。僕は帽子を被り、座ってゲームを見ている。でもみんなとても感じがいいし、レイカーズの試合に行くのは大変な事じゃないよ。僕はレイカーズの大ファンで、試合を見に行くのが好きなんだ。 試合を見ようとしていて、観客はコートよりあなたを見つめていると感じるのはどんな気持ちですか? ピート:まあ、彼らはずっと僕を見ているわけじゃないよ。それよりシャック(シャキール・オニール)を見ている。観客は階段を昇ったり降りたりしている時にざっと見渡して、ちょっと見つめてサインを求めるだけだ。大して面倒な事じゃない。僕は何年も試合を見に行っているが、何の問題もないよ。 デルレイ・ビーチで、パット・ラフターが長い怪我から戻って来たのですが、彼はこんな事を言っていました。何の保証もないし、これでキャリアは終わりだったかも知れないと実感した。そして、もし再びプレーできなかったとしても、すでに自分が期待していた以上の事を達成したから、完全に満足するだろうと。 もしあなたがそういう状況になったとしたら………そうならない事を願いますが、あなたは同じように感じますか? それともまだ先にあるものへのチャンスを逃したと失望するでしょうか? ピート:まあ、もちろん僕はガッカリするだろう。つまり、僕はプレーを愛しているし、できる限り長くプレーしたいと思っている。でももし明日で終わり、プレーできなくなったとしても、もちろん僕は自分の……… キャリアと僕がしてきた事にとても満足するだろう。しかし僕は続ける事にまだ情熱を持っている。幸いにも僕の怪我はキャリアを脅かすほど深刻ではなかったから、プレーできなくなる事についてはそれほど考えなかった。 もし終わりになったなら、僕は何か他にする事を見いださなければならないし、それはそう簡単な事じゃない。だから僕は、長い間休んで怪我に対処してきた事で、どれほどテニスを恋しく思っているか改めて知ったし、戻るのを楽しみにしていた。 興味深い事に、彼はゲームが恋しくはならなかったと言いました。 「ピート・サンプラス・クラシック」ゴルフ大会の事と、あなたがどんな風に関わったのか、どのようにガリクソン財団のためにチャリティをまとめようと決心したのかについて話してくれますか。参加者の顔ぶれはとても良いですね。あなたは参加への呼びかけに関わったのですか? ピート:ええ、僕は何人かの人と知り合いで、そして僕らはいままでいろいろな事をしてきた。テニスイベントとか。1回は「ガーデン(訳注:マジソン・スクウェア・ガーデン?)」でエキジビションをやった。そして今年、僕たちはゴルフ大会をする事にした。ティムは大のゴルフ好きだったし、僕はいまロサンジェルスにいて、協力してくれる何人かの人を知っている。 イベントは月曜日に North Ranch ゴルフコースで行われる。多くの有名人が参加してくれ、財団のために適切な基金を集められる事を願っているよ。また、これが毎年のイベントになる事を願っている。ティムは大のゴルフ好きだったからね。ロサンジェルスの地域社会から多くの協力を得られ、うまく行ったら、僕たちは再び計画するだろう。 あなたが思い付いたのですか? それとも誰かが提案したのですか? ピート:誰かがその件で接触してきたんだ。そして僕は………素晴らしい、僕はゴルフがしたいと思ったのさ。ロサンジェルスに住んでいて、プレーしてくれる有名人によりアクセスしやすいだけでなく、ゴルフコースのクラブからも多くのサポートを得た。 ところで、いまのところ、あなたのゴルフゲームはどうですか? ピート:ああ、この6カ月ほど背中とお尻の怪我のため、あまりプレーしていないんだ。でもこの週末にプレーして、月曜日にはあまり恥ずかしい思いをしないといいなと思ってるよ。 North Ranch はあなたの地元のコースですか? ピート:いいや。そこでは一度もプレーした事がない。幸いにもデコボコしてるから、そこからベストボールを引き出すよ。打ちそこねてもボールがフェアウェイに来てくれそうだ。僕のハンデは12くらいだよ。 プレーするのは有名人だけですか? それともプロゴルファーもいるのですか? ピート:プロゴルファーはいない。有名人だけだよ。 デビスカップでアンドレと共にプレーするのはどんな感じでしょう。