歴史研究部に所属してる私。今日は近くにあるお寺さんに定期会報の取材。なかなか取材を受けてくれない所だったのだけど私が拝み倒したらオッケーってな事になりました。お坊さんだけに拝んだら効いちゃったのかな?
 だけど教義的に色々あるみたいで外部の人が入れるのは1人まで。部のみんなは他のとこの取材行っちゃってるし、拝み倒した私が代表って事で来ちゃいました。(お寺さんなので拝み倒した!)

糸専山縄拭寺(しせんざんじょうふつじ)
開山 朔望禅師(さくぼうぜんじ)

 近隣では「縄寺」って呼ばれてます。私の見立てだと神仏習合みたいな感じ。山門の入口には編まれた縄が何本もぶら下がってます、コケなんかも生えてるし何か雰囲気出てるなぁ。何かイイ感じのお寺さんだぞ。

「やぁいらっしゃい、お待ちしていましたよ」
「住職さん、無理言ってすみません」
「いや、君の熱意に押されちゃってね。最近の若い子もこんな抹香臭いとこに興味を持つんだねぇ。まぁ上がって上がって」
「失礼しま〜す」  

 檀家さんの集会場、法事に使うみたいな所に通されます。まわりを見ると歴代住職の名前や今月の標語みたいなのが掲げてあります。
「フムフム…『なわあみだぶつ』何だか駄洒落みたいだなぁw」
「何々…『日々日常という 縄に縛られ身動き出来ずも、生きて縛られつながる事で 見えて来る来る 人とのつながり』何か意味深さげな感じ〜」
「え〜っと『縛られた中に見えてくる新しい気持ち』だって…SMみたい…」  
 そのうちに住職さんがやってきて私はこのお寺の縁起や、どの様な感じで信仰が行われているのか(これは私の推察通 り神仏習合でした!)等々、インタビューをしていきます。

「どうして縄が信仰の対象になったんですか」
「う〜ん、実際の所は開山した朔望禅師様にお聞きしないと分からないんだけどね〜。でもそこの格言というか、記してあるものを君も読んだでしょう、まぁそう言った事を朔望禅師様は体現してだね…まぁ『なわあみだぶつ』はホント単なる駄 洒落にしか聴こえないけどね、はっはっは」
「そういう縄を使ってする儀式みたいのもあったりするんだけど、これは色々とあってね…でも体験してみたい?」
「え…それはもうぜひ御願いしたいんですけど」
「ただこれは秘事中の秘事なんでこれはちょっと発表してもらうと困っちゃうんだけど、私からしてみたい?なんて言っておいてなんなんだけども」
「あ、でも後学のために、御願いします」
「いやぁ、ホント熱心だねぇ。わかりました、それではこちらにどうぞ