FF5「コマンド封印+アイテム攻撃封印低レベルクリア」攻略レポート

 

 

1章 はじめに クリア条件 基本方針

2章      第1世界

3章 第2世界

4章 第3世界

 

 


 

 

第1章 基礎知識

第1節 はじめに

 

 まず断っておきますが、私はこのFF5というゲームに関しては完全に素人です。このゲームを買ったのはご多分に漏れず約10年前の12月6日ですが、プレイ歴はそのころの一度か二度クリアした時だけです。このFF5というゲームはまさにやり込みの聖地メッカのような様相を呈しており、多くの方がそれぞれの方法でこのゲームを極めようとなさっています。まさにやり込みの百花繚乱というところです。しかし私はこのゲームに関してはほとんど知識がなかったのと、なにより遙か昔に紛失してしまっていたこともあり、当然このFF5のやり込みを行ってみたことは今までに一度もなく、それどころかこれらの攻略レポートもそのほとんどをまともに読んでいませんでした。なにしろゲームをプレイしたのが10年ほど前の一度か二度、それに加えて攻略本すら持っていないのですから、読もうと思ってもなかなか読めません。この春にブック○フで遙か昔に失ったFF5が箱付き250円で身売りされている姿を見ることがなければ、今回再びプレイすることはなかったでしょう。

 そこで久しぶりにFF5を(普通に)やってみたのですが、・・・私ごときが改めて言うまでもなく、やはり面白いです。このゲーム。そしてそうなるとつい習性でやり込みの真似事みたいなものを始めてしまいたくなるのが人間の性。ということで行ってみたのが今回の攻略です。どうやら低レベル+AP0というところから色々付加条件を付けていくのが基本のようですが、私はAPとか熟練度とかを制限するのはあまり趣味ではなく、別の所にリミッターを設ける方が趣味に合うので、今回のようなやり込み、すなわちコマンド封印という方針を取ってみました。

 

正確に言うなら、別にコマンドを封印したかったわけではなく、単に「たたかう」を主力として正面からボスを倒していきたかったということの方が根本動機です。ドラクエの低レベル攻略のような感じで。これは完全に個人的な趣味の話ですが、私としては一瞬でボスを華麗に葬り去るような攻略よりも、低レベルに伴う貧弱な戦闘能力をちまちまと強化して(この「ちまちまと」というのが大事)、ボスをちくちくと削り殺すような攻略の方が好みに合うのです。そのため、FF5でもそのような微妙な数字の駆け引きができるような攻略、すなわち「たたかう」を主力にした今回のような攻略を行おうと思ったわけです。ですからコマンド封印やらアイテム攻撃封印やらというのはそれをより楽しくするための付加条件であって、あくまで攻略の根本動機はボスと正面から殴り合う、ということの方なのです。

 

 しかしそのような私の個人的な好みの話は、このような序文で言葉を尽くして伝えるような種類のことではなく、あくまで攻略それ自体にある意味で内用され、それに伴って伝えるべき種類のものでしょうから、ここでこれ以上述べることはしません。これはただのやり込みレポートであり、それ自体では何の意味もあるものではありませんが、その攻略本文から私の意図したところのものがこれを読んで下さった方にわずかでも伝わってくれるのなら、それに優る幸福はありません。

 

なお、以上述べたようにFF5に関してはほとんど知識がなかった私が今回の攻略を行うに際し、多くのサイトから貴重な情報を多く得られたことが非常に大きな意味を持ちました。特にjunさんの「Field of Dreams」内の各種データと解析結果及び低レベルAP0攻略ガイド、そして遠藤さんの「Index of /~s-endo/」内のあまりにも詳細すぎる数々のデータなくしては、今回の攻略はあり得ませんでした。特にこれからの攻略本文においては説明の都合上ボスのHP、MP、攻撃力、攻撃回数、魔法攻撃回数、防御力、回避率、素早さ、攻撃パターンを掲載していますが、このうち私が独力で調べたのは攻撃力、物理攻撃回数、魔法攻撃回数、それに各種魔法・特殊攻撃の固有攻撃値、それに一部の行動パターンくらいです。それ以外の数値はほとんどをこれらのサイトからの情報を借用しています。これらの数値を知ることができなければ、今回の攻略において事前に様々な計算を行っておくことはできませんでした。もちろんこれ以外にも多くの方から貴重な情報をいただきましたが、特にこの「Field of Dreams」と「Index of /~s-endo/」さんにはこの場を借りて御礼申し上げたいと思います。

