FF6「低レベルで「たたかう」、「アイテム」のみ、さらに裸で全ボス撃破」
第1章 クリア条件 基礎知識
第2章 崩壊前
第3章 崩壊後 前半
第4章 崩壊後 後半
第1章
・クリア条件
・ 極限低レベル
・ 「たたかう」、「アイテム」、それに「チェンジ」、「ぼうぎょ」という4つの基本コマンド以外のコマンドを全て封印
・ 武器防具の装備を封印(ラストバトルのみ妥協)
・ 崩壊後の全てのボスを撃破する
以下、補足説明を行います。
・ 各キャラクターの最終レベルは「ティナ6、ロック6、エドガー6、マッシュ6、シャドウ6、セリス6、セッツァー6、リルム6、ウーマロ6、カイエン7、ストラゴス8、ゴゴ9、ガウ12、モグ12」となる(バナン等のNPCも初期レベルのまま)
・ コマンドは上記の4つに加え、「まどう」、「とびこむ」も使用。またイベント上必須の場合は上記以外のコマンドも使用(バルガス戦の「ひっさつわざ 爆裂拳」など)
・ 冒険全編を通して武器防具は装備しないが、唯一ラストバトルだけはアイスシールドの装備を許可するという妥協案を採用
・ 戦闘に強制参入するキャラクター(バナンやレオ、クレーン戦のセッツァーなど)に関しては装備を外しようがないので武器防具の装備を許可
・ なお裏技は全く使用しない(というかこの条件だと使えない)
・基礎知識
【攻略の概要】
今回の攻略のコンセプトは、一言で言うなら「制限するなら究極の制限を」ということです。〜なし、〜なし、etc、etc…と様々な方面で少しずつ封印条件を付けていくようないわゆる「制限攻略」はFFやり込みの分野ではかなりポピュラーなようなのですが、今回は「どうせそのような攻略をするのだったら全て封印してしまえ」ということで、「青魔法封印」、「スリースターズ封印」などと1つずつ封印していくのではなく、全部封印してしまおう、というコンセプトのもとに行われた攻略というわけです。それに基本的なクリア条件は「コマンド封印」、「武器防具封印」という二カ条だけにしてしまった方がシンプルで見やすいし、読む方にも分かりやすいだろうとも思います。
ほぼ同時期に行ったFF5の低レベル攻略とは一見プレイ条件は似ているのですが、あちらが「ボスとの戦闘を正面から楽しむ」というコンセプトのもとに行われたものだったのと比べ、こちらはあくまで「究極の制限」というものを目指して行われたものだということで、まったく別の方向性から行われたものなのです。
ですが、結果として今回の攻略ではほぼ全編を通じてボス戦の勝率はかなり低いものとなることは避けられませんでした。このような条件下ではいくら戦術を突き詰めたとしても、勝利するためにボスの行動を始めとするランダム要素に依存する部分がかなり大きくなってしまったのです(たとえば「〜を使われたら負け」など)。もちろん運の要素を絡ませることでより難度の高い制限条件でのクリアを達成できる見込みがあるなら、進んでそれに挑戦するべきだという考えもありますから、ここを短所とするか長所とするかは微妙なところです。私自身はこのような問題に対して解答を与える立場にはもちろんないわけですが、それでも私個人としては一応後者の考えに沿って今回の攻略を行ってみました。ですがこのあたりについては他の方の考えも拝聴したいところです。
また、今回の攻略を行うに際しては、FF6やり込みの最初の完成型とも言える有名なHMX-2012さんの「FF6レベル6×3人クリア」の攻略レポートと、有名な遠藤さんのホームページ、「Index of /~s-endo/」内の解析データとを大いに参考にさせていただきました。先に述べておきますが、これからの攻略本文中には解説の都合上ボスのデータや行動パターンなどが掲載されていますが、これは両氏のページから引用したデータがほとんどであり、私自身が自ら調べたものはほとんど含まれていません(それぞれのボスによってどちらの方の資料に依拠したのかは異なりますが)。ですからこれらのデータに関する著作権はこの両氏に帰属するものであることをまず先に宣言しておきたいと思います。
(URLはそれぞれ http://rs.myvnc.com/~fodreams/ と、 http://www.yk.rim.or.jp/~s-endo/ です。)
