2004年12月12日(日)
北海道 札幌 Penny Lane 24


●セットリスト

  1. R&R
  2. こいよ
  3. Body Fresher
  4. 恋の彗星
  5. 接吻
  6. The Rover
  7. 朝日のあたる道
  8. Harlem Nocturne (Dick Rogers & Earle Hagen) featuring 松本健一
  9. 銀ジャケットの街男
  10. 築地オーライ
  11. 沈黙の薔薇
  12. 死の誘惑のブルース
  13. ひとりぼっちのアイツ
  14. Yen
  15. 或る逃避行
  16. 夜の宙返り
  17. 鍵、イリュージョン
    -encore-
  18. Sex & Drugs & Rock'n'Roll (Ian Dury のカヴァー)
  19. ラジオ (ヒックスヴィルのカヴァー) featuring 木暮晋也
  20. GOOD MORNING GOOD MORNING
  21. Jumpin' Jack Jive
  22. ブギー4回戦ボーイ
    -encore 2-
  23. 欲しいのは君

さかまき:
後ろから5列目くらい

なぜか札幌で最終日。なぜでもいいのだ。札幌のワンマンライヴは実に4年ぶりRSRには2年連続できてくれたものの、この間結局『ムーンストーン』の曲はやってもらえなかったわけだし。

今回はファンクラブの先行チケットを取り忘れてしまったため、最前列のかぶりつきは諦めていた。青森から津軽海峡を越えて来た友人が当日券目当てだったので、最後の方に一緒に入った。当日券は前売分の人が全員入ってからの販売である。前は階上の小部屋で待機させられた覚えがあったが、今回は建物脇の駐車場で整理入場していた。明らかに人が多い。自分の番号から考えると、前売は大体400人くらいだろうか。当日売りは30人くらい。入るころにはもう開演の6時寸前だった。

ツアーグッズはTシャツのみ。アルバムのジャケットの図柄で黒と緑の2種類。今回もパンフレットはなし。ホールツアーでもなければ、やはり作らないか。ファンクラブ会員向けにだけでも作ってもらえないものだろうか。一緒に入った友人が「仙台では、シングルのコーナーになぜか工藤静香があった」と言い張るのでよく探してみたが、当然なかった。本当にあったとすれば、ある意味欲しかったが…。それにしても『Fire Eater』『Honey Flesh』がまだ売られていたのには驚いた。特典は、アルバムのポスター。

中に入ると、当然ながら入口のすぐソバにまで人が溢れていた。詰めれば500人くらいは入れるんだろうか。前回は結構後ろに余裕があったらしいので、本当は呑みながらノンビリ観たいと考えていたが、さすがに諦めた。でも酒は早速頼む。 ステージには、SHIBUYA-AXにはあった「Original Love」の電飾がない。この2週間のブランクで片付けられてしまったのだろうか? そしてなんと、銀ジャケットもどこにもない。ステージはだいぶ狭そうな感じがした。たぶん15分くらい押して、開演。

田島は「沈黙の薔薇」の赤ジャケットを着て登場。後ろのほうなので、悲しいかなとくに後ろのメンバーがよく見えない。「久しぶり!」と叫んで演奏開始。

1.R&R
「築地オーライ」がオープニングと疑わなかったが、ラストでしかやったことのないこの曲でオープニング。キーを低く取り、CDよりも渋い調子で歌う。スタートにもこの上ない曲だ。しかし、田島の喉が明らかに良くない。この2週間で完治するかと思っていたが、逆にひどくしてしまったようだ。テレビでSHIBUYA-AXのを観たときには音の薄さが気になったが、このペニーレーンの大きさだとちょうどいいようだ。音が塊になって聞こえる。

2.こいよ
これもキーを落としている。RSRでやったときよりも、もう一つ低くしていたようだった。シャウトがうまく決まらないが、ロックというよりジャズ寄りのアレンジだったのでまだ聞けた。

3.BODY FRESHER
プレ・デビュー盤のジャズ風アレンジ。このあたりはライヴハウスの空気とも合っている。

MC:「久しぶり! 今日は喉の調子がよくなくてすみません。次は恋の彗星」

4.恋の彗星
他会場では演った「ふられて気持ち」がカットされてびっくり。もしかして今日は曲順が大幅に違う!?とドキドキが半分。やっぱり喉の調子が悪くてあれは歌えないのかな、とガッカリが半分。曲を聴いていると、どうも後者のような気がしてきた。

5.接吻
6.The Rover
7.朝日のあたる道
やはりね。途中で「後者」と確信した。
この3曲は どれも、最近では「おなじみ」になってしまっているアレンジ。テレビで観ていたときはちょっと退屈だったが、しかし会場の熱気があったおかげでそれほど気にならなかった。この日の観客はなかなか熱く、田島の調子の悪さをカヴァーしてしまうくらいい熱気を持っていた。最終日ということで、遠くから来ているファンも多かったのだろう。 「朝日」が終わると田島が退場。 8.ハーレムノクターン ゆっくりと一礼をして真ん中に松ちゃんが出てきた。濃密な間奏曲を経て、後半スタート。