もちろんチームに活気を呼び戻すでしょう。もしかしたら対ジンバブエでの接戦のような活気を呼ぶでしょうか? ピート:僕はキャリア初期にもアンドレと一緒にチームでプレーした。1995年以来、同じチームでプレーしてないと思うけど、コートに出てプレーして、勝たなければならないというプレッシャーを持たなくていいのは結構な事だよ。アンドレがロッカールームに控えていて、このタイに勝てるだろうというのはステキな感じだよ。最終的に僕たちは誰に対しても、あらゆるサーフェスでチャンスがあるだろう。世界でもより優れた選手が2人いるのだから。 そして確かにデビスカップに多くの関心をもたらすだろう。それはこの国では必要な事だ。ジョンがキャプテンである事はさらに多くの注意を惹きつける。アメリカのテニスにとって素晴らしい事だ。僕は今年チームの1員で嬉しいし、優勝できたらいいなと思っている。 ATPツアーと新しいフォーマットについて話してくれますか。あなたのような選手たちは何らかの影響力を持ち、ファンやメディア等により分かりやすくなるよう、意見を交わしたりできたのですか? ピート:ランキングシステムが取り入れられ、もっと分かりやすくなるだろう。それはランキングではなく、レースだ。皆がゼロから始め、その年をプレーする。平均的なファンにはより理解しやすいだろう。建設的だと思うよ。9つの大きな大会とすべてのグランドスラムで、全選手がプレーするようになる。トップ選手同士が対戦し、競争が1年を通して存在するという事が、真にテニスをポピュラーにするものだ。 グランドスラムは明らかにうまく行っている。いくつかのツアーイベントは、会場も改善し、このスポーツを世界じゅうでさらにポピュラーにしようと努めているが、必ずしも簡単な事ではない。しかしツアーがテニスを進歩させようと努力しているのは好ましいと思うし、楽しみにしているよ。それが全部うまくいくか見ていこう。………興味深いね。 選手は意見を求められたのですか? ピート:ああ。ランキングシステムについて話を聞いた。いいと思ったよ。いままでのシステムは必ずしも最適とは言えず、ほとんどフロックのような形で1位になる者もいた。いまは順位ではなくレースだ。選手たちは1年間プレーし、12月が巡ってくる時に最終の順位が決まる。最終的にランキングが確定するわけだが、 (いまのところ誰が活躍しているか)より分かりやすいんじゃないかな。 あなたは高校生の時、ここ(インディアンウェルズ)でワイルドカードを得てかなり良い結果を出しましたが、その事についてと、それがあなたのキャリアを助けたかどうか、話してくれますか? 当時あなたはアマチュアで、プロになるか大学へ行くか考慮中だったでしょう。その成り行きはあなたのキャリアを助けてくれましたか? ピート:うん、それはジュニアからプロに転じる、一種の転機だった。僕は予選で良いプレーヤーを2人負かした。本戦ではクリシュナンとテルシャーに勝ったんだが、彼らは共に20位台だった。そしてサンチェスに厳しい試合で負けた。 僕は準備ができたように感じた。プロになって世界を回り、自分に何ができるか知る時が来たとね。それは僕がプロになり、高校でのジュニア時代を終えた大会だった。それ以来、僕はフルタイムでプレーするようになった。 だから………重大なターニングポイントだったね。この小さい痩せっぽっちの子供にワイルドカードを与えるのは、チャーリーにとってむずかしい決断だった。僕にとっては確かに楽しい時だった。もう楽しみではないとは言わないけれど、16歳の時にポイントと少しばかりの賞金をもらうと、かなり舞い上がるよ。 インディアンウェルズでの2回の決勝戦について話してくれますか? ピート:1回は対コルダで、5セットの良い決勝戦だった。いいテニスだった。もう1回は対アンドレだったが、彼はオーストラリアで僕を負かしたところだった。その年が僕たちのライバル関係の始まりだったのか、そして上手くプレーしたかどうかはよく覚えていない。それ以来は少しばかり憂うつな結果だったね。 今年はいくつか重要課題があると思いますが、順番はありますか? あなたはデビスカップを取り返そうとしている。