ネットワーク関連の設定ファイル
(1)/etc/rc.config:完全修飾ホスト名、IPアドレス、broadcastアドレス、ネットマスクの設定
(2)/etc/HOSTNAME:ホスト名
(3)/etc/route.conf:デフォルトゲートウェイの設定
(4)/etc/resolv.conf:ネームサーバ情報
(5)/etc/hosts:IPアドレスとホスト名の対応表
(2)日本語キーマップとGUIログインの設定
- YaST起動(コンソールからYaSTを起動して操作しても構いません)
YaSTメニューは以下の通りです。
(1)General help for installation
(2)Adjustments of installation
(3)Choose/Install package
(4)Update system
(5)System administration
(6)Show README file for installation media.
(7)Copyright
(8)Exit YaST
- 日本語キーマップの設定
YaSTの[Adjustments of installation]−[Select keymap]で「jp106」を選択します。
※尚、「KEYBOARD TEST」画面で!"#$%&'()等の文字の実際の入力を試すことができます。
本操作によってkbdパッケージに含まれている/usr/lib/kbd/keytables/jp106.mapが/etc/default.keytabとなります。
YaSTでの日本語キーボードの設定によってコンソールやXウィンドウでのキーマップが共にjp106となります。
※/etc/XF86Config中は「XkbdKeymap "xfree86(us)"」のままですが実行時にjp106設定にオーバライドされるためXウィンドウでのキーマップもjp106となります。
- GUIログインの設定
[System administration]−[Login configuration]でLogin GUIを[ASCII]から[Graphical]に変更します。
またDisplay ManagerはKDEを選択します(KDEをインストールしていない場合はXDMを指定)。
この変更でSuSEconfigが自動実行され/etc/inittab中のデフォルトランレベルが2から3に変更されます(5ではありません)。
(3)GUIログイン
リブートするとGUIログイン画面(kdm)が表示されます。
Session Type(ウィンドウマネジャ)はドロップダウンリストからいろいろ選択できます。
それぞれのウィンドウマネジャ別デスクトップ画像集はこちらです。
kdm画面におけるS.u.S.E.ロゴファイルは/opt/kde/share/apps/kdm/pics/suse-logo.xpmです。
尚、GUI画面から一時的にコンソールに切り替えたい場合は「Ctrl+Alt+F1」から「Ctrl+Alt+F6」までのいずれかを使用します。
またコンソールからGUIに戻る場合は「Ctrl+Alt+F7」を使用します。
【補足事項】
システム起動時、/etc/inittabの記載内容に従い、以下のように6個のコンソール(mingetty)が起動しています。
pcu53:/root # ps aux|grep mingetty
root 220 0.0 0.4 808 288 1 S 05:32 0:00 /sbin/mingetty --nocl
root 221 0.0 0.4 808 288 2 S 05:32 0:00 /sbin/mingetty tty2
root 222 0.0 0.4 808 288 3 S 05:32 0:00 /sbin/mingetty tty3
root 223 0.0 0.4 808 288 4 S 05:32 0:00 /sbin/mingetty tty4
root 224 0.0 0.4 808 288 5 S 05:32 0:00 /sbin/mingetty tty5
root 225 0.0 0.4 808 288 6 S 05:32 0:00 /sbin/mingetty tty6
(4)ウィンドウマネジャ
S.u.S.E. Linux 5.3には数多くのウィンドウマネジャが付属しています。
代表的なものはFvwm2とAfterstepです。
- Fvwm2
実際の1024x768サイズの画像はこちらです。
Fvwm2デスクトップの右クリックメニューはこちらです。
- Afterstep
(5)統合デスクトップ環境
S.u.S.E. Linux 5.3には統合デスクトップ環境としてKDE 1.0とGNOME 0.20が付属しています。
またFvwm2やAfterstepのパネルにはそれらへの切り替えメニューも付いています。
通常はGUIログイン画面のSession TypeでKDEやGNOMEを選択します。
- KDEデスクトップ
KDEはウィンドウマネジャとしてKWMを使用します。
KDEデスクトップではkfmというファイルマネジャでWebアクセスすることもできます。
またKDE付属のターミナルはkvtです。
※KDEを実際に起動するコマンド(startkde)はkbaseパッケージに含まれています。
S.u.S.E. Linux 5.3におけるKDEのメニューはかなり深くなっています。
KDEの標準ファイルマネジャ(KFM)の[View]−[Visual Schnauzer]を選択すると画像ファイルをサムネール表示できます。
KDEのテキストエディタ(Kedit)はかなりシンプルです。
KDEにはメニューエディタ(kmenuedit)が付いています。
その起動はKメニューの[Utilities]−[Menu Editor]で行えます。
メニューエディタでメニュー項目の追加設定や変更・削除が行えます。
