あの出来事は一体なんだったのか、今考えても良く解りません。
 爆発というのか、光が走ったあと目覚めると不思議な事に娘はベッドでスヤスヤと眠っていました。私は娘のベッドの横に横たわっていたのです。
  そして何という事か、娘の布団の上には「おかあさんごめんなさい」と書いてある封筒が乗っていました。私が部屋に忍びこんで来るのを分っているかの様に。

 ガサリとした物音に窓から外を覗くと先ほどのあのサンタ達が。彼らは私に手を振って微笑んでいます。私の心の中に彼らの声が響きます。
「よかったね、君の心が届いて」
「メリークリスマス!良いお年を!」
  プレゼントは私に届いたのかもしれません。娘と私の心が通いあったあの瞬間。たとえ夢であったとしても…でも通 ったのです。娘は私に心を開いてくれました。この時ほど夜があける事が楽しみな日はありませんでした。

 次へ