 

 

 


 

 

第2節 クリア条件

 

     使用するコマンドは「たたかう」、「アイテム」、「ぬすむ」のみ

     ロッドやポーション等のアイテムによる敵への攻撃行為を禁止

     敵への瀕死、即死攻撃を禁止

     キャラクターの最終レベルはバッツ2,レナ1,ガラフ=クルル1,ファリス4

 

 

以下いくつかの補足説明を行います。

 

 

     上述した3つのコマンドに加え、一部の戦闘では「はなつ」を使用。具体的にはガルキマセラ戦の「エーギル」、プチチャリオット戦、ガブルガデック戦の「ガルキマセラ」、アスピス戦の「呪われしもの」の3つに関しては許容している

     今回の攻略では労力を短縮するため、雑魚戦に限り99個及び255個盗む裏技を使用した。ただしボス戦において99個盗む行為は通常状態では再現不可能なので禁止する。またこの際にコマンド「なげる」を使用しているが、ダメージは0である点や「なげる」ことそのものが目的ではないことを考慮してクリア条件には含めていない

     使用する裏技はこの99個、255個盗みだけで、ミラージュベスト張り替えやアイテム変化技などその他の裏技は使用しない

     「アイテム攻撃」の中に含まれるのは攻撃系ロッド、魔法のランプの使用、アンデットに対するポーション系による攻撃、また裁きの杖によるディスペルなど(逆に言うならロッド・杖系の中で使用するのはレアアイテム盗み時のワンダーワンド「リターン」と味方に対する賢者の杖「レイズ」の2種。これはどう考えても「敵に対するアイテム攻撃」とは思えないので許可。ただしボス戦ではワンダーワンド「リターン」は使わない)

     ワンダーワンドでの攻撃は、コマンドは「たたかう」でもほとんど全ての魔法を発動できてしまうため禁止。しかしメイジマッシャーや古代の剣などの追加効果についてはもちろん許可

 

 

細かい話はだいたい以上です。

今回のコンセプトはあくまでも低レベルでボスと正面から殴り合うことにあるので、歌や魔法、調合やぜになげなどあまりにも便利すぎる各種コマンドは面倒なので全て封印します。使用するコマンドは「たたかう」、「アイテム」、それに「ぬすむ」の3種類だけです。とは言っても、「ぬすむ」は攻撃・防御・補助などに使えるコマンドではないので、事実上ボス戦で使うコマンドは「たたかう」と「アイテム」だけということになります。

(いつも思うのですが、こういうクリア条件にはやはり何を封印したかを書くのではなくて、何を使用したのかを書いた方が解りやすくていいような気がするのですが・・・)

また、その関係で一撃で敵を撃破あるいは撃破寸前にしてしまう即死、瀕死攻撃も使ったらつまらなくなりそうなので封印します(というかこの条件で即死攻撃はともかく瀕死攻撃ってできるんでしょうか。アンデットに対するエリクサーとか?)。

 

この条件で戦った場合、どのようなことが起こるかはもはや説明の必要はないと思われますが、ほとんど全てのボスとかなり長いお付き合いをせざるをえなくなります。というかそうするためにわざわざこんな条件でプレイしているわけですから当然です。1ターンキルなどあり得ないと言って過言ではありません。・・・今考えてみたのですが、ウイングラプター戦とバル城のアブダクター戦が2ターンキルということで一番短いような気がします。それ以外のボスはほとんどが何ターンキルとか考えることが空しくなるくらいの長期戦になります。

さらに攻撃面だけでなく、防御面でも「まもり」や「ぶんしん」、「かくれる」などが使えなくなるため、正面から敵の攻撃に耐えきれるようにしなければなりません。そのため、「いかにしてボスに有効打を与えて速攻で撃破するか」と「いかにしてボスの攻撃を長時間安定して耐えきるか」ということが重要となってきます。

 

 


 

 

第3節 基本方針

 

