サンタ達は2人がかりで彼女をさらに厳しく縛り上げて部屋から出ていった。
時計の音が時を刻む。娘と母は懸命になって縄を解こうとするもどうにもならない。床の上でただ身体を擦る音が聞こえるばかりである。
こう厳しく縛れれてはどうする事もならないと母親はまず顔を床に擦り付け猿轡を外す。そして手首に巻き付いている娘の縄をなんとか緩めようと口で引っ張る。
時間はどれくらい経っているのだろう。チッチッチッチッチッ…という時計の音と緊張でバクバクする心臓の音、母の口からもれる「クッ、クゥ」という娘の手首をきつく締め付ける縄を解こうと頑張る声だけが娘に聞こえる。
しかし母の頑張りもなかなか効を奏さない。ただ時間だけが過ぎていく。
「ごめんね、ごめんね…お母さん!」
娘も懸命に顔を振ってやっとの事で猿轡を外す。
「お母さん、頑張って!お母さん!!」
その娘の言葉に涙を流し、我を忘れただ懸命に縄を外そうとする彼女。だがしかしとうとう時を刻む音が大きくなりそして光が走った。
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