1994年7月28日
東京:渋谷公会堂


●セットリスト

  1. The Rover
  2. スキャンダル
  3. It's a Wonderful World
  4. The Best Day of My Life
  5. Sleepin' beauty
  6. Blue Talk 〜 Judgement
  7. Two Vibrations
  8. 夜をぶっとばせ (acoustic)
  9. 心 Angerl Heart
  10. 時差を駆ける想い
  11. ヴィーナス
  12. フィエスタ
  13. Let's Go!
    -encore-
  14. 接吻 kiss
  15. Love Song
    -encore2-
  16. 朝日の当たる道 As time goes by


さかまき
席:1階23列32番

ネイティヴ・アメリカンをモチーフにしたステージと衣装で登場しました。
オープニングはやはり「The Rover」! 少しゆるめのテンポなのが心地よかったです。
つづいて「Scandal」。幸先いい。この先自分好みの曲ばかりかもと考えたりして。「Wonderful World」ではきちんとファルセットをこなしてます。見事。
「Best Day」では(恐れていたとおり)かなり長いこと客に振る。わざとらしく感じつつも一緒に歌ってしまう自分が悲しい。ここまでほぼアルバム通りなので、次はいよいよ…と胸を高ならせていたら、期待を裏切られたばかりか、たぶんやらないと踏んでいた「Sleepin' Beauty」。半ばがっかりしながらも、悪い曲じゃないねと見直す。
注:このころ「Sleepin' Beauty」好きじゃなかったようです。(^^;

そしてまさかの「Blue Talk」。意外すぎてしばらくわからなかった始末。合間に 「Judgement」と「Jumpin' Jack Jive」をちょっと混ぜて、まさしくライヴ向けにうまくまとめてました。
「Two Vibration」もまさにライヴの曲。ちょーかっこいい!
このあたりで田島がひとりステージに残ってアンプラグドを始めした。それがあの「夜をぶっとばせ」! スピーディなこの曲をギター1本でやるとは、強引以外の何物でもないのに、田島のヴォーカルはそのギャップを軽く凌駕してしまってました。息を飲む名演! つづいて再びフルステージに戻って「心」をやったのですが、前の曲のせいでいつもレコードを聴いているときのようにはのめりこめなかったほどでした。
注:まだ『月面軟着陸』を知らないころでした。

「時差を駆ける想い」も同様にレコードの方がよい気がしました。
4thアルバム中心のなかで、「The Venus」はさすがにやってくれました。もはや今のジナラヴに2ndの音は出せないことがわかって少し寂しくも思ったのですが、それ以上に「風の歌ヴァージョン」とでもいうべき音が気持ちよかったものです。
「フィエスタ」も想像通りライヴで真価を発揮してくれました。
本編最後に「Let's Go!」これもまた「風の歌ヴァージョン」で、オリジナルの味を殺した以上の味わいが感じられました。

そしてアンコール。「アルバム・ヴァージョン」の「接吻」。やはりあの前奏あってこそのこの名曲。
ここでMC(言葉がわかるのがうれしい!)。この4thアルバムは今までとは毛並みの違うアルバムというので、過去曲の選曲に迷ったと言います(なら、どうして「月裏」がなくって「接吻」があるのやら? と思った^^;)。さらに、初めて経験する1ヵ月もの長いツアー(どうして日本のミュージシャンって…)をこなしてみて、人間意外とタフだなぁと感慨を深くしていたら、ここ2、3年はまったくライヴで取り上げなかったある曲が思い起こされた、と言います。
何だろう?と頭のなかで曲をいくつか巡らせていると田島が歌い始め、その フレーズを聴いた瞬間、頭が真っ白になりました。
まさかまさかの「Love Song」!

間違って「愛のサーキット」はやるかもしれないと思いつつも、アクが強く青臭いこの曲だけはやるまいと思い込んでいました。もはや田島のなかで存在すら忘れられていたろうと思っていたのに、実際にはその反対だったでした。
たしかに言われてみれば、1stにあってすでに『風の歌』の先駆のような曲です。そしてこうして聴いてみて、田島自身ここへきてようやくこの曲が歌えるようになった、というのがよくわかりました。というか、曲のほうが今の田島のヴォーカルを待っていたかのような錯覚すら感じました。そのくらいこの曲は、ヴォーカルに「開眼」してからの田島の声に合っていました。曲の最後も絶叫の連呼ではなく、「風の歌」風に吹き抜けるうな曲調にアレンジし直していました。さすが。

そして最後に「朝日のあたる道」。アルバムどおりに清々しい余韻を残してライヴは終わりました。

ああそういや、田島が「俺は渋谷系じゃない!(だって大阪育ちだもん)」なんて言ってました。
みんなそういうんだろうね。1回ならギャクですんだのに、3回も言うから笑えなくなっちまった(笑)。


[1994年]
[LIVEGRAPHY] [Home Page]

Page Written by Kiku^o^Sakaaki