KDEパネルにはLock screenボタンがあります(そのボタンのコマンドは/opt/kde/bin/klock)。
そのLock screenボタンをクリックすると画面がロックされ、デスクトップを再表示するにはパスワードが要求されます。
- GNOMEデスクトップ
GNOMEはいろいろなウィンドウマネジャ(Afterstep, Enlightenment等)と組み合わせて使用できます。
GUIログイン画面のSession TypeでGNOMEを選択した場合のウィンドウマネジャはAfterstepがデフォルトで使用されます。
このためGNOMEデスクトップにはAfterstepのパネルとGNOMEパネルが混在することになります。
GNOME付属のターミナルはgnome-terminalです。
(6)サービスの自動起動設定
システム起動時に自動起動するサービス有無はYaSTの[System administration]−[Change configuration file]で設定できます。
具体的にSambaサーバの起動(START_SMB)、sshdの起動(START_SSHD)、Adabasサーバの起動(START_ADABAS)等の自動起動設定を変更できます。
尚、sshdを使用する場合は事前にホストキーを生成しておく必要があります。
※ホストキーが無い場合のssh接続は暗号化されないrsh(rlogin)になります。
pcu53:/root # ssh-keygen -b 1024 -f /etc/ssh_host_key -N ''
Initializing random number generator...
Generating p: ....................................................................................++ (distance 1434)
Generating q: ..................................++ (distance 514)
Computing the keys...
Testing the keys...
Key generation complete.
Your identification has been saved in /etc/ssh_host_key.
Your public key is:
XXXXXXX ここは数字の列 XXXXXX root@pcu53
Your public key has been saved in /etc/ssh_host_key.pub
pcu53:/root #
(7)パーティション変更
4GBのパーティションにS.u.S.E. Linux 5.3をフルインストールして起動すると空き容量が無い状態となります。
この状態ではAdabasのデータベースも起動できません。
そこで以下の手順で別のHDDにパーティションを作成し、そこへS.u.S.E. Linux 5.3を移行させました。
- 移行前のパーティションの空き状態
- 別のHDDのスレーブ接続
- 旧HDDからのS.u.S.E. Linux 5.3ブート
- スレーブHDDへのパーティション作成
# fdisk /dev/hdbで5GBのLinuxパーティション(/dev/hdb1)を確保します(swapなし)。
# mkfs -t ext2 /dev/hdb1でinodeテーブル、スーパブロック、ファイルシステム情報を書き込みます。
# mount /dev/hdb1 /mnt
# ls /mnt
lost+found
# umount /mnt
- ブートFDの作成
YaSTの[System administration]−[Kernel and bootconfiguration]−[Create a boot disk]でブートFDを作成します。
- 旧HDDのS.u.S.E. Linux 5.3をシャットダウン
- パーティションデータのコピー
S.u.S.E Linux付属のLive-Filesystem CD等のライブCDからブートして以下の操作を行います。
# mkdir -p /mnt/hda1
# mkdir -p /mnt/hdb1
# mount /dev/hda1 /mnt/hda1
# mount /dev/hdb1 /mnt/hdb1
# cp -a /mnt/hda1/* /mnt/hdb1
# ls /mnt/hdb1等で内容を確認
# umount /mnt/hdb1
# umount /mnt/hda1
# shutdown -h now
- 新HDDのマスタ接続
新たにS.u.S.E. Linux 5.3の内容がコピーされたHDDをマスタ接続し、旧HDDは取り外します。
- ブートFDからの新HDD内S.u.S.E. Linux 5.3の起動
- 新HDDへのLILOの作成
# lilo
Added SuSE5.3 *と表示されます。
- シャットダウン
- 新HDD内のS.u.S.E. Linux 5.3のHDDブート
今まで空き容量不足で自動起動できなかったADABAS Dも無事起動されます。
- 新HDDの容量確認
1GBの余裕ができたのでYaSTによるパッケージの更新(Update system)も行えるようになりました。
(8)Apacheのアップグレード
S.u.S.E. Linux 5.3にはApache 1.3.0が付属しています。
当環境ではApache 1.3.0の動作が安定しなかったため別途Apache 1.3.3にアップグレードしました。
- Apacheの自動起動
- DocumentRoot(/usr/local/httpd/htdocs)のローカルアクセス
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(9)主なアプリケーション
(10)データベース環境