9.銀ジャケットの街男
他会場では銀ジャケットは前半の間ステージに飾られていてこの曲のイントロで着るのだが、今日は舞台裏で着て来て、田島再登場。ここはその飾るスペースがなかったようだ。今回のツアーではリハーサルのときに喉を潰したそうなのだが、実はこの曲でやってしまったのではないかと思う。ツアー前のNHKの番組で歌っていたときも、完全には歌いきれていなかったから。ライヴでは、当然キーを下げての演奏。

10.築地オーライ
「股旅物」というだけあって、ステージ上をうろつきまわりながら歌う田島が愉快。

11.沈黙の薔薇
ストリングスがないからなのか、喉が本調子でないからなのか、この演奏はちょっと物足りなかった。考えてみたら「築地」からの繋ぎは結構難しそうだ。「ワルツを踊ろうよ」のところも、いまひとつシックになりきれていなかったし。

12.死の誘惑のブルース
少し気持ちが冷めて聞き始めてしまったので、これも少し物足りないまま。テレビ中継を観ていたときはすごくソリッドな感じがして期待していたのだが、最後まで自分の中に引っかかってこなかった。上田さんのピアノはすごかったのだけど。 ここでもMCあったかな? とにかく「赤い街の入り口」はカットされてしまった。「赤い街」のライヴヴァージョンをすごく期待していたので、次の曲は虚をつかれた心のままで聴いた。ただまぁ、あの喉ではとても「赤い街」は歌い切れなかったろう。

13.ひとりぼっちのアイツ
たぶん数年経ってもこの曲はライヴで演奏されていると思う。アンコール1曲目とか、バラードの後の気分転換の曲とか。RSRのときの寒々しさが嘘のようだ。

MC:「喉の調子が悪くてすみません。今日は最終日なので喉が潰れるまで歌います」

14.Yen
他の会場では、「だまされて とられてしまった」の後に「これホント」と呟いていたそうだ。今日はなんと「気をつけて」だった。もしかして、最近車上あらしにあったこと…??http://www.1101.com/original_love/sea-002.html
それにしてもこの曲、今回のアルバムの中でもとくに秀逸なのアレンジの1曲だと思う。ライヴでも歌詞の内容とは無関係に爽やかな空気になって、そのギャップが面白い。アンコールで弾き語りするときにこれをやってもいいんだけど。

15.或る逃避行
これも好きな曲(というか「B面」は全部いいね)。これまでにありそうでなかった『女王陛下のピチカート・ファイヴ』のオリジナル・ラヴ版といった感じ。今回のツアーメンバーも、とくにこの曲に合っているような気がする。
この曲のころだったと思うけど、 前方にタバコ吸っているやつがいた(女か?)。マジあぶねーって。ああいうのと死ぬのはゴメンだ。

16.夜の宙返り
上田さんのピアノが始まると、会場が一転静まり返った。アルバムの中でも田島の「心」が伝わるようなこの1曲は、ただ聴き入るほかない。

17.鍵、イリュージョン
前の曲が終わってイントロが始まり、田島が歌い始めるときに、場の空気がサーッと広がるところは、まさにCDのとおり。つんのめらないようにだろうが、微妙にテンポを落として、ひとつひとつ噛み締めるように歌を紡いでいく。 ただ、2曲とも声が出きっていなかったのが残念だった…。アンコールの拍手はしなかった。

<アンコール>
18.SEX & DRUG & ROCK'N'&ROLL
「ありがと!」というだけでアンコール開始。曲の説明はなかった。ファンクラブ会報に拠れば「最近なぜかこれらのバンドの音を好んでよく聴いて」いるというパブロックのカヴァー。終盤は田島のサックスソロも披露。アンコールのせいなのか、すっかりリラックスしていて、もう歌の荒さは気にならなかった。

19.ラジオ(ヒックスヴィルのカヴァー)
曲が終わるとMC。なんと木暮氏の結婚を発表。テレビ中継でもネット上でもどこにもそんな情報はなかったので、まさに電撃発表。会場は一気に(といってもずっとそうだけど)ハッピーなムードに。そして木暮自身のヴォーカルによって「ラジオ」を演奏。田島は引っ込んでいたので、これは「ORIGINAL LOVE」なんだろうか?

20.GOOD MORNING GOOD MORNING
田島再登場で、懐かしの曲を。原曲の爽やかさなど微塵もなく(笑)、飲酒運転のようなグタグタのアレンジ。やけっぱち気味の田島の歌が最高だった。

21.JUMPIN' JACK JIVE
「ジングルベールジングルベール鈴が鳴る〜」などのハチャメチャのコール&レスポンス。お祭り気分最高潮。

22.ブギー4回戦ボーイ
とどめの1曲。オープニングの「R&R」と逆の、アルバム1曲目によるエンディング。田島のブルースハープも登場(はじめてみたかな?)。ステージから飛び降り、最前列の客と延々ハイタッチ。ラストの3曲は見事に盛り上がった。ライヴの真骨頂ここにアリ。 最後は全員がステージ前に出てきて、お辞儀。全員が引っ込んで客電が点いても、客は帰らない。

23.欲しいのは君
ギター1本を抱えて一人再登場の田島。声の調子が悪いことを謝り、特別アンコール。「愛が本当に美しいのは 歌の中だけのことかい?」という歌い替えが意味深。「来年もまた来ます!」と言い残して終了。来年も来てくれ。もちろんツアーで。


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Page Written by Kiku^o^Sakamaki