初春のニュージーランド アルプス街道
ロードオブザリングロケ地めぐり(クィーンズタウンにて−"Safari of the Rings " & 市内散策)

9月23日



 6:45起床。ゆっくりのんびり。洗濯騒動少々? 夜のうちに天気が変わった。
 出かけるのが8時過ぎなのでランドリールームを探す。泊まっているホテルは増設に増設を重ねた感じで、私たちの部屋は409・410、つまり4階なのだが渡り廊下をすぎると階が違う、隣の棟のエレベータ、登ったり降りたり。ランドリーには洗濯機2台しかなくて7:01についたときはすでに使用中。部屋が開いて2分しかたっていないのに(;_;)。部屋に戻り、別の場所にあるランドリーを探す。ここもわかりづらかったが通りすがりのボーイさんに聞いて発見。大丈夫誰も使っていない、というか明かりもついていなくて自分でスイッチ入れる。最近料金が代わったらしく、2$コインのところが1$コイン3枚の指定。再度部屋に戻りゆにや男性陣に聞くも小銭手元になくフロントで両替。これで大丈夫とコイン投入しても洗濯機が動かない。またまたフロントに戻って、担当者呼んでもらって、結局は元電源が切れているということがわかって、無事動き出したのだった。本当は乾燥機までと思っていたのだがかれこれ30分近くミニトラブル解決にかかってしまい、8:15に大至急取り出しバスルームに干してロビーに飛び出す。食事は合間を縫って飲みこむように。ゆったり過ごすはずの朝が予定外のスタートとなってしまった。おかげでフロントのお兄さんとなじみになったり・・・。

 ホテルピックアップ時間8:30 そして 13:30まで4時間のツアー。
 NOMAD SAFARIS 【SAFARI of the RINGS】
【Safari of the Rings - Wakatipu】の旅。
 
 今日はあいにくの天気、雪混じりの雨が降っている。道と川のコンディションで行程が変更になることもあるとメールの返事にあったけれど、ロケ地めぐり、どこに行くのだろう。雨具、マフラー・帽子に手袋、使い捨てのカイロももって準備万端。もちろん「The Lord of the Rings Location Guidebook」はゆにがしっかり握りしめている。
 Nord Safaris の文字がくっきり。黒の四輪駆動がやってきた。運転手兼ガイドのイアンさん、どうぞよろしく。オーストラリアからのハネムーンのお二人が先に他のホテルから乗っていて「ハーイ」。私たち4人は空いている席に座ることになる。一番見晴らしのよい助手席に私が、その後ろのカップルの横にふぁるが、最後尾に横向きで向かい合わせてもう4人かけられるところにゆにと相方。6人の乗客乗せて出発だ。
 夕べから雪が降って山は真っ白。まさに The Misty Mountains の片鱗を示す。最初の場所に向かいながらThe Lord of the Ringsは好き? などイアンさんからの問いかけにおしゃべりが弾む。もちろん大好きで、DVDも買って繰り返して視てるんですよ、と私。オーストラリアからの方は主に男性が話していたのだけれど、それほどファンというわけではなくて、スキーが一番の目的で、このツアーはやはりハネムーンでニュージーランドに来た友達から薦められたから、とか。
 ファン度の違い(^^;)あって、ロケ地でのおしゃべりも感嘆の声も私とゆにとふぁるがメイン。車の中の解説は後ろまで届かなかったと後でゆにから聞いたが、景色・会話共々特等席の私であった^^。外の冷たい雨雪が窓を曇らせるので窓拭き用の布が車内を行ったり来たり、でも、車内は暖房心地よく、次にくるものを待ってわくわく。

 最初は Kawarau River
  Pillars of the Kings。

 この川をボートにのったフロドたちが王の石柱を見上げた場面。上から見下ろす。ロケのガイド本や写真など見せて、この場面だよ、と示してから、じゃあ外に出てみよう、と崖に上に立つ。ああ、本当だ、ここだ。
 ゆにとガイドブックみていたらそれ以後の場所はこの本では○ページだよ、とイワンさんの言葉が増える。資料もいろいろ車に積んでいるみたい。今日の午前のこのツアーは全部で3台の四駆で行われているらしく、無線で連絡取りながら走っている。3台から降りた乗客、寒さに震えながらもみんなにこにこ。

 車は次にアロータウンへ。
 The Gladden Fields

 かつて最初に指輪が失われた場、イシリドィアが手放すのを拒んだすべての発端。この場所はアロータウンの町並が見えるくらい近くの川べりにあった。この場所、どこかわかる? と、イアンさん。 うん、うん。あの場所ですね。そうそう、とフィルム写真を見せながら、写真どうする? と。もちろん取りますとも。写真stopはこちらが希望しなければ車内からみるだけの場所もある。。
 
 車で川を上る。
 The Ford of Breuinen
 ナズグルから逃れようとアルウェンと傷ついたフロドを乗せた白馬が川を渡るあの場面だ。
 斜面をパイプラインが通っている。ほら、あの場所、これと比べてると、わかるかな、この場面、あのパイプを合成で草に変えて・・・・、と、映像写真。うーん、なるほど。

「さあ、次は・・・・」四駆の本領発揮。
 車は川の中を走り始める。それも大きな岩がごろごろ転がっている。浅瀬を選びながら遡る。岸に上り砂の上をきゅゅきゅと走ったかと思うとまた川の中の道。時として水が車の窓のすぐ下にくるくらいの深さの所まで走り回る。前にいたので水の中の道を示す岩肌にかかれた赤いラインもよく見えたが、よく見えすぎてこれからあの岩を越えるのか、あの水に入っていくのか、怖くてどきどきだった。
「降りてみましょう」
 イアンさんが、シャベルと金ざるもって川に歩いていく。えっ、何だろう。
「この川は昔砂金がとれてゴールドラッシュが19世紀後半にあったんです。アロータウンはその時栄えた街でした。今でも砂金が少しはとれますよ、やってみませんか?」
 シャベルで川底の砂を網にすくい上げ、金は重いから振り洗いすると砂が流れて金の粒が残るんですよ、と、お手本。手の切れるような水、繰り返し繰り返し洗い流して、本当に金の粒が残ったのには驚きだった。相方が挑戦して、他の5人は寒さに震えながらみていただけだったけれど(^^;)。
 
 車は再び川の中の道無き道走ってアロータウンに戻る。ここで休憩。リフレッシュメントタイムだ。秋の紅葉が見事だというこの小さな街は、クラシカルな建物がそのまま残っていたりで、時が遡ったような趣がある。かわいらしいカフェに入って「どうぞ好きな飲み物を」と。カフェオレとカフェラテ。室内、暖かーい。運ばれてきたどちらの飲み物もミルクの泡がカップと同じくらい高かった。すごい! 口の周り泡だらけ。めちゃくちゃおいし(^-^)。
 みんなで一つのテーブル囲んであれこれ話。サザンアルプスの話から山の話になりまずはオーストラリアの山のことから日本の山へ。日本の山ってどんな、と聞かれてMt. Fujiと答えられずに反射的に、日本にもアルプスがあるんですよ、と答えたのだった。北アルプス、中央アルプス、南アルプス。。。イアンさん関西を訪れたことがあってその時そこの近くの山に登ったんだけど、との話に「ああ、紀伊ですね」と思わず。「Kii?」怪訝そうなイアンさん。おもむろにメモ帳取りだし、小さな四角・長方形書き込んでミニ日本列島のできあがり(すごいよね、ぱっと日本列島書いちゃうのって)。ここですよ、と場所を示してくれるのはやはり紀伊半島なのだけれど、「WAKAYAMA?」「Yes」ということで、旧の地名で反応してしまったこちらがちょっとまずかったかも。(でも、紀伊山地だし〜^^;)
「日本のどこから来た」
 と、これはフィッシュボーンの店員さんやタクシーの運転手さんにも聞かれたりしていたのだけれど、ここでも同じように「Chiba」と答えると「???」。ディズニーランドのあるところです、その近くに住んでるんです、って付け加えると、わかった、ってみんなすぐにこにこ顔になったんだけれど・・・。ChibaはダメでたぶんNaritaも怪しい、房総じゃ当然ダメだし、東京というには無理のある住まい。うーん、ディズニーランドだと通じるんだぁ。
 ツアー代金もこの場でイアンさんに。

 車に乗り込み再出発。クィーンズタウンに戻り通り抜けて、ワカティプ湖畔沿いの道をグレノーキーへ。
 車を降りて高台に上り、そこから車の止まっている場所を見下ろす。
 Ithlien Camp
 ゴンドールの庭。フロドとサムがファラミアに出会い、オリファントが戦いの場面に初めて登場したのもここである。「今立っているこの場所の、ほら、あそこから、フロドとサムとスメアゴルがのぞいていたんだよ。ここの茂みはウサギを捕まえて食べた場面撮影したんだ」などなど。
 The Lord of the Ringsの撮影にはこのNOMAD SAFARISの社長さんはじめ働いている人もずいぶん協力したそうだ。「今日一緒のツアーのガイド仲間の一人がエキストラ出演もしていたんだよ。彼は結構いい役でね、ボロミアがピピンとメリーを助けに行った場面でボロミアと戦って切られて死んだ役だったんだよ」とイアンさん。頼めばサインももらえるよ。わぉー(^^)。Location Guidebook以てイアンさんの後について、ゆに、お願いします。にっこり笑ってサイン。"Uruk-hai"と。彼、長身の超美形。登場人物の顔をどうやって映像化したか、なんていう行程を順に追って写真も見せてもらったが、うーん、あの彼があのときのウルク=ハイだっただなんて・・・・。
 ここではいろいろな場面が撮影されている。高台をぐるりと一周し車に戻る。時間があっという間に過ぎている。
 
 オーストラリアからのお二人が湖畔沿いのホテルでまず降りて、私たちもホテルまで送ってもらいリングサファリツアーが終わった。ありがとうイアンさん。最高に素敵な時間でした。
 天気の崩れも思ったよりひどくなく、ロケ地見学に傘はじゃまになるだけ。服に付いているフードか毛糸の帽子で雨よけできたのはラッキーだった。

 ホテルの部屋で少し身軽になってクィーンズタウンの街中へ歩いていく。午前中より雨が降っているので今度は傘をさす。ますは昼食。大型ショッピングモールのフードコート、日本と同じだね。人であふれている。どんな食べ物があるかぐるりと回りながら空席を見つける。ハンバーガーにイタリアン、ケバフや寿司もあったが、香辛料がおいしそう、カレーとナン食べることにした。私とふぁるはビーフとチキンの辛口をそれぞれ、ゆには甘いチキンカレーを頼んでテーブルに持ち帰る。さらっと辛くておいしかった。お肉もばっちり^^。相方にはタイ風の焼きそばを買ってきて、と。ボリューム満点。一人前が食べきれないほどだ。私たちもアジアンテイスト一口。
 山頂には雲がかかっていて見晴らし悪いけれど、旅行前の予定通りゴンドラに乗ってボブスヒルに登ってみよう。通りを歩いていると反対側から先ほどまで一緒だったオーストラリアのお二人。互いに声かけ合ってすれ違い。やっぱり午後は街歩きなんだ。狭いクィーンズタウン、どこですれ違ってもおかしくない。
 スカイライン・ゴンドラは標高790mの展望台まで約450mの高さを5分で登ってしまう。傾斜も40℃近くあるので晴れていたら眼下の景色は見事だったろうなあ。ワカティプ湖から遠くのサザンアルプスの山並み、クィーンズタウンの街だって、見放題だったのに、それだけは残念。けれど、昨日までの恵まれた天気のことを考えたらいくらでも我慢できる。一昨日マウント・クックからこの街に来たときも遠景見ることができていたし・・・・。
 ゴンドラが上がって行くにつれて雨が雪に変わって展望台あたりは白一色。下を見下ろしても何も見えない、まさに雲の中。本当ならここでバンジージャンプ見学したりリュージュは実際に乗ってみようね、といっていたのだが、仕方がない。相方とふぁるが雪の中外を眺めに出ていったのでゆにとお店をひやかし、キウイのストラップを手に入れる。

 街に降りてショッピング。義理のあるところへの土産と自分用にそれぞれ。ゆにはアクセサリー、ふぁるもタイピン。NOMAD SAFARIS のshopに行き、指輪物語にちなんだTシャツやトレーナーも買った。もう買い物は充分、町歩きもいいやと相方とふぁるはホテルに帰る。
 ウィンドウショッピングもしたいし、もっと町歩きたいねえ、とゆにと2人、のんびりふらふら。2人だと気を遣わなくて楽だねえ、などいいながら(^^;)。「メリーさんの羊」なんてかわいいネーミングのお店、中の小物もかわいい。アクセサリー専門店でクリップイヤリング発見。ゆにが欲しがっていたが大概のお店はピアスばかりでなかなか見つからなかったのだ。品揃えの豊富なお店だったので探しに入って見つからずそれでもとお店の方の尋ねてやっとわかったのだけれど。
 中心地といっても縦横の道路併せてもそんなに数があるわけではない。通ったことのない通りを探しながら港に行ってみる。桟橋でぼーっとしたり、山並みを眺めたり・・・。港近くにニュージーランドでかつて生息し滅んでしまった飛べない鳥「モア」の像を発見。これだけ大きくて飛べなくて、狙われても逃げ切れなかったんだね。


 夕食は再度ホテルから街へ。ホテルはやや高台なので降りて登ってちょっとした運動だ。「南十字星」という日本料理のお店、おいしいサーモンで寿司が食べたいね、と。昨晩のうちに電話で予約を入れておいて大正解。予約なしで来る人が外で待っていたりした。日本人観光客だけでなく地元の方も多い。旅行関係らしいなじみの方がお店の人と「今日は天気が悪くて大変だった。飛行機も飛ばなかったし、一日中振り替えの手配でばたばたよ」と話すのも聞こえたが、この状況がさらによくわかったのは翌日の話である。
 小鉢・前菜盛り合わせ・イカのリングフライ・鹿肉のたたき・ご飯・みそ汁・漬け物・バニラアイスという定食にのご飯を省き、刺身盛り合わせと寿司の盛り合わせをあわせて注文。鹿肉は初めて食べたことになる。調理方法もあるがあっさりしたたとえば味だ。刺身、寿司共にネタの鮮度よく、おいしくいただく。日本料理といってもニュージーランドに合わせた味になっているのもあって、たとえば前菜の一品、魚の南蛮漬け風味、しょうゆを使っているけれど、レモンスライスの上に切り身を置いてトッピングがチリの粉末、ちょっと不思議な組み合わせだった。1人40$弱と値段も手頃に^^。

 旅もほとんど終わってしまった。
 明日のホテル出発10:30まで、それまでの時間は使えるけれど・・・。


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