方針とは言っても、何しろ可能なコマンドが「たたかう」、「アイテム」、「ぬすむ」に限られるわけですから非常に厳しいです。しかも「ぬすむ」は戦闘用のコマンドではないので、ボス戦で使用するコマンドは事実上「たたかう」と「アイテム」の2つに限られます。しかし今回の条件では装備品とアビリティーは自由自在なので、このあたりを駆使して敵の攻撃を防ぎ、有効打を当てていきます。

 

装備品については常にほぼ最強状態なので詳しくは書きませんが、たとえばメインウェポンなら

 

ブロードソード→ロングソード→ミスリルソード→阿修羅→各種属性武器→大地のハンマー→ツインランサー→12の封印武器

 

というような流れになります。もちろんこれ以外にも例えばメイジマッシャーや眠りの剣、古代の剣、それに鞭系など特殊効果のある武器は必要に応じて使っていきます。防具に関しては武器以上に説明することがないので省きますが、特に序盤では1ポイントの防御力、魔法防御力が生死を分けることになるので、武器に劣らずこちらも重要です。

 

 


 

 

さて、次にアビリティーですが、この条件で有効なアビリティーはだいたい以下の通りです。

 

【両手持ち】:マギサ&フォルツァ戦からラストバトルまで第一線で活躍する最重要アビリティーです。二刀流修得後もこのアビリティーの重要性が無くなることはありません。またアビリティーの追加効果として力を+13してくれるため、何もマスターしていない素のすっぴん時でもファリスの攻撃能力は両手持ちで2倍されるだけでなく攻撃回数も1.5倍(×2→×3)になるため、計3倍になります。

 

【バーサク】:両手持ちに次ぐ重要な攻撃アビリティーです。同じ攻撃型アビリティーである両手持ちと併用することで、低レベルでも意外なほどのダメージを与えることができるようになります。たとえば序盤において、ファリスが阿修羅両手持ち+バーサクで攻撃した場合、普通に殴ってもダメージは約400、クリティカルが出ればなんと約800もの大ダメージを与えることができます。また、このバーサクにはある重要な特殊能力があるのですが、それについては攻略本文の中で詳述します。

 

【二刀流】:ほぼ両手持ちと同じ効果を持つ攻撃型アビリティーですが、二刀流単体で使用することはまずありません。それよりも忍者をマスターさせることで、すっぴんがデフォルトで二刀流できるようにすることの方が便利です。APを稼ぐのが面倒ですが、中盤以降最後まで必須のアビリティーとなるので、第一世界のうちに根性で全員に修得させておきます。状況に応じて両手持ちと使い分けていきます。

 

【カウンター】:上3つに比べれば使用する機会の少ない攻撃型アビリティーですが、いくつかのボス戦では非常に重要な役割を果たします。ただしカウンター発動後はそのキャラの防御状態が解除されるという特性があるので、それには気を付けなければなりません。

 

【かばう】:ガルラ戦からラストバトルまで活躍する重要な防御アビリティーです。具体的にはレナがナイトをマスターすることで、ほとんどの戦闘において盾としての役割を担ってもらうことになります。守備を固めた上で後列+防御などの手段を取れば、たとえ「まもり」や「ぶんしん」がなくとも受けるダメージをかなり減らすことができます。

 

【白刃取り】:タイタン戦からラストバトルまで使用する防御アビリティーです。正確な攻撃回避率は調査したことがないので不明ですが、経験からするとだいたい3割程度の物理攻撃を回避しているように思われます。2番目の盾という感じでかなり便利なのですが、味方の攻撃まで避けてしまうのが難点です。

 

【HP30%アップ】:使用するボス戦はごく一部ですが、それらの戦闘においては決定的な重要性を持つアビリティーです。具体的には使用するのは初期HPの高いファリスくらいですが、ファリスがモンクをマスターし、さらにHP30%アップを2つセットすると、なんとHPは176に達します。修得に手間がかかるのが難点ですが、モンクはすっぴん時の力を上昇させる意味でもマスターさせる必要のあるジョブなので、根性で700APを稼ぎます。

 

【ダッシュ・警戒・先制攻撃】:忍者もシーフも真っ先にマスターすることになるジョブなので、これもアビリティーを単体で使用することはまずありません。ただ冒険全体を通して不可欠となるので一応ここに挙げておきます。

 

 


 

 

最後に戦闘におけるダメージの計算式について述べておきます。

この計算式については独力で調べたものではなく、そのほとんどを「Field of Dreams」内の石英さんによる解析結果をそのまま借用しており、私が独力で調べ上げたものはその一部に過ぎません。あの計算式がなければ今回の攻略において詳細なダメージ計算をすることはおそらく不可能だったでしょう。石英さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。

 

さて、FF5におけるダメージですが、これは基本的に

 

「(攻撃力−防御力)×攻撃回数」

 

という形で決まります。攻撃力は武器の攻撃力+α、防御はそのまま防御力です。

一方の攻撃回数ですが、これは武器によって計算式が違います。まずほとんどの戦闘において主力となる短剣、剣、騎士剣、刀、槍、斧などの基本武器については、

 

「レベル×力÷128(小数点以下切り捨て)+2」

 

という式で求められます。

すなわちレベルが1のレナやガラフ、クルルは常に攻撃回数が×2ですが、レベルが2のバッツは力64以上で攻撃回数が×3に、レベルが4のファリスなら力32〜63の間は攻撃回数が×3に、力64以上なら攻撃回数が×4になります。これはレナ、クルルなどの2倍の値です。

このゲームにおいて力を上げる手段というのは「ジョブによる修正」と「装備品による修正」のみです。バッツの初期力は28、ファリスの初期力は27なので、力64以上にするためにはそれぞれ力+36,+37が必要となります。まずモンクをマスターすることでそれぞれ力が+26されますから、必要なのは残りバッツが+10,ファリスは+11となります。

あとは装備品でいかにして力を上げるのかということですが、実戦で使用する力が上昇する装備品には主に以下のようなものがあります。

 

武器:エクスカリバー(+5)、ホーリーランス(+3)、ファイアビュート(+2)、マンイーター(+2)

頭防具:リボン(+5)、ねじりはちまき(+3)

体防具:力だすき(+3)、黒装束(+1)

装飾品:カイザーナックル(+5)、パワーリスト(+3)

 

以上のような装備品を組み合わせて、バッツは力+10以上、ファリスは力+11以上の修正を加えます。この作業を以下「力強化」と呼称します。

力強化の具体的な例ですが、例えば

 

ファリス:エクスカリバー(+5) リボン(+5) 黒装束(+1) 計+11

ファリス:天の叢雲 リボン(+5) 力だすき(+3) パワーリスト(+3) 計+11

 

などが考えられます。バッツは与えるダメージが1.5倍、ファリスも1.33倍になりますから、特に短時間で大量のダメージを与える必要のあるボス戦などでは「両手持ち+バーサク+力強化」という戦法が重要な役割を果たすことになります。

 

さて、普通の武器はこのように力による修正がかかるだけなのですが、鞭系、弓系、それにチキンナイフに関してはこれに加えて素早さによる修正もかかります。すなわち、

 

「レベル×力÷128(小数点以下切り捨て)+レベル×素早さ÷128(小数点以下切り捨て)+2」

 

という式になるのです。

この素早さ強化による恩恵を受けられるのは事実上レベル4のファリスだけですが、ファリスは素早さ32以上の場合なら鞭系、弓系を使用した際に攻撃回数を1回ですが上昇させることができます。これも微々たる修正値ではありますが、今回の攻略においてはこのような微妙な値が後々重要な意味を持ってくることになります。

 

また、今回の攻略ではこちらが使用することはないのですが、魔法攻撃に関する計算式も参考として挙げておきます。魔法に関しても計算の基本的なところは武器と似ていて、

 

「(各魔法・特殊攻撃固有の攻撃値−魔法防御)×攻撃回数」

 

となります。この攻撃回数は味方の場合は

 

「レベル×魔力÷256(小数点以下切り捨て)+4」

 

という式で決定されるのですが、これが敵キャラの場合は

 

「レベル×魔法攻撃力÷256(小数点以下切り捨て)+4」

 

という式で決定されます。敵の場合は魔法攻撃力がこちらの魔力を同じ意味合いを持ってくるわけです。後半になれば敵の使用してくる魔法の固有攻撃値が上がってくるので魔法防御の数値にはほとんど意味が無くなってきますが、やはり序盤のうちはこの魔法防御1ポイントが生死を分けることになります。

 

 

それでは以下具体的な攻略の話に入っていきます。

 

 

 

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