さて、それではまず今回のクリア条件の基礎的なところをもう一度繰り返しますが、基本は「コマンド封印」と「武器防具封印」です。これにより何が起きるのか、ということは改めて説明するまでもないかもしれませんが、まず攻撃力、防御力、さらに攻撃補助、防御補助などあらゆる面で圧倒的にパーティーの能力が弱体化します。ちなみにレベル3のティナが素手で物理攻撃を行った場合、相手の守備力がほとんど0でも20程度しかダメージを与えられません。DQならともかく、FFではこの20という値はダメージと呼ぶのもはばかられるような数字です。サマサの村以降はロッド等の攻撃アイテムが使えるようになるので攻撃力に悩むことはなくなりますが(ただしこのプレイ条件ではその金を稼ぐ作業が非常に困難となります。詳しくは後述)、それまではこの貧弱な攻撃力で並み居るボスを倒していかなければならないのです。
また、防御面について見ても、単純に受けるダメージが通常時と比べて遙かに高くなる上に、属性防御もVコーディー(HMX-2012さん命名)も不可能です。ついでにアースウォールもハウリングムーンもバニシングボディーも使えません。よってこの貧弱な防御力のまま、敵の強力な攻撃を耐え凌がなければならないということになります。単体攻撃ならフェニックスの尾で回復できるのでまず問題ありませんが、多くのボスは何らかの全体攻撃の手段を有しています。アクセサリーは装備できるので一部の魔法だけはリフレクトリングで凌げますが、それ以外の全体攻撃はそのほとんど全ての種類が恐怖の一撃全滅攻撃となります。この攻撃力と防御力の不足という根本的な問題により、実際の攻略では最初の魔導アーマー×2ですらリセット必至の強敵となります。
さて、それではこれらの問題を解決していかにクリアするのか、という具体的な話ですが、それはやはりここに詳しく書くのは興醒めなので、攻略本文を参照していただきたいと思います。ただ、ここでは今回の攻略で大きな問題となったギル稼ぎについて、その具体的な方法について少し詳しく述べていこうと思います。
【ギルについて】
今回の攻略ではコマンド封印のため「ぬすむ」が使えず、また武器防具の装備も封印しているため「盗賊のナイフ」の「ぶんどる」も使えません。よって金を稼ぐ手段が非常に制限されることになります。しかし後半のボス戦ではロッドを大量に消耗することになりますから、そのための資金として大量のギルが必要となります。今回の攻略においてギルを獲得するための手段は、
1:拾ったアイテムを売却する
2:一部の固定敵から入手する
3:獲得経験値0で敵を倒す
の3つしか基本的には存在しません。このうち1ですが、これはナルシェの宝物庫や魔導工場、封魔壁監視所などで結構な現金と換金用アイテムを入手できるので、かなり大きいです。2の方は大した額ではありませんが、魔大陸上空の6連戦や、崩壊後のサムライソウルなどからは結構な資金が入手できます。しかしこの方法では入手できるギルが完全に固定されてしまうためその範囲でしか買い物を行うことができず、大量のロッドを購入する資金を工面することは不可能です。具体的にいうなら35万ギルほど足りません。35万ギルです、35万ギル。フレイムタン100本分です。よって主たる資金源は3の方ということに必然的に決定されます。
さて、3の方針についてですが、崩壊後にはサボテンダーという獲得経験値0で10000ギルという素晴らしい敵が出現してくれるのでまず問題ありません。しかし崩壊前において普通にフィールド上やダンジョン内で遭遇できる敵のうち、経験値を獲得しないで済むのは「眠れる獅子」だけです。「眠れる獅子」は獲得APは多いのですが、ギルは全く落とさないのでここでは使えません。よって経験値を得ずに金を稼ぐには、獣が原を利用するしかないということになります。
とは言っても、今回の攻略では攻撃手段が非常に限られてしまうため、ハッキリ言って獣が原に普通に出現する敵にすら勝つのは非常に困難です。ナルシェ周辺のリフィーバニーあたりなら勝負になりますが、ほとんどギルが貰えないので(1回で100ギル程度)、これで35万以上ものギルを稼ぐのはちょっと私の精神力では無理です。しかし逆にボムやリビングデッドなど魔列車あたりのモンスターになると、今度は勝つのが非常に難しくなります。もちろんロッドを使えば一瞬で勝てますが、それでは金が増えないので本末転倒です。よってここでは「今回のプレイ条件でも確実に短時間で勝利でき」、「そこそこのギルを落としてくれる敵」を見つけて戦わなければならないのです。
