1999年7月6日(火)
クラブチッタ川崎


●セットリスト

  1. Wedding of The Housefly
  2. ティラノサウルス
  3. 大車輪
  4. インソムニア
  5. ドラキュラ
  6. ブロンコ
  7. 宝島
  8. Million Secrets of Jazz
  9. 少年とスプーン
  10. STARS
  11. Hum a Tune
  12. Let's Go!
  13. 羽毛とピストル
  14. The Rover
  15. 水の音楽
    encore
  16. 冒険王
  17. 朝日のあたる道
  18. ハニーフレッシュ


さかまき:
オールスタンディング

 オリジナル・ラヴのクラブサーキットは'93年以来。そのときのライヴには間に合わなかった自分にとって、こんな小さい会場で観られるとはまるで夢のよう(一昨年のクアトロはあったけど)。しかも整理番号が奇跡的なA-45番! もちろん、キープした位置はかぶりつき! 6年目、20何回目かのライヴではじめてのことだった(ちなみに、オリジナル・ラヴが川崎チッタで公演するもこの日がはじめて)。

 しかし、この時点ではひとりだったもので、トイレには行けない、話し相手もいない。開場から開演までの1時間は地獄だった。することもなく見上げた舞台のバックにはタペストリーが。「再起動してください」と爆弾マークを出したオールドタイプのMacが描かれている。今回はかなりアホか?とちょっと期待をそそられる。

 すると、いよいよ出てきた田島は、なんと Mac の狂態^H^H匡体をかぶって出てきた。すごい、かなりイっている。機械的な動きで天を指差し、ゆっくりと機材のスイッチを押す。Mac の起動音とともにライヴスタート。

 まずは、西海さんのギターをフィーチャーした「Housefly」。エフェクターを使った見事なライヴ再現ヴァージョン。

 自分がキープした位置は、真ん中のちょっと右寄りで、マイクスタンドから離れた田島がよく立つところだった。地獄が一転、天国に。本編スタートの「ティラノ」がはじまると(もちろん田島はもうかぶりものを脱いでいる)、そんな位置の「義務」として、とにかく首を振りまくった。あのアレンジでヘッドバンギングするのは、礼儀に近いものがある、と勝手に思っていた。たぶん、ステージでも「なんだあれ?」と思っていたかも。

 「大車輪」繋がりは、あまりに当たり前すぎて意外。でも構わず首振りつづけたので、もうこの2曲でクタクタ。柵に寄りかかれる最前列は、まったく天国…。

 「インソムニア」でやっと一息。ベルトをムチのようにフリフリとする田島。佐野のドラムの軽妙さが光っていた。「ドラキュラ」もフワフワっと。

 ここで田島が「次はターンテーブルとドラムのトリオでやってみます。さて、何でしょう?」とMC。とくに反応がなさそうだったので、とっさに「白い嵐!」と叫んでみた。「違うよ」とあっさりかわされて「ブロンコ」をはじめた。『XL』よりもさらに壊れたアレンジで、前回のツアー同様、鳥肌モノだった。(声が届くのも最前列ならではか)

 「Million」。そりゃ聴けたのはうれしいけど、『L』『XL』と通り抜けた身にとっては、どうしても「過去の曲」という気がした。終り方も案外呆気なかったし。それよりも、「スプーン」をやってくれたことが、すごくうれしかった。変拍子が、なりをひそめてしまっていたけど。

 「この曲を貞子に捧げる!」と、ものすごくバカ(褒)なMCで「STARS」。ライヴではじめて聴いた。どちらかといえばレコードどおりで、単に音が大きいだけなのだけれど、音の塊が身体を押しながしていくようで、心地よかった。これはストレートな方がいいのだった。

 「Hum a Tune」は、少しリズムの打ち方を変えただけだったのだけど、新鮮な感じのする演奏だった。会心のできばえ。「Let's Go!」と続けて演奏したのは興味深かった。「Hum」は田島にとって第2の「Let's Go!」のような気がするんだよね。

 その「Let's Go!」がまた最高。「ヒュードロドロドロー」というちょっとオドロな感じのSEの中で、地の底から囁くようなヴォーカル。納涼ヴァージョンとでもいうべきか。途中からは疾走するいつもの顔に戻るのだけど、SE の入れ方が効果的だった。L?K?O ステキだ。

 「羽毛」は、まさかの Bellisma Remix。おお、生で聴けるとは最高!

 「水の音楽」、残念だが、佐野の凄さを痛感せざるを得ない。ドラムが違うだけで、こんなに安定して聴けるのか…。去年、感動した渋谷公会堂の演奏にアッサリと肩を並べていた。

 アンコールでは、指揮棒を持って登場。新曲の「冒険王」を聴く。意外にもアホアホな曲。どこがロックなんだよ!とツッコミのひとつを入れたくなるあたりが、かなりロックンロールなのかもしれないと思った。それにしても、指揮棒はいいぞ。次の日比谷には持っていこうかな。

 ここでCM入る。田島がバスタオルの販促(笑)。目の前にポイッと投げたそのタオルは、自分の上に被さってきた。まわりの5人くらいとずーっと引っ張りあいしていたのだけど、「朝日」が始まったので手を放した。モノよりはライヴ。

 「フレッシュ」では、最後の気力を振り絞って、首を振りまくった。首が本当にちぎれそうになった。ライヴ終わっても、横を向けないんだもの。


[1999年夏]
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Page Written by Kiku^o^Sakamaki