監禁されていた部屋から逃げようとする少女。しかし隣の部屋には彼女をさらった男達が2人いる。
 イビキが2つ、隣の部屋から聞こえてくる。
 「今だ…」と思い、少女は行動をはじめた。
 手足を縛られて不自由な身体で壁伝いにそろりそろりと、歩いているのではない、にじりにじりと伝って行く。
 猿轡はされていないが声を出す事は出来ない、少しでも声を出せばもしかして男達が起きてくるかもしれない。そうなれば今の状況…、どんな目にあうか分ったものではない。
 そんな緊迫した張り詰めた空気の中で少女の脱出劇は行われている。
  靴下と床の擦れる音、壁と身体の擦れる音が少女の耳には大音の様に感じる、そして心臓の鼓動もまた、身体を通 して彼女の鼓膜に大音で伝わってくる。
そうこうしている内に男達が寝ている部屋の側に差し掛かり、少女の緊張は頂点に達する、そして部屋の側を通 り過ぎ、少し気を緩めた時…。

 

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