そして、そのようなあまりにも都合のよすぎる雑魚敵が本当にいるのか、ということですが、本当に存在します。つまり・・・アンデットを狙えばいいわけです。今回の条件ではまともに戦うと雑魚敵にすら勝てないというのは前に述べましたが、アンデットは例外で、聖水、フェニックスの尾を使用することによって瞬殺することができますから今回の条件でも「一瞬で」、「確実に」勝利することができるのです。しかし聖水は300ギルでフェニックスの尾は500ギル、フィガロ城で買っても150ギルと250ギルです。一匹倒すのにこれだけの投資が必要になるわけですから、一匹あたりの獲得ギルが多くなければ意味がありません。よって魔列車の敵は没です(オーバーソウルなら一匹228ギルなので少しだけ稼げますが、それならリフィーバニーを倒しても同じです)。
…ということで実際に狙う敵ですが、これはコーリンゲン南の砂漠で出現する「ドラゴンフォシル」です。ドラゴンフォシルは一匹でなんと1870ギルもの大金を落とします。これはラストダンジョンの雑魚敵とほぼ同じレベルの金額です。聖水を使って倒した場合は1720ギル、フェニックスの尾でも1620ギルの儲けになりますから、ギル稼ぎにはこのドラゴンフォシルがもっとも適当です。よって具体的にはまずフィガロ城を動かせるようになるまでシナリオを進め、そこでコーリンゲン南の砂漠でドラゴンフォシルと一回戦闘し、すぐに逃げます。これで獣が原の出現モンスターリストにドラゴンフォシルが登録されるので、再び獣が原まで行ってそこでひたすらドラゴンフォシルを200匹ほど狩って資金を稼ぎます(200匹です。獣が原で。1種類のモンスターをひたすら。死ぬ。マジ死ぬ)。しかし今回の攻略ではこの作業が必要不可欠なので、十数時間かけて根性で終わらせます。
※獣が原有効利用のための敵遭遇講座
以下に引用する表は“kimu's HOMEPAGE”http://homepage1.nifty.com/kimu15/index.html内の「獣が原出現モンスター一覧」から一部を引用させていただいたものです。多謝。
1 |
シルバリオ |
シルバリオ2 |
ガード2 |
フォーパー2 デミウルオク |
シルバリオ2 ガードリーダー |
エポクスプレス2 フォーパー3 |
リフィーバニー |
リフィーバニー2 ブラックウィンド |
|
2 |
リフィーバニー2 ブラックウィンド2 |
デザートソーサー アラクラン3 |
デザートソーサー2 |
アラクラン3 |
デザートソーサー アラクラン2 |
エポクスプレス2 |
ウェアラット3 |
エポクスプレス デミウルオク2 |
|
3 |
ゴルギアス2 |
メガロドルク シルバリオ |
デミウルオク3 |
ベルモーダー |
ベルモーダー ムー2 |
ムー2 アンシリーコート |
ベルモーダー アンシリーコート ムー2 |
アンシリーコート2 |
|
4 |
ムー4 |
ていこくへい2 まどうアーマー |
ハイウェイ スピリッツァー |
まどうアーマー |
テラリウム ゴルギアス セルピアス2 |
セルピアス3 |
テラリウム2 |
ゴルギアス セルピアス3 |
|
5 |
ザグレム2 |
ザグレム テラリウム スピリッツァー2 |
まどうアーマー2 |
レッサーロプロス2 |
ドラゴンゾンビ2 |
イプルクラップル シビルアモル レッサーロプロス |
イプルクラップル シビルアモル |
レッサーロプロス シビルアモル2 |
|
6 |
? |
シリバリオ ガード2 |
? |
? |
ウェアラット ハイウェイ |
ウェアラット2 |
ドーベルマン2 |
アクティニオン3 |
|
7 |
ドーベルマン2 ていこくへい |
ストレイキャット3 |
セレイドホッパー2 ストレイキャット2 |
セレイドホッパー3 |
シピーラビット5 |
エピオルニス |
エピオルニス2 ストレイキャット |
エピオルニス シピーラビット2 |
|
8 |
シピーラビット3 |
エピオルニス ストレイキャット セレイドホッパー2 |
じゅうそうへい2 |
? |
? |
サテライト |
ドーベルマン3 |
? |
|
9 |
ヘビーアーマー |
ゴースト |
ゴースト3 |