それから13回目のグランドスラム優勝、多分フレンチと、そして多分1位のランキング。それらはどんな位置づけですか? ピート:グランドスラム大会は1年の中心であり、魂のようなものだ。そして今年は、確かにデビスカップを優先する。もちろん、1位にランクされたいとも思うよ。でもそのゴールはもう達成したように感じている………6年間1位になり、すべての大会でプレーしてきた。そしてもう1位になるために多くの大会でプレーする気になるかどうか、ハッキリしていない。 でもデビスカップは1年を通して参加するつもりで、そのためにスケジュールを変えたんだ。おそらく僕のランキングにはプラスにならないだろう。でも、何年間も1位になり、いまでもトップに戻りたいとは思うけれど、それはもうかつてほど重要な事ではないという地点に僕はいる。いまはスラムとデビスカップが優先事項だ。 そしてもちろん、記録ですか? ピート:もちろん、記録もだ。それはメジャー大会での成績と関連している。 全体の中でフレンチの位置づけはどのあたりですか? ピート・サンプラス:メジャー大会での成績と言った中に入っているよ。メジャー大会がどれほど重要かについて話すのは、いまや僕のキャリアにおいては一種の修辞的表現だ。 あなたの優先事項についてですが、数年前はおそらくデビスカップはそれほど高い位置づけではなかったでしょう。あなたにとり、デビスカップの重要性が大きくなってきた事について、話してくれますか? ピート:1位に留まろうとしてきた年月の間は、メジャー大会で優勝し、デビスカップでプレーし、1位でいる事すべてをこなすのは厳しいと感じていた。僕にとっては多すぎると感じていた。それに怪我などもあり、デビスカップは僕のスケジュールに合わなかった。その事でいろいろ批判もされ、僕はそれを受け止めた。そういう事だった。 でもこの2年くらい、そして………たとえば対イギリス戦を家で見て、プレーを楽しむ情熱とモチベーションを得る立場に自分をおこうとしていて………デビスカップでプレーしようという一種のインスピレーションを昨年受けたんだ。僕はまる1年参加する事にしている。 デビスカップは順位とは関係ない。チームメイトと国のためにプレーするという事で、いまはそれが重要だという地点に僕はいる。1位でいるのはステキだが、キャリアを終えた時、何回1位になったかは記憶されない。僕はもうそのゴールは達成したと思う。そしていまは、何か他の事をしてモチベーションを見つけ出そうとする時だ。デビスカップは確かにそれにふさわしい。 マッケンローは常にデビスカップの声高な支持者でした。デビスカップに参加する事は、テニスに返礼する方法だという考えは、あなたの決断の中にありましたか? ピート:テニスへの返礼だとは考えない。もし何かあるとしたら、アメリカでテニスをもっとポピュラーにするという事だろう。またデビスカップは、ライダー カップのような位置づけには決してならないだろう。ライダーカップはゴルフ界最大のものだが。 でも僕とアンドレがプレーすると、デビスカップに多くの関心を呼び寄せるだろう。次のタイをロスでプレーするのは楽しみだよ。フォーラムのチケットはきっと売り切れになるだろう。テニスにとって素晴らしい事だ。僕はテニスへの返礼というよりは、いままでしてきた事に付け加えるものだと捉えている。 またキャリアの終わりに近づく中で、ライバルであり友人でもあるアンドレと一緒にプレーするのは思い出深いだろうし、そういう事がデビスカップでプレーしようという情熱になっている。 デビスカップにスケジュールを合わせるため、他の大会を犠牲にするだろうと言いましたが、9つのマスターズシリーズ大会のうちどれに出ないか、あるいはいくつプレーするつもりか分かっていますか? ピート:モンテカルロには出ないかも知れない………最終決断ではないが、全部には出ない。大半には出場するだろう。………どの大会に出ると実際に発表できるかどうか分からない。 大会数はどうですか? 9大会という事については何か考えがありますか? ピート:7つか8つくらい出るかな。 |
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