1‐1制限条件について
まず、今回の制限条件について述べます。
「カイン―レベル31、エッジ―レベル25、ローザ―レベル16、リディア―レベル16、
セシル―レベル1の低レベルクリア(平均レベル17.8・理論最低)」
「デジョン技以外の裏技禁止」
「強制戦闘、宝箱戦闘のみ」
「入店禁止」
「りんご・ソーマの雫使用禁止」
「回復アイテム最少使用回数」
「スケープドール・月のカーテン使用禁止」
ただし、回復アイテムとは「戦闘中使用でき、使用することで戦闘不能・HP・MPおよび
ステータス異常を回復できる消費アイテム」と定義しています。したがってテントやコテージ
は回数に含みません(戦闘中使えないので)。また、戦闘中『杖』や『ミスリルの杖』を使う
ことも回数に含みません(消費アイテムではないので)。
では、各条件の詳細を述べます。
『デジョン技以外の裏技禁止』
デジョン技というのは、私が勝手にそう呼んでいるだけなのですが、ゴルベーザ戦直後にデ
ジョンを唱えることで、何故かクリスタルが手に入り、封印の洞窟を飛ばせるというものです。
これにより経験値獲得を回避できます。それ以外の裏技に関しては使用を禁止します。
具体的には次のような裏技があります。
・回復アイテム増殖 :今回は使用を制限するので、どのみち使用しない
・武器増殖 :金稼ぎが可能ですが入店禁止なので関係ないです
・エクスカリバー増殖:投げる実質最強武器であるエクスカリバーの増殖を禁止します
・盗み装備 :盗んだものを装備できる裏技ですが、特に必要ありません
『強制戦闘、宝箱戦闘のみ』
最終パーティのレベルに影響を与えずにレベルを上げられるキャラがいるため、
この条件で無意味なレベルアップを抑えます。
『りんご・ソーマの雫使用禁止』
これらを禁止することで、パーティの強化を一切封じます。
○ステータス強化禁止について
「パーティの強化を一切封じる」と厳しくなるのは、ずばりゼロムス戦です。
何故ならパーティのHPが絶対的に足りなくなるからです。
今回ゼロムスに挑んだ際のパーティのHPは、
カイン 1243 ローザ 330 セシル 600 リディア 225 エッジ 790
とこんな感じでした。一番HPの高いカインに最高の装備をさせても
ゼロムスの各攻撃に耐える確率は次のようになります。
攻撃名称 ダメージ 生存率 『ビッグバーン』 1700〜2700 0% 『ビッグバーン(軽減)』 1020〜1620 約30% 『ブラックホール』 なし 100% 『フレア』 2220〜3420 0% 『バイオ』 1274〜2106 0% 『メテオ』 770〜1170 100%
要するにくらっても生き残る可能性があるのは軽減したビッグバーンとブラックホール、そして
第3形態のメテオだけということになります。それ以外の攻撃はすべて即死攻撃です。
FF4の低レベルクリアに挑んだことがある人なら「こんな条件で勝てるわけがない」と思う
はずです(ていうか思って下さい)。
『入店禁止』
武器屋、防具屋、道具屋、宿屋の利用を禁止します。武器防具が弱く、中盤のボス戦がきつく
なります。カインの初期装備のアイアン系防具などは、バルバリシア戦まで活躍(?)します。
ちなみにトロイアの妖しいお店も利用していません(笑)。
『回復アイテム最少使用回数』
この「回復アイテム最少使用回数」というのが本攻略の最大のウリです。何回使用したかは、ここ
では伏せておきます(その方がレポートを読んでいて面白いと思うので)。とりあえず言えることは
回復アイテム使用回数は極限低レベル攻略における事実上の最低回数(理論上ではない)であり、
通常はこれ以上減らし得ない回数とだけ言っておきます。ゼロムス戦は?バルバリシア戦は?他の
ボスは?といろいろ想像していて下さい。
○回復アイテムの使用回数を抑える意図
この条件の意図を理解して頂くためには、FF4低レベルクリアの性質について話さなければ
なりません。その性質とは全体強大攻撃(すなわち全滅攻撃)をしてくるボスが少ないことです。
カイナッツオのつなみはサンダー系魔法で封じられますし、ダークドラゴンのダークブレスも
砂時計で止められるので問題外です。ゼロムスのビッグバーンを除けば、四天王戦の火燕流、お
おつなみだけです。従って複数のキャラが同時に戦闘不能になりにくく、例えばパーティが5人