アクティニオン3 アスピランス2 |
ゴースト ハウポリウム2 |
ゴースト2 ハウポリウム3 |
エンゼルウィスパ2 クラウド |
スピリッツァー2 |
|
10 |
ボム2 クラウド2 |
ポーカー2 リッチ2 |
エンゼルウィスパ4 |
オーバーソウル2 |
ボム3 |
ボム |
オーバーソウル リビングデッド2 |
オピニンクス2 |
|
11 |
エンゼルウィスパ リビングデッド クラウド2 |
エンゼルウィスパ クラウド3 |
ディオルベーダ |
ディオルベーダ2 |
メガロドルク2 ガード2 |
リビングデッド3 |
ディオルベーダ アクティニオン アスピランス |
ヘルズハーレー |
|
12 |
ヘビーアーマー そうちょう2 |
ボス そうちょう |
エンゼルウィスパ |
そうちょう4 |
バウンドハンター そうちょう2 |
ドラゴンフォシル |
ブラッドファング2 |
パララディア ヴァルチャー モータードライブ |
FF6に詳しい方ならこの表の意味はもうご存じでしょうが、これは獣が原で出現するモンスターエンカウントテーブルの一部です。すなわち、獣が原では出てくる敵の順序は完全に固定されており、そして毎回決まったテープル内から1種類の敵パーティーがランダムに(→正確には違うそうですが、文系の私には乱数調整とかの技術はありませんのでランダムとします)選択されるわけです。具体的には、1番からガード×2→2番からウェアラット×2…という感じで出現するわけです。
今回の攻略で狙う敵は前に述べたとおり12番の「ドラゴンフォシル」のみです。よってできればそれ以外のモンスターテーブルの数は、少なくなければ少ないほど1周にかかる手間が軽減される意味でありがたいです。ですから、「回避できない固定敵が含まれるテーブル」は無視するとしても、登場する可能性のあるモンスターが全てランダムエンカウントであるようなテーブルは飛ばしてしまう方が楽になるのです。何しろ倒さなければならないドラゴンフォシルの数は10匹は20匹ではなく、200匹という発狂しそうな数字です。
何しろ単純にこのテーブルを200周すればいいとかいう話ではありません。例えば11番で固定的の「メガロドルク2&ガード2」に出会ってしまったら、逃亡できない上にほぼ敗北確定なので(ブリザード×2でほぼ全滅。その前に倒すのも不可能)、12番のドラゴンフォシルを目前にしてリセット、ということになってしまうわけです。それ以外にも「魔導アーマー×2」、「シルバリオ2&ガードリーダー」、それにここには載せませんでしたがさらに後ろの「帝国兵2&重装兵2」などでは、同じく逃亡不可&ほぼ敗北確定orリセットした方が早いという状況なので、実際には200周どころかその2倍近い手間がかかるのです。
さて、それでは具体的に飛ばせるテーブルですが、これは上の表でグレー25%で潰した部分、すなわち「2番」、「3番」、「7番」で、それに加えて12番で確実にドラゴンフォシルを出現させるために12番のドラゴンフォシル以外の敵も消します。要するにこれらの敵とエンカウントしてしまった時はリセットし、「遭遇してもいい敵パーティー」とだけ戦闘するのです。消せるのがテーブル3つでは少ないように思われるかもしれませんが、これだけで3×200=600回も戦闘回数が減るのです。リセットにかかる手間を考えたとしても、テーブルを飛ばすメリットの方が遙かに大きいです。
実際にどの敵と遭遇してはいけないのか、ということについては攻略本文の方で適時述べていきますが、ここで少しだけ述べておくと、例えば「ユミール戦前にウェアラット×3とエンカウントしたらリセット」、「サウスフィガロの洞窟で10回以上リセット」、「コルツ山で20回以上リセット」、「一軒家から帝国陣地まで行く間にリセット50回以上」などの通常では考えられないような悲劇が連発されることになります。それでも言い方を変えればただのダンジョン攻略中でもやり込みっぽい緊張感が得られるなど、色々と通常プレイでは考えられない楽しみも出てくるわけなので、悪いことばかりではありません。というか「ドラゴンフォシル200匹狩り」は本当に地獄なので、あそこの手間が少しでも軽減できるならフィールドでのリセットなど安いものです。現実世界で30万稼ごうと思えばもっと疲れるわけですから、ゲーム内でのギルくらいは根性で稼ぎましょう。