2006年クリスマス繪物語

「あの日、イヴから」

 

Prologue

 子連れの男性との再婚、その際に母親が若いということは難しいのか。 愛している人の娘からの「おばさん」との呼ばれ方に苦悩する毎日、あの人は私をとても愛してくれているが、彼女は…。
 
  今日は12月24日、クリスマスイブ。あの人は仕事で帰宅する事が出来ず娘とふたりの気まずいクリスマスだった。
  心を開いてはくれない彼女に対して何とかして打ち解けてもらおうと腕によりをかけて作った夕食、そして心を込めて編んだ手袋とマフラー。しかし彼女は自分の部屋から出てこようとはしなかった。
  やがて深夜、せっかくこの時のために買ったサンタの服を着て娘の部屋に私は歩を進めた。せめてプレゼントを枕元に置いておいてあげよう、そ〜っと部屋の扉をあけるとそこには。

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