の場合、1人が死んでも1人が『フェニックスの尾』を使用して生き返らせば、残り3人は攻撃
できます。つまり安全にボスにダメージを蓄積していくことが可能なのです。
全滅の可能性があるのは、特定のキャラ1人にする場合の多い戦闘の最後だけです。
大量のフェニックスの尾さえ用意できれば、大抵のボスは100%近く撃破可能なのです。
今回はFF4低レベルクリアのこのような性質に挑戦するために行いました
『フェニックスの尾』を使用できないため、白魔法の『レイズ』が唯一の蘇生手段となります。
レイズを使えるキャラが死んでしまうと、その時点で終わりです。したがって低レベルであり
ながら白魔法を使えるキャラを死なせない戦術が必要になります。しかし『入店禁止』です
ので防具面がどうしても弱く、HPの低い白魔道士達はあっさり死んでくれます。
一見、相反するこの条件でいけるかどうか不安だったのですが、なんとかいけました。
また、エーテルでMPを回復できないため回復魔法の乱発もできません。限られたMPをどう
使うかも重要です。特に中盤、テラは白魔法・黒魔法両方を使えるのにMPが90しかないのが
悩ましいところです。各ボス戦において最適な攻撃手段、戦術を見つけ出し、いかに早く倒すか
が鍵になります。
『スケープドール・月のカーテン使用禁止』
昨年、本攻略のプロトタイプ攻略をやった際、スケープドールが強力過ぎて
四天王戦が楽勝になってしまいました(それでもミスって何度か負けたが)。
今回新たにやり直す際に、どうせなら条件を追加しないとやり甲斐がないと思い、
難易度を直撃しそうな封印条件として、このスケープドールが最初に浮かびました。
月のカーテンは、「物理攻撃無効化」というとてつもない効果を持ちます。
1個しか入手できなくても充分にスケープドール以上の効果を発揮するため、
今回は使用しないことにします。
1‐2 本レポートについて
本攻略では、各キャラクターの攻撃力や防御力から、受けるダメージや与えるダメージを計算
しています。そのため、以下のダメージ公式を知っているものとして書いていきます。
ダメージ=[ATK+RP−DEF]×N(÷対象人数)
ATK:攻撃力×倍率
攻撃力は、物理攻撃の場合、ステータス画面で表示される値と同じです。
魔法攻撃の場合は、各魔法固有の値になります。
倍率は、攻撃手段や属性・種族によって変わる値です。
例えばドラゴン系防具を装備していると、ドラゴンの打撃は倍率0.5倍になります。
ほかには、『ジャンプ』や『ためる』だと倍率2倍になります。
RP:乱数値
最小値0、最大値ATK÷2、の間の整数値をランダムで取ります。
DEF:防御力
物理攻撃の場合は防御力ですが、魔法攻撃の場合は魔法防御力になります。
後列の場合や『ぼうぎょ』した場合は、防御力が2倍になります。
N:攻撃命中回数
攻撃命中回数は、「攻撃成功回数−回避回数」で表されます。
攻撃成功回数は、攻撃側の攻撃回数と命中率から乱数判定で求められます。
例:攻撃回数5回で命中率80%なら、期待値は4回です。
回避回数は、攻撃される側の防御回数と回避率から乱数判定で求められます。
例:防御回数2回で回避率50%なら、期待値は1回です。
例の場合4−1=3回が攻撃命中回数の期待値になります。
魔法攻撃の場合は、魔法回避率や魔法防御回数から求められます。
魔法攻撃回数は、「(知性もしくは精神)÷4+1」で求められます。
(÷対象人数):単体魔法の場合この項が付きます。全体魔法の場合は付きません。
Special Thanks
このダメージ公式は、私が実調査を通して得られた結論です。
その際、スルメさんには多くの貴重な意見を頂きました。
本当にありがとうございました。
このレポートの中で、データと称して、様々な攻撃方法の特性を紹介していこうと思います。
スルメさんがすでに調査済みのもあったはずなのですが、覚えてないので再調査しました。
表記ですが、『単魔28(1回)』とは単体魔法・魔法攻撃力28の1回攻撃という意味です。
同様に『全魔』は全体魔法という意味です。
1-3 FF4低レベルクリアにおける基礎知識
(1) バトルスピード6
コンフィグでバトルスピードを最遅の6にすると、敵モンスターの行動速度が大幅に遅くなります。
本攻略ではバトルスピード6・メッセージスピード1で進めることにします。
(2) 攻撃回数
攻撃回数は物理攻撃のダメージに多大な影響を与えます。この値は以下の公式で求められます。
「攻撃回数」=1+(力÷8)+(素早さ÷16)
公式を見ても分かるように力が攻撃回数の決定に大きな影響を与えます。
力が上がる武器・防具をたくさん装備して力を15上げたりすると、攻撃回数が約2回上がる計算
になります。たかが2回と思うかもしれませんが、低レベルだと攻撃回数が3回とか4回なので、
ダメージが飛躍的にアップします。(攻撃回数は最大で19回まで上がります)
また魔法攻撃回数は
「魔法攻撃回数」=1+(知性or精神÷4)
で求められます。
装備品で知性や精神を上げると魔法の威力が上がります。
(3) 砂時計
「銅の砂時計」や「銀の砂時計」は使用すると、敵の動きを数十ターン止められます。
ほとんどの通常モンスター・一部ボスを完全に封じることができます。
「砂時計を使う」=「倒すまでもう動き出すことは無い」と考えてください。
1-4 キャラクター紹介
FF4に登場するキャラクターを紹介します。FF4をやったことのない人に対する説明文ですの
で、別に読まなくても構いません。全員アビリティ「アイテム」がありますが説明は省略します。
(1) セシル(暗黒騎士) 初期レベル10 最終レベル14
加入時期 :オープニング〜試練の山
アビリティ:「たたかう」戦闘の主力になります
「あんこく」低レベルクリアでは使いません
評:防御力が高く、敵の攻撃で戦闘不能になることはないでしょう。
基本的に「たたかう」での攻撃しかしません。
最初のカインと2人の時なら、経験値を得ても最終パーティのレベルには影響しません。
(2) カイン(竜騎士) 初期レベル10 最終レベル31
加入時期 :オープニング〜ミストの村 ゾットの塔〜封印の洞窟 バブイルの巨人〜ラスト
アビリティ:「たたかう」戦闘の主力になります
「ジャンプ」かなり重要なアビリティです。
評:本攻略最重要キャラです。
アビリティ「ジャンプ」は様々な場面で活躍します。
(3) リディア(召喚士) 初期レベル1 最終レベル16
加入時期 :カイポ〜ファブール ドワーフの城〜ラスト
アビリティ:「たたかう」貧弱、あまり使いません
「黒魔法」 あまり使いません。
「召喚魔法」非常に有用です。
評:HPが低く大抵のボスに一撃で葬られてしまいます。
黒魔法も召喚魔法も強力ですが、絶対必要というわけでもありません。
(4) テラ(賢者) 初期レベル20 最終レベル21
加入時期 :地下水脈〜ダムシアン 試練の山〜ゾットの塔
アビリティ:「たたかう」貧弱全く使いません
「黒魔法」 かなり重要
「白魔法」 かなり重要
「おもいだす」全く使いません
評:HP340と前半にしては高く、戦闘不能になりにくい。
回復・攻撃の両方をこなすが、知性・精神が低いため力不足に感じる。
途中忘れていた魔法を思い出し、ほとんど全魔法を使えるようになる。
(5) ギルバート(吟遊詩人) 初期レベル5 最終レベル11
加入時期 :ダムシアン〜ファブール
アビリティ:「たたかう」貧弱ですがこれしかすることがないです。
「うたう」 使いません
「くすり」 ポーションを消費するため、本攻略では使えません
「かくれる」HPが低いので、敵の攻撃を受けたくない時使います。
評:HPが低く少し危なっかしいですが、経験値分配役なので
戦闘では最後まで生かさなくてはなりません。
(6) ローザ(白魔道士) 初期レベル10 最終レベル16
加入時期 :アントリオンの洞窟クリア後〜ファブール・ゾットの塔〜ラスト
アビリティ:「たたかう」使いません
「白魔法」 回復アイテムの替わりを努めます
「いのり」 あまり使いません。暇つぶしのコマンドです。
「ねらう」 使いません
評:本攻略における最重要キャラです。
『プロテス』や『レイズ』『ケアルラ』等の有用な魔法は2回目に仲間になった時から使えます。
(7) ヤン(モンク僧) 初期レベル10 最終レベル24
加入時期 :ホブスの山〜ファブール・バロン〜バブイルの塔
アビリティ:「たたかう」最初は貧弱ですが、レベルの上昇とともに飛躍的に強くなります。
「ためる」 攻撃力を2倍にしますが、待機時間が長いのが不便です。
「けり」 全体にダメージを与えられます。複数の敵が相手の場合に使用します。
評:防御力が低く大きなダメージを受けやすい。本攻略では爪を買えないため、地獄の爪を取る
までは命中率が低く、あまりダメージは与えられません。しかしゴルベーザ戦あたりから攻撃
が強力になります。経験値配分キャラ。
(8) パロム(黒魔道士) 初期レベル10 最終レベル14
加入時期 :ミシディア〜カイナッツオ戦
アビリティ:「たたかう」使いません
「黒魔法」 知性が低いため威力はありませんが、攻撃手段として使用します
「つよがる」知性を上げられます。黒魔法の威力がアップします。
「ふたりがけ」強力です。スカルミリョーネ戦で使用します。
評:『ファイラ』を覚えるのがスカルミリョーネ戦の後なのが困ります。
ベイガン戦では『リフレク』の前にひれ伏すしかなく、カイナッツオは魔法防御が高いので
大したダメージは与えられないです。またHP・防御力ともに低いにもかかわらず、戦闘で
は最後まで生存させる必要があり、パーティのお荷物キャラと化しています。
(9) ポロム(白魔道士) 初期レベル10 最終レベル14
加入時期 :ミシディア〜カイナッツオ戦
アビリティ:「たたかう」使いません
「白魔法」 回復手段として重宝します
「うそなき」効果が謎。使用せず。
「ふたりがけ」強力です。スカルミリョーネ戦で使用します。
評:回復手として活躍することはするのですが、やはり『レイズ』や『ケアルラ』を覚えるのが
もう少し早ければ・・・という感じがします。ただ『プロテス』を覚えてくれるのは助かり
ます。
(10) セシル(パラディン) 初期レベル1 最終レベル1
加入時期 :試練の山〜ラスト
アビリティ:「たたかう」これしかすることがないです。
「白魔法」 レベル1ではケアルしか使えません。精神が低く役に立ちません。
「かばう」 白魔道士への物理攻撃をシャットアウトしてくれます。
評:レベル1にもかかわらずHPが600もあります。攻撃はエクスカリバーを取るまではやや
貧弱ですが、重要なのは「かばう」です。本攻略では白魔道士を死なせないことが重要です
ので、この「かばう」によって成り立つ部分が大きいです。瀕死のキャラを自動的にかばっ
てくれるのも助かります。ただしセシルが瀕死になるとかばわなくなります。
(11) シド(飛空挺技師) 初期レベル20 最終レベル21
加入時期 :トロイア〜ドワーフ城
アビリティ:「たたかう」強力です。
「しらべる」使いません。調べる必要ないし(笑)。
評:HPが高いため、一撃で殺されることがないのが助かります。
攻撃も強力でボスに対する大きなダメージ源になります。
また大地のハンマーを使用することで全体ダメージを与えられるのも役立ちます。
(12) エッジ(忍者) 初期レベル25 最終レベル25
加入時期 :エブラーナの洞窟〜ラスト
アビリティ:「たたかう」比較的強いです。
「投げる」 投げられるものがあれば強力ですが、本攻略では少し弱いです。
「忍術」 弱点を衝けば超強力です。MP消費が大きいので乱発できません。
「盗む」 敵の持つアイテムを盗みます。これがないと本攻略は成り立ちません。
評:HPが790とやや高いものの、パーティに参入する頃のボスの攻撃では一撃死を免れないです。
「投げる」や「忍術」は強力ですが、ダメージを与える手段でしかないため重要ではありませ
ん。しかしこのキャラを重要たらしめているのは「盗む」の存在です。経験値を入手すること
なくアイテムを入手する方法は、宝箱以外にはこれしかありません。攻撃アイテムや補助アイ
テムを盗んでおいて、ボスとの戦闘で使用すれば、戦闘を有利に運ぶことができます。残念な
のは、参入時期が遅いことです。
(13) フースーヤ(月の民) 初期レベル50 最終レベル51
加入時期 :月〜バブイルの巨人
アビリティ:「たたかう」貧弱
「白魔法」 全魔法が使えます
「黒魔法」 全魔法が使えます
「精神波」 暇つぶし?10ずつしかHPが回復しません。
評:白・黒魔法のすべてを使うことができ、知性・精神もそれなりにあるのでかなり活躍します。
HPが1900と非常に高く、戦闘不能になりにくいのもいいです。四天王戦では黒魔法で9999
ダメージを与えることができます。
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