撮影地:エア湖(Oodnadatta Track)
![]()
![]() |
● 逃避行-3
|
嵐は目の前。往路で難儀した水没区間のことが真っ先に気になった。とにかく一刻も早くウナダッタ・トラックまで戻らねば。運の悪いことに、嵐はその方向から進んでくる。ウイリアム・クリークに戻るということは嵐に突っ込むことになってしまう。考え方はいろいろあるだろうが、ワシはできる限りぶっ飛ばして道路状態がどうしようもならなくなる前に難所を通過してしまおうと考えた。仮に途中で動けなくなったとしても少しでもウイリアム・クリークに近づいた方が救助も得やすい。それと、ワシのランドクルーザーなら、この状況を突破できるという読みもあった。この手の嵐は以前アリススプリングスで遭遇したことがある。「キノコ形の雲に気をつけろ」という言葉は嘘ではない。猛烈な風と雨をもたらす。近くで見ると映画『インディペンデンス・デイ』の円盤が中から出てきそうだ。1分、1秒を争う状況なのに、カメラを持つ者の悲しさ、「こんな雲は滅多に見られん!」と車を止めてはシャッターを切る。さすがに三脚は立てなかったが...。さあ、覚悟を決めて突き進もう!BGMは甲斐バンドの『ランデブー』だ。
● 逃避行-2へ >>> ● 逃避行-4へ >>> |
Nikon
F4 with MF-23,
Ai AF Zoom Nikkor 28-85mm F3.5-F4.5S, Fujichrome PROVIA 100F (RDP III) Aperture-Priority Auto @ F5.6 On the track to William Creek, Lake Eyre North, South Australia October, 2001 |
![]() |
2002.08.02
掲載
2002.10.04 アクセス解析対応 |