ブッシュ・タッカー「ウィッチティ・グラブ」を食べてみた

「ブッシュ・タッカー」とは、アボリジニが昔から食材としていた草木や動物などを指します。こういったオーストラリア大陸の食材を扱って作る料理は、今流行の「モダン・オーストラリア料理」に対し、ただ「オーストラリア料理」または「ネイティブ・オーストラリア料理」と称されています。

ネイティブ・オーストラリア料理のお店では、普通はカンガルーやエミュー、クロコダイル、バラマンディ(白身の淡水魚)などが、食材として使われますが、アボリジニ文化を体験するツアーでは、もっとネイティブな食材も試すことができます。中でも、ウィッチティ・グラブという蛾の幼虫は有名なものです。

アボリジニはこれを生でも食べますが、まずは「噛まれないように噛む」のが食す秘訣だそうです。この幼虫は強いあごを持っているので、そのまま飲み込もうとすると口の中や喉に噛みつかれる可能性があるんだそうです。そのため、この幼虫を生で食べる時は、まず幼虫の頭を噛み砕いて、噛みつかれることのないようにしてから口に入れるというわけです。

ウィッチティ・グラブはタンパク質が豊富でとても栄養になるということですが、ツーリストがそのままのものを食べるにはさすがに生々しい姿をしています。アリス・スプリングスで催行されているアボリジニ文化体験ツアーに乗った時は、ローストしたものを食べさせてくれました。

私は実はこのツアーに乗る前に、シドニーであぶった丸々1匹のウィッチティ・グラブを食べていたので、2度目のテイスティングとなったのですが、熱い灰であぶったこの時のウィッチティ・グラブもなかなか美味でした。
姿を想像すると嫌になってしまいますが、食感としては、「クリスピーな皮の中にジューシーな身が詰まっている」という感じで、味も木の実を思わせるように香ばしく、元の姿を見ずに食べたら「なかなかいける!」と思うことと思います。
丸1匹を食べた時は、皮が多少口の中に残るような印象も受けましたが、決して不快な食感ではありません。とにかく味については、苦いとか酸っぱいとか、虫を食べていることも意識させられるような、感じは受けません。

7月末からTBSで始まった「サバイバーII」の第2回のゲームで紹介されると聞いたので、急遽、ページを作ってみました。on airは7月28日の午前1:30から1時間です。

お兄さんの左手に乗っているのがウィッチティ・グラブ。きれいな白い肌の幼虫だ(75KB) ブッシュ・タッカーの舟盛り? 一番左がウィッチティ・グラブ。この容器は実際にアボリジニが使うもの(99KB) ウィッチティ・グラブはこうやってあぶって食べるのが(たぶん)一番おいしい。ぜひお試しを